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作成日時:2023.11.21
更新日時:2023.11.21

【日本代表】“ずっと目指してきた場所”に返り咲いた上原拓也「日の丸を背負う誇りと責任を胸に、自分の良さをピッチで出したい」

PHOTO BY本田好伸

11月16日、フットサル日本代表は、ウズベキスタン代表との2試合の国際親善試合に向け、活動初日に高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングを行った。

GK陣はフィウーザ・ファビオ黒本ギレルメに加え、上原拓也が2017年以来、約6年ぶりに代表復帰を果たした。鋭い反応を生かしたシュートストップに加え、ドリブルで敵陣に持ち上がる攻撃参加は彼の大きな魅力の一つ。木暮ジャパンの新たなオプションとなれるかにも注目が集まる。

練習後、上原に話を聞いた。

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大分で自分のパフォーマンスは上がっている

──久々の日本代表復帰おめでとうございます!まずは招集の一報を聞いた時のお気持ちを聞かせてください。

ありがとうございます!ずっと目指してきた場所だったので、素直にとてもうれしかったです。

──内山慶太郎GKコーチの指導を受けるのも久々だと思いますが、いかがですか?

招集初日からGKチームとして非常に強度の高いトレーニングを積むことができました。フィジカル的にもけっこうキツかったですね(笑)。うっちーさんのトレーニングはもともと強度が高いんですけど、それに加えて足元の技術も組み込まれた複合的なメニューになっているので。ただフィジカル的に追い込むというだけでなくて、息が上がりそうなキツい状態のなかでもどれだけ一つひとつのプレーをていねいに行えるか。

例えばセービングやブロックを理想の型で行うことができるか、あるいは負荷が掛かった状態でも短い距離のパスをより正確に通すことができるかといった部分が求められます。難しいですが自分のためになるメニューだと思いますし、とてもいい時間を過ごせています。

──練習中の表情や雰囲気を見ていても、「相当な充実感があるんだろうな」というのがビシバシ伝わってきました。今回の代表活動に対するモチベーションは上原選手のなかでも当然高いですよね?

そうですね。最初にもお話ししたようにずっとここを目指してやってきたので本当にうれしいですし、充実感もすごくあります。日の丸を背負う誇りと責任を胸に、自分の良さをピッチで出すために、まずはしっかりとトレーニングを積みたいと思います。

──やはりFリーグでの継続的な活躍が木暮賢一郎監督や内山GKコーチの目に留まったのだと思いますが、今シーズン加入したバサジィ大分でのパフォーマンスも素晴らしいですね。

大分に加入して以降、自分自身のパフォーマンスが上がっているなというのは実感しています。ほぼ毎日2部練習を行えていますし、加えて練習の合間にモビリティや身体操作のトレーニング、足りないなと思った時はGKトレーニングも入れることができているので練習量は過去一番多いと思います。



フィウーザはやはりファンタスティック

──今日、久々に目の前でプレーを見させていただいたのですが、以前に比べて少し体も大きくなりましたか?背中やお尻の厚みが出たようにも見えるのですが。

体重は以前に比べて逆に少し落としたくらいなのですが、たしかに体の後ろ側はかなり重点的にトレーニングしています。もともと体の前側の筋肉のほうがつきやすかったので、バランスよく両方使えるように意識しながらメニューを調整しています。

──上原選手は湘南ベルマーレでプレーしてからボルクバレット北九州、そして大分と渡り歩いてきました。ゴレイロとしてより多くのクラブで、異なるスタイルのフットサルに触れること、そしてより多くの選手たちとともにプレーすることは経験を積む意味でもかなりプラスに働いているのではないでしょうか?

湘南にいた時ももちろん成長はできていたと思いますが、環境を変えて他のチームのフットサルに触れたことで、自分のプレーの幅がより広がっている感覚はあります。僕としては、一番の希望はもちろん湘南でプレーし続けることでした。でも、日本代表という目標を叶えるためには、より試合に出られるチャンスの多いクラブに行く必要があると考え、移籍を決断しました。悩んだ末の選択ではありましたが、外に出たからこそ学べたこと、吸収できたこともたくさんあったので、結果的にそれはすごく良かったのかなと思います。これまで一緒にプレーしてきたチームメイトやお世話になった指導者の皆さんには本当に感謝しています。

──そういう意味では、湘南で共にゴールを守り続けたフィウーザ選手と日本代表チームで再会できるなんて最高の巡り合わせですね。

本当に最高ですね。彼が日本国籍を取得したと聞いてすぐに連絡しましたし、「一緒に代表に入ろうね」っていう話もしていたので。それがひとつ叶ったのはうれしいですし、一緒にGKトレーニングを行うのも、彼が立っているゴールにボールを蹴るのも懐かしくて、少し感慨深い思いもあります。でもやっぱり……すごいです。相変わらず素晴らしい、ファンタスティックなキーパーです。もちろんクロ(黒本ギレルメ)も本当に素晴らしい選手ですし、そういう選手たちと一緒にトレーニングできるのも幸せなことだと思います。

ただ、大事なのはここからです。このチャンスを生かすためにも、自分がこの代表チームでいかにして貢献していくのか。今はそこだけに集中しています。

──ここからアウェイで同じアジアのウズベキスタン代表と2試合を戦います。そこに向けてはどのようなイメージをもっていますか?

まずは日本代表の勝利が最優先なので、そのためにピッチ内外でやれる限りのことをすべてやっていこうと考えています。それに加えて、現在の代表はキーパーの攻撃参加も積極的に使っていくチームなので、そこで自分がどう貢献できるかが鍵になると思います。まずは戦術をしっかりと自分のなかに落とし込んで、その上で自分の良さもアピールできるようにいい準備をしていきたいです。

──ドリブルで持ち上がっての攻撃参加は上原選手の大きな特徴だと思いますが、そのプレーに関して監督やコーチ陣から求められていることはありますか?

「敵陣では迷わずシュートやラストパスを選択して、やり切っちゃって大丈夫だから!」と言われています。相手陣内で相手DFに寄せられた時に、もう一つ、ドリブルで前に運び出してやり切れるのは自分の持ち味だと思うので。そこで違いをつくってオプションになれればチームの強みにもなるので、そこで一つ貢献できればというイメージをもっています。とは言え、もちろん僕はキーパーなので、それ以前にまず一番大事なのは失点しないことです。対シュートの局面では自分の強みでもある反応のスピードを存分に発揮したいと思います。

とにかく練習から1本1本、目の前のワンプレーに集中して取り組んでいくことが結果につながると思うので、悔いのないよう全力でプレーしたいと思います。



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