1月8日、名古屋金城ふ頭アリーナにてＦリーグ2023-2024 ディビジョン１ファイナルシーズン上位リーグ・第26節が行われ、ペスカドーラ町田とバルドラール浦安が対戦。浦安が3-2で勝利している。

この試合で町田の前に立ちはだかったのが、古巣対戦となったピレス・イゴール。日本代表GKは鬼神の如き好セーブを連発し浦安の勝利に貢献した。

「勝って嬉しかったけど、彼たちのことを思うと残念」と語る心優しき守護神がミックスゾーンで試合を振り返っている。

このエンブレムをつけている以上はここで戦わないといけない

●バルドラール浦安｜ピレス・イゴール

──町田との試合を振り返って。

ペスカドーラでは9年間プレーして仲のいい選手が多い。特別な気持ちがあるけど、僕の仕事はここでプレーすること。何度もリーグで準優勝を経験していて、名古屋に負けて、大阪にも負けて、目の前で優勝を決められたこともあった。悔しい気持ちあったので、今年はその気持ちを感じたくなかった。

小宮山さんも話していたけど、今シーズンは2回町田に負けている。優勝はできないけど、自分たちのプライドに懸けて、また負けるのは良くないです。この試合は町田にとって優勝できる特別な試合だったけど、自分たちはいつも以上に頑張らないといけなかった。チームみんなでそう思って戦いました。

今シーズンは、すごくいいチームワークができた。なかでも今日の試合は一番いい試合でした。

──今日は若い選手がすごく活躍しました。彼らのプレーについては？

よかったと思います。浦安は若い選手が多い。こういう難しい試合、熱い試合を経験できることは大きい。監督は自信を持っているし、チームメートにとっても彼らの成長は大事。本当によかったと思います。

今日だけじゃなく、昨日も若い選手のプレー時間が長かった。少しずつ成長していると思います。

──今日は古巣である町田との対戦でしたが、いつもと違う気持ちで臨みましたか？

それは特になかった。上位リーグになってから、5試合は全て特別な試合。毎試合難しい試合ですし、いいプレーを見せたい。全ての試合に勝ちたい気持ちがありました。

今日は確かに特別な試合。僕らが負けたら、町田の優勝が決まる。だからいつもよりプレッシャーを感じていましたが、それほど焦りはなかったです。

──素晴らしいセーブで勝利に貢献しました。

毎回、ピッチに入っていいプレーを見せたいと思っています。プロ選手なので、いい結果を出さないといけない。結果が出なければクビになる。今日だけじゃなくて、毎試合、いいプレーができるように。もちろん悪い日もあるし、いい日もある。悪い日ならもっと頑張らないといけない。

今日は特別な日。負けないように、相手に優勝させないように。みんなの頑張りがあったからの結果だと思います。

──結果的に町田の優勝を阻んだ。試合中は勝ちに徹していたということだが、試合が終わって今の心境は？

もちろん。9年間町田でプレーしたし、たくさんいい人いる。甲斐（修侍）さんのこと大好き、バナナ、ケイタ（伊藤圭汰）、タカハシ（髙橋裕大）。たくさんの人たちのことが好きです。そしてサポーターのみなさんもいつも応援してくれる。

日本語が難しいですが、勝って嬉しかったけど、彼たちのことを思うと残念な気持ちもあった。でもそれは仕方がない。僕の仕事は浦安でプレーすること。ここでいい仕事をしないといけない。僕の家族のため、サポーター、スポンサーのため。このエンブレムをつけている以上はここで戦わないといけない。だから今日の試合は絶対に勝たないといけなかった。

今日は僕たちがいい結果を出して、町田は残念だった。でも次の試合、応援しています。両チームとも仲良い選手多いし、いい人たくさんいます。でも町田の方が特別。みんな応援しています。

──その町田と名古屋が墨田ラウンドで優勝をかけて戦います。

面白い試合になるでしょう。どっちが勝つかわからない。町田はアウェイで勝ちましたが、名古屋はリベンジしたいと思っているはず。最後の試合ですし、勝てば優勝できるチャンス。そこに向けたストレスやプレッシャーをコントロールできた方が優勝できると思う。

名古屋は何度も優勝して経験があるチーム。でも今シーズンは若手がいて、彼らの経験がわからない。面白い、熱い試合になるでしょう。

──次は今シーズンの最終節。意気込みを。

自分たちは優勝できませんが、スポンサーや家族に友達。関わる人みんなのために勝ちたい。最後の試合は勝ちたいので、頑張ります。