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作成日時:2024.02.22
更新日時:2024.02.22

【ディビジョン1・2入替戦|ミックス/北海道vs仙台】何度もチームを救った元日本代表GK。仙台をF1に上げるために帰ってきた税田拓基「試合中に泣いたのは初めて」

PHOTO BY高橋学

2月18日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にてFリーグ2023-2024ディビジョン1・2入替戦の第2戦が行われ、エスポラーダ北海道ヴォスクオーレ仙台。仙台が4-1で勝利し、ディビジョン1昇格を決めた。

2試合を通じて圧巻のプレーを見せた。税田拓基は、タイミングの良い飛び出しと、シュートへの反応の速さで、北海道のチャンスをことごとく封じてみせた。4-1となってF1昇格が目前に迫ると、タイムアップのブザーを待たずして涙が流れた。

仙台のFリーグクラブライセンス不交付に伴って、バルドラール浦安に移籍。ただ、仙台がF2に参戦することが決まると、クラブの力になりたいと戻ってきた。日本代表候補にも名を連ねた実力者は、F1での戦いを心待ちにしている。



仙台の存在感を見せたい

──F1昇格を決めた瞬間、税田選手の目には涙が浮かんでいましたが。

もっと冷静でいられるかなと思ったんですけど、自分でも驚くぐらい、涙が出てきて……。個人としても今シーズンは怪我をして苦しい時間が長かったのですが、この入替戦に向けてやってきました。そして、自分たちでF1昇格という結果をつかむことができて、走馬灯じゃないですけど、感極まってしまったのかもしれません。率直にうれしいです。

──試合中に涙が出たことは今までにもあった?

いや、ないです、ないです(笑)。それぐらい仙台をF1に上げたいという気持ちが強かったんだと思います。チームとしての強さも再発見できましたし、こういう試合を勝ち切れたのは良い経験になりました。次はF1で残留争いにならないように、来シーズンに向けて積み重ねていきたいです。全日本選手権もあるので、そこでも仙台の存在感を見せられるようにしたいです。

──2試合を通じてかなりの被シュート本数でした。

室田(祐希)選手という圧倒的な個がいるなかで、そこへの対策はしっかりしていました。昨日も今日も(室田に)決められてはしまったんですが、昨日は第2PKで、今日はパワープレーからだったので、ある程度は抑えられたんじゃないかなと思います。(第1ピリオドの最後の失点は)ズレてしまったところは、僕が出るのが役目だったので修正しなければいけません。

──税田選手といえばパワープレー返しでゴールを決めることが多いのですが、今日は決まりませんでした。

全然ダメでしたね(苦笑)。でも、パワープレー返しは決められたらいいなぐらいで、まずは最小失点で終えることが大事だとは思ってました。

──まさに、2試合を通じて税田選手のセーブが何度もチームを救ったと思います。

苦しいシーズンの中で、最後にチームの役に立てたのは、自分を褒めたいなというのがあります。とりあえず……疲れました(笑)。

2人のクラブ代表のためにも

──日本代表候補でもあった税田選手がF2に行くというのは難しい決断だったのではないでしょうか。

30歳を超えて、自分に最後に何ができるだろうと考えた時に、浦安でそのままやるのか、仙台に戻るのか。ヴォスクオーレの現状も聞いた中で、自分に何かできることがあるかなと考えた時に、仙台をF1まで上げて引退したいと。

──え、引退ですか?

いや、まだまだやるつもりなんですけど(笑)。個人として仙台のためにできることがあればと思ったので、そんなに迷うことはなかったです。

──仙台で育った選手たちがクラブに戻ってきて、F1昇格に導いたというのはすごいストーリーだなと。

仙台という土地柄もそうですし、クラブの雰囲気もなんですけど、あったかいんです。僕自身は引退しても仙台に住みたい。他の選手たちも、そういう魅力を感じて、戻ってきたんじゃないかなと思います。「Fリーグから1回外れたこのクラブをもう1回上げよう」というのが合言葉でした。

──税田選手は埼玉出身じゃないですか。藤山選手は「自分は東北出身だけど、みんなは東北出身じゃないのに戻ってきてくれたのがすごいうれしかった」と話していました。

クラブ愛はみんな強いと思います。試合に出る、出ないはあっても、自分にできることを探して、若手、ベテラン関係なくやれる人たちで、みんな尊敬できます。特に、クラブ代表の2人(髙橋直樹・本間一真代表理事)はヴォスクオーレがなくなってしまうんじゃないかという時に手を挙げて、支えてくれて……。特別な感謝があります。

今日も髙橋代表はチームバスの運転をしてくれたんですが、汗水を垂らして僕らのためにやってくれている。だから僕らは甘えている場合じゃないし、妥協なんてできるはずもない。最後の一歩を詰めるとか、体を張って守るとか、そういうところに自分たちらしさが出たのかなと思います。

──F1では相手のレベルも上がるので、今日以上にたくさんシュートが飛んでくるかもしれません。

僕はボールが飛んできてくれたほうが調子が上がるタイプなので(笑)。今は強いチームと戦えるのが楽しみで仕方ありません。

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