更新日時:2024.03.04
【第29回全日本フットサル選手権|記者会見/名古屋vs立川】“ラストゲーム”で全日本選手権のタイトルを加えた名古屋・フエンテス監督「優勝にふさわしいプレーができた」
PHOTO BY高橋学
3月3日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場にて第29回全日本フットサル選手権大会の決勝戦が行われ、名古屋オーシャンズと立川アスレティックFCが対戦。名古屋が6-2で立川に勝利し、5年ぶり6度目の日本一の座に輝いた。
5年間の締めくくりにふさわしいラストゲームとなった。すでに今シーズン限りでの退任が発表されていたフエンテス監督が、国内3冠で有終の美を飾った。Fリーグでは5連覇を達成したものの、全日本フットサル選手権はファイナリストになりながらも逃してきた。
“フエンテス・名古屋”らしい、安定感のある試合運びを見せた。第1ピリオドでは2分にダルラン、11分にアンドレシートがゴールネットを揺らして2点をリードすると、第2ピリオドでは怪我の影響で出場が危ぶまれていた清水和也の2ゴールを含む4点を追加した。
試合を終え、フエンテス監督が記者会見に出席した。
日本での5年間は唯一の経験になった
●名古屋オーシャンズ|フエンテス監督
──優勝おめでとうございます。今日の試合を振り返ってください。
試合の入り、先制点をとれたことが良かったです。そこから落ち着いてプレーできましたし、2点目を決められました。こういった大会では珍しいといいますか、(2点ともに)すごく綺麗な形のゴールでした。その後、コーナーキックから失点した場面では、相手のアクションへの対応が少し遅れてしまった。
それでも、誰も(モチベーションを)下げることなく、全員が大丈夫だと信じながらプレーできていました。自信を持ってプレーできるか、戦えるかが少し心配だったのですが、この大会でより成長できたのではないかと思っています。
(怪我の影響で準決勝を欠場した清水和也など)あまりコンディションが良くない選手もいたので、少ない人数での戦いとなっりましたが、その選手もプレーをして、なおかつゴールという結果を出してくれた。我々にとってプラスになって、3、4、5、6点と決められました。
決勝トーナメントでの2試合同様に、後半は良いプレーをできました。パワープレーで失点してしまいましたが、残り時間がそこまでなかった中でも有利に試合を進められました。1試合を通して、自分たちが優勝にふさわしいプレーをできたと思います。
──「自信を持ってプレーできるかが心配だった」ということですが、その要因は。
(フエンテス監督就任以降)このタイトル(全日本フットサル選手権)をとれていないということで、この大会に臨むにあたってメンタルがより重要だと考えていました。フィジカルに関してはリミットがありますが、メンタルはコントロールできるので、よりメンタルに集中して声がけをしました。
──怪我人が多い中で、どういうところに注意してセットを回していましたか。
主にメンタルです。いつもいる選手がいないということで、より集中して戦わなければいけません。シーズンを通して、こういうシチュエーションはありましたが、フィジカルのベースを落とさずにやっていく準備をしてきました。もちろん、全員いてほしいですが、いなかった時のために、どういうことをやっていかなければいけないかをシーズンを通して準備をしていたからしっかりと戦えたと思います。
──フエンテス監督が来てからの5年間で、日本のフットサルはどのように成長してきたと感じますか。また、フエンテス監督にとっては、どんな5年間だったでしょうか。
日本のフットサルに関しては、戦術面で成長したと感じます。私が来た当初は(名古屋が)大差で勝つ試合もありましたが、今はすごくギリギリな戦いになっています。個人としては自分の出身地であるスペイン以外のところで学べた、唯一の経験ができた5年間でした。フットサル以外の個人としても、文化でもすごく良い経験ができたと思っています。
──日本での最後の試合ということで、どういう気持ちで臨んだか。
みなさんご存知かもしれませんが、私は落ち着いた性格で、試合前はベンチに座ったり、アップの様子を見たりしているのがいつものスタイルです。ただ、今日に関してはロッカーに残って、今までやってきたことを思い出しながら時間を過ごしました。最後の印象がすごく大事だからこそ、良い結果を残して終わりたいという気持ちがありました。
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