9月3日〜6日の4日間にわたって、U-18フットサル日本代表の国内トレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドで行われた。

昨年3月、フウガドールすみだの2種登録選手としてトップチームの一員となった羽生恒平。第2節にはデビュー戦でいきなりゴールを決め、最年少出場記録と得点記録を更新し、日本のフットサル史にその名を刻んだ。

高校生活を送りながら所属元のファルコンズとＦリーグの試合をこなし、ちょうど1年前の9月にはフル代表の国内合宿も経験。実りのある2023年を過ごした左利きのアタッカーは、このU-18年代を率いるリーダーとして、さらなる成長が期待される。

そんな羽生の目標は、「トップチームでも、ファルコンズでも結果を出すこと」。

貪欲な目標を掲げる羽生に、話を聞いた。

＜U-18日本代表＞合宿中インタビュー

• 高橋健介監督
  「育成年代から世界と戦う経験を積めば、世界との実力差も縮まる」
• 酒井春輔（名古屋U-18）
  「得意なプレーは縦突破からの左足ドン」
• 齋藤幸輝（浦安テルセーロ）
  「フランス遠征に選ばれないとW杯はない」
• 行木詩心優（すみだファルコンズ）
  「竣平にも恒平にも、負けずに喰らいつく」
• 中島啓太（帝京長岡高）
  「戦術も技術も身につけて、上のレベルでやりたい」
• 秀島逸太（佐賀東高）
  「思った以上に壁は高い。いろんなことを持ち帰る」
• 山岸京平（浦安テルセーロ）
  「篠田龍馬選手のようになりたい」
• 青島竣平（ペスカドーラ町田）
  「仕掛ける数では、誰にも負けない」

この合宿は自分にとって大きな刺激になっている

──まず選手権の話を少しだけ聞かせてください。羽生選手は、コンディション不良でチームへの合流が遅れたと聞きました。それでも、「主役は後からやってくる」というかたちで、無事大会2連覇を達成しましたね。

自分はそんなに活躍できなかったんですけど（笑）。他の選手たちが点を決めてくれて、本当に助けられて優勝することができました。

──準々決勝の作陽学園高校戦は、第1ピリオドにリードを許す展開でした。そんななかでも「逆転してやる」という気持ちが見えましたが。

選手権はフットサルの大会なので、サッカーチームではなくフットサルチームが勝つことが意味がある、という話をチーム全体でしていました。そこはフットサルチームとして、負けられないぞというプライドが単純に強かったです。

──2連覇をして、そのメンバーから6人がU-18日本代表選手に選ばれました。

自分はこの世代のトレセンに選ばれたことがなかったので、初めて一緒にプレーする選手もたくさんいます。いつも対戦している選手と練習ができるのは新鮮だし、貴重な経験をさせてもらっているなと思っています。

──上の世代の代表にも選ばれていることで、違いを見せてやろうという気持ちもあるのでは？

あるはあります。あとは、自分以外にもＦリーグでプレーしている同年代の選手とプレーしてみたい気持ちもあったので、この合宿は自分にとって大きな刺激になっているのかなと思います。

──高校1年生の時からＦリーグの舞台に立って昨季も代表候補合宿に参加して、充実した1年を送ったと思います。そんななかで今シーズンはどんな1年にしたいと考えていますか？

一番は同じ年代の高校生には絶対に負けたくない、ということ。去年出た大会は、ほとんど勝っていると思います。トップチームでの練習や試合で得られることはたくさんありますけど、（ファルコンズでも）自分の代で結果を出すことにこだわっています。

できるだけ多くのことを吸収して、こういう代表活動にも呼んでいただけたらいいなと思っています。

──1年目の時よりかなり頼もしくなったような印象があります。この年代のリーダーとして引っ張っていく気持ちも強いのでは？

上の学年とやっているより自分の代とやっている方が、そういう気持ちになります。実際どうかはわからないですけど、いろいろな方から「見られているのかな」という意識はちょっとだけあります。

リーダーだという自覚も、もうちょっともって頑張っていきたいです。

──フル代表メンバー定着への期待も高まっているかと思いますが、意気込みを聞かせてください。

今年初めてU-18の活動ができましたけど、そこから長くやることでクラブにとっても代表チームとしても将来強くなれるのかなと思っています。育成年代からこういう代表活動があることに感謝しながら、ここからフル代表にみんながつなげていけるよう頑張っていきたいです。