更新日時:2024.10.14
【日本代表】新天地を求めた“絶対的スピードスター”が胸に刻んだ勝利への渇望「敗退した時の気持ちを1秒たりとも忘れない」(堤優太/しながわシティフットサルクラブ)
PHOTO BY伊藤千梅
9月13日、高橋健介監督が就任してから初めての活動がスタートした。代表チームは13日のみ国内でトレーニングを行い、14日からキルギスへ移動。同国代表と2試合の国際親善試合を戦う。
木暮賢一郎前監督の下で確固たるポジションをつかんだのが堤優太だ。
スピードと突破力、強度の高い数々のプレーは、日本の不可欠な武器となっていた。しかし、まだ足りない──。チームをW杯へと導けなかった責任を人一倍背負ったのも堤だ。
さらなるレベルアップを求めしながわシティへと移籍。アジアカップを戦ったメンバー5人が所属するしながわで、悔しさを胸に、再起を誓うシーズンを過ごしている。
新生・日本代表で真価が問われる“スピードスター”の覚悟とは。“健介ジャパン”最初のトレーニングセッションを終えた堤に話を聞いた。
<日本代表>インタビュー
- 高橋健介監督
新生“健介ジャパン”で指揮官が感じた“敗北”からの変化
- 樋口就大(シュライカー大阪)
初招集の26歳ゴレイロが感じた、世界と戦うための課題
- 南雲颯太(立川アスレティックFC)
“フットサルの申し子”が小学生から夢見た舞台で示す覚悟 - 樋口岳志(Y.S.C.C.横浜)
万能プレーヤー“ウニベルサーレ”があえて強調する信念 - 長坂拓海(バルドラール浦安)
究極のワンタッチプレーヤーが定着率を高めるための生命線 - 橋本澪良(バサジィ大分)
“アジアの頂点を知る男”が下位チームから選出された意味 - 伊藤圭汰(ペスカドーラ町田)
寡黙なファイターが味わった“U-20の敗北”から7年、奪還する誓い - 石田健太郎(バルドラール浦安)
健介ジャパンの新主将が宣言する、“アジアの失敗”からの再起
“強度”と“得点”でチームとしての結果を
──敗戦から5カ月が経ちましたが、アジアカップを振り返っていただいてもいいでしょうか。
この活動期間中にW杯が行われるなかで、本当にウズベキスタンに行かなきゃいけなかったですし、悔しい思いがあります。ただ、あの経験をした上で新しい活動が始まったので、敗退した時の気持ちを1秒たりとも忘れずに取り組んでいきたいなと思っています。
──代表活動が終わってすぐにリーグ戦が始まりましたが、意識していたことは?
切り替えるのは難しかったですが、シーズンはすぐに始まりましたし、自分はしながわシティというクラブに移籍したので、そこでタイトルを取るという気持ちで戦っています。それにプラスして、自分自身が活躍することによって、また代表に呼ばれると思いますし、チームでも、代表の活動でも“得点を取る”ところは意識しています。1対1の仕掛けや得点に絡む部分は練習から意識してきたので、ギルギス遠征で結果を残せるように頑張りたいと思います。
──しながわの雰囲気はどうですか?
既存のメンバーもいますが、新しいメンバーも多く加わって監督も変わったので、新しいチームになったというのは元々いた選手からも聞きます。練習強度もありますし、ハイレベルな環境です。タイトルを取りたいという気持ちでいま全員が練習に臨んでいますし、中断期間もいい練習ができました。僕としても楽しい練習ができていますし、気持ち的にも良い状態です。
──特にどういった部分で楽しさを感じますか?
練習で紅白戦をする時に、お互い負けたくないという気持ちで激しくぶつかるシーンが多いです。そういった部分は他ではなかなか見られなかったシーンですね。全員が監督にアピールする気持ちがありますし、強度の高さについていけないと試合には出られません。そういう部分は比嘉(リカルド)さんも見ているところですし、チーム内で競争があるのは楽しい部分かなと思います。
──今シーズンのしながわには日本代表経験のあるメンバーが多く在籍していますが、どういう会話をするのですか?
普段は他愛もない会話をしています。ただコートに入れば僕ら(代表メンバー)がゲームを動かさなきゃいけません。(新井)裕生くんや平田マサ選手もそうですし、山田凱斗選手も、キーパーでは黒本(ギレルメ)選手もいますし、試合を動かすためにコミュニケーションをより多く取っています。ピッチ内ではそういったプレーの話、ピッチの外ではいじり合ったりというのは多いかなと。比較的みんなと仲いいですけど、僕はセットが同じの平田選手と多くコミュニケーションをとってますね。
──新しく代表活動がスタートして意識していることは?
新しい高橋監督になって、ミーティングも長くやりました。新しい船になっていいモチベーションでできたと思います。チームのスローガンである「Our Team」と「 +1 Action」というのを聞いて、チームとして戦わなきゃいけないんだろうなというのは改めて思いました。
グループがいい方向になるようにいろんな選手とコミュニケーションを取りたいですし、それによって自分のプレーもすごく出せると思っています。コーチ陣、監督ともコミュニケーションを取って、自分の持ち味を出しながらチームとして結果を残せれば一番いいかなと思います。
──新体制になって変わったことはありますか?
プレーモデルはあまり変わらなかったので、戦術はすんなり頭に入っていきました。ただ、まだまだ監督が求めているところには足りないと思うので、より集中力を高めてやりたいと思います。監督との関係性も、コーチから監督になったからと言ってそこまで変わりません。監督もたくさんコミュニケーションを取りたいと言っていたので、僕からも選手からも、話しかけていけたらと思っています。
──アジアカップから継続して代表に選出されたいま、なにを求められていると感じていますか?
木暮前監督から引き続き、僕の持ち味のスピードはおそらく評価してもらえていると思います。攻撃面と守備面どちらにしてもしっかり走って強度を出すというのは求められている部分だと思うので、この合宿で意識していきたいです。あとは得点につながるプレーも求められると思うので、しっかりキルギスとの2戦に勝って結果を残したいです。
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