10月14日、 バルドラール浦安アリーナにてＦリーグ2024-2025 ディビジョン１の第10節が行われ、バルドラール浦安と名古屋オーシャンズが対戦。0-0の引き分けで試合を終えた。

ホームの雰囲気に後押しされた浦安は名古屋相手に猛攻を仕掛けると、シュート数31本と、数字としても名古屋を上回った。

その攻撃の起点となったのが現在得点ランキング1位を走る、浦安のエース・本石猛裕だ。ピヴォとして前線でのボールキープだけでなく、サイドの突破も活用しながら、この試合でもチームの中心としてリズムをつくりだした。

しかし、何度も訪れたチャンスを最後で決め切ることができずに、無得点のまま試合終盤に。最後はパワープレーを選択した名古屋に対し、浦安が守備を固めていたなか、残り数秒で本石の足元にボールが流れ込んだ。パワープレー返しを狙い、体を反転させながら右足を振り抜いたが、ボールはゴールから大きく外れて試合終了。本石は笛と同時にピッチに倒れ込んだ。

激闘を戦い抜いた本石に、話を聞いた。

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“名古屋を倒して”優勝することが目標

──今日の試合を振り返っていかがですか。

一言でいうと勝ちたかったです。たらればになりますが、決めるべきところを決めていれば勝てた試合でしたし、勝たないといけない試合だったと思います。

──試合終了直前、最後のワンプレーで本石選手がパワープレー返しを狙っていました。

最後はとにかく足がきつかったです。でもこれが入ったら最高だと思ってなんとか振り抜きましたが、体勢も180度くらい回転しないといけなかったですし、打った瞬間にこれは外れたなと思いました。

あそこで決められたら良かったとは思いますが、前半で攻撃のペースをつかんで、セットプレーから何回もポストに当たっていたので、そういうところを決めないといけなかったとも思います。試合に勝つことや得点を決め切るといった部分は、まだ甘いですね。

──名古屋戦には、どんな気持ちで臨みましたか？

中断期間前に首位で折り返しましたが、誰も慢心はありませんでした。名古屋に対して、ここ数年全然勝てていないので、ここでしっかり勝って、叩いて、優勝に向けて弾みをつけようと、自分も含めみんなが貪欲に勝利に向かって準備してきたものを出せたと思います。

──中断期間はどのようなことを準備してきましたか？

名古屋戦に向けての練習が大半を占めていました。今シーズンの名古屋はキーパーを上げてくるのでそこへの準備や、逆にうちがキーパー攻撃をした時の、相手の守備に対する立ち位置の微調整など、そこで優位性を取れるようにしてきました。

また、うちがボールを保持して試合を組み立てることはスカウティングされることを予想していたので、そこへの対策もしていました。

──名古屋相手に“勝てた試合だった”と悔しがれるチームになっていることについてはいかがですか？

僕は今までＦリーグに6年間くらいいますけど、名古屋というチームは目標としているチームです。「名古屋に勝ちたい」と、Ｆリーグの他のチームの選手たちも思ってプレーしていると思いますし、自分たちももちろん“名古屋を倒して”優勝することが目標にあります。

名古屋は絶対王者と言われていますが、今は手が届く、引きずり下ろせるところまで来ています。そこは自分たちの自信にもなりますし、今シーズンは絶対に勝たないといけないと思っています。

──今シーズンこれから続いていく試合に向けて、意気込みをお願いします。

負けられない、勝たないといけない試合が、毎試合毎試合続きます。どのチームから勝ち点3を取っても、同じ勝ち点3です。名古屋相手にいい試合ができたことに満足せず、1試合1試合を積み上げて、勝ち点を積み重ねていきたいです。目の前の試合に勝つことだけを意識してやっていけたらと思います。

個人としても、今は得点ランキング1位ですが「自分が点を取らないと勝てない」というチームの流れもあるので、ゴールでチームの勝利に貢献できたらと思います。

ご両親の後押しがあって迎えた100試合

──改めて、100試合出場おめでとうございます！率直にどんなお気持ちですか？

ありがとうございます。昔は1シーズンで33試合ありましたが、自分はその体制の最後の年にトップに上がったので、あまり試合数を重ねられなくなっています。周りの人たちからすると「まだ100試合！？」ということも言われました。自分的にもまだ100試合なのかとは思います。いろんなチームを経験してこの100試合に至りましたし、自分にとってはここからがまた新たなスタートラインなのかなと思います。

──一番印象に残っている試合はありますか？

一番印象に残っている……浦安で出したいですが、ペスカドーラ町田にいた最後の年に、名古屋に勝った試合が、一番記憶に残っています。あの試合で点は決めていないですが、アシストをしました。ルイス（監督）も僕も最後の年でしたが、名古屋から1勝できたことは印象に残っています。名古屋に対してはまだあの1勝しか経験していないので、今度は浦安でその瞬間を味わいたいですね。

──試合前にご両親から花束を受け取っていました。お2人になにか伝えたいことはありますか？

フットサルを始めた時、高校を卒業してなにもわからない状態で関東に来ました。その時に応援してくれて「行ってこい」「やってこい」と後押ししてくれたことは、今でも感謝しています。それがあったからこそ、今は本当にいい経験をさせてもらっていますし、いい場所に立たせてもらっていると思います。100試合を迎えた時だけでなく、常日頃思っていますけど、改めて両親には感謝したいです。

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