更新日時:2025.01.26
残り1分で同点に追いつくも“初勝利”には届かず、1年でのF2降格が決定。仙台・中島千博監督「今シーズンを象徴するような試合になった」【F1第23節|記者会見/北九州vs仙台】
PHOTO BY伊藤千梅
【Fリーグ】ボルクバレット北九州 2-2 ヴォスクオーレ仙台(1月24日/北九州市立総合体育館)
1月24日、北九州市立総合体育館にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第23節が行われ、ボルクバレット北九州とヴォスクオーレ仙台が対戦。仙台は2-2で引き分けた。
この結果をもって、仙台のF2降格が決定した。
試合を終え、中島千博監督と平澤凌が、記者会見に出席した。
F1とF2では「対策の質の差」を感じた
●ヴォスクオーレ仙台|中島千博監督
──試合を振り返って。
今日の引き分けという結果で、F2への降格が決まりました。日頃から応援してくださるスポンサーさん、現地までエールを届けにきてくれたファン・サポーター、仙台で応援してくださっていたみなさんに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ここ数試合もずっと全員が必死にプレーしてくれていましたし、今日も選手は本当によく頑張って最後まで戦ってくれました。
チームとして戦えていた時間もありましたし、決定機はこちらのほうが多くつくったんじゃないかなと思います。ただ、やはりそこを決め切ることができない。今シーズンを象徴するような試合になったなと感じています。
──前節も勝ち点3は逃したものの、1はもぎ取って今日まで残留の可能性を残し、「喰らいつく姿」を体現していました。そういった姿を見せられたことも含め、この1年で得られたものは?
粘り強く戦うことができたのは、F1に昇格した時のような、ベンチやメンバー外も含めての、チーム全体の一体感が少しずつ取り戻せたからこそなのかな、と。正直シーズンの初めは、戦い方の認識について選手間のなかでズレがあり、「おかしいな」という状況が少しあったように思います。
ただ、シーズン中盤からはベンチからもずっと声を出し続け、普段の練習中もよりアグレッシブに取り組み、コミュニケーションも増えて、それぞれがチームの勝利のためにベクトルをしっかり揃えられたんじゃないかなと感じています。
──F1に昇格して試合数が増えたり、強度が高くなったりといろいろな“差”があったかと思いますが、一番どこに難しさを感じましたか?
監督の立場として感じたのは、戦術面での対策の質の差ですかね。もちろん僕たちも対策をしていきますが、相手はそれを上回る分析をしてくる、もっと「対策の対策」の準備が必要不可欠だなと。
ファウルカウントについても、もう少しギリギリのところで止めないといけない。それは今日も5ファウル溜まってしまったところに表れてしまいましたが、そこでのコントロール能力の差も大きかったです。
──この先またF1に昇格して同じことを繰り返さないために、もう一度F2を戦う来シーズンはどういう1年にしていきたいですか?
まだ次の体制は全く決まっていないし、そこに関しては僕が何かを決められることではありません。ただ希望を言えば、まずはクラブ全体としてF1で戦える土台をつくっていくことですかね。選手たちだけではなく、組織として笑顔で戦える準備をちゃんとして、F1昇格に臨むべきだと考えています。
──12クラブのなかで北九州から一番遠い仙台ですが、何人もの方がここまで足を運んで、チームに向けて声援を送っていました。そんなファン・サポーターに、残りのこのシーズンでどういった姿を見せていきたいですか。
お金と時間を使って、遠くからサポーターの方が来てくださっているので、その方たちへまず勝利に向かって全員が全力で戦う姿を見せたい。そして、ここ1年間F1で築いてきた成果を示し、最後は勝利を届けたいです。
F1にい続けるため、組織全体で取り組んでいかないといけない
●ヴォスクオーレ仙台|平澤凌
──試合を振り返って。
結果として、降格が決定してしまいました。千博監督が言ってたように決定機は何度もつくりつつもゴールにつなげられず、個人としても決め切れず、チームを勝たせることができませんでした。遠くから会場まで来てくれたたくさんのファン・サポーターが、最後まで僕らを信じて応援してくれた方々に勝利を届けられなかったことは、本当に残念です。それでも現実を受け止めるしかないので、残りの下位リーグの試合で勝利を届けるために、全力で戦っていかなきゃいけないなと思っています。
──前節も勝ち点3は逃したものの、1はもぎ取って今日まで残留の可能性を残し、「喰らいつく姿」を体現していました。そういった姿を見せられたことも含め、この1年で得られたものは?
本来であれば、こういった苦しいシーズンは選手として送りたくありません。でもこうなってしまった以上、ポジティブに捉えればこういった逆境を乗り越えていくのも、選手の力の一つとして必要なことではあるのかなと思います。シーズン序盤は、監督も話していた通りチームにばらつきもありました。
そこから、「まとまらなければいけない」というタイミングで監督が交代もあり、チームとして何かを変えなければいけないという意識が芽生えて、少しずつ変化が見られたように思います。
最終的に結果にはつながらなかったですが、いい状況になっているのは間違いないので、先ほども話した通り一つでも多く、ファン・サポーターのみなさんに勝利を届けたいです。
──この先またF1に昇格して同じことを繰り返さないために、もう一度F2を戦う来シーズンはどういう1年にしていきたいですか?
僕自身何年も仙台に在籍している中で、Fリーグから退くことになったシーズンも経験してきました。それでも、個人としての意見としては「仙台はF1にいなければいけないクラブだ」と今でも思っています。だからこそ、そのクラブを今回降格させてしまったことには責任を感じます。
一方でF1にいるべきクラブであるからだからこそ、選手個人のクオリティを上げるのは、最低限のこととして必要だということ。若手選手の育成をはじめ「F1にい続けるため」というところにもっとフォーカスして、組織全体で取り組んでいかないといけないと思います。
──F1に昇格して試合数が増えたり、強度が高くなったりといろいろな“差”があったかと思いますが、一番どこに難しさを感じましたか?
昇格1年目ということもあり、やはりパスのテンポ、決定力といった技術面での差は、少なからず感じていたところはありました。あとは、流れが悪かったら1秒でもプレーを止めるといったような、ゲームをコントロールする上での“ズル賢さ”という部分は、違いを感じたところの一つだなと思います。
──12クラブのなかで北九州から一番遠い仙台ですが、何人もの方がここまで足を運んで、チームに向けて声援を送っていました。そんなファン・サポーターに、残りのこのシーズンでどういった姿を見せていきたいですか。
今監督が話していたことがすべてですが、まず勝利を届けるために。そしてここが終わりではないので、この先を見据えて、来年、再来年とこのチームが強くなっていくために、1日1日を大事に、また応援してくださる方々に感謝の気持ちを忘れず戦っていきたいです。
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