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作成日時:2025.02.25
更新日時:2025.02.26

5年ぶりのF1で感じた“痛み”を糧に。「このチームはもっと強くなれる」仙台・平澤凌が見据える、2年後のリベンジ【F1第27節|記者会見/すみだvs仙台】

PHOTO BY伊藤千梅

【Fリーグ】フウガドールすみだ 4-1 ヴォスクオーレ仙台(2月16日/パークアリーナ小牧)

2月16日、パークアリーナ小牧にてFリーグ2024-2025 ディビジョン1の第27節が行われ、フウガドールすみだとヴォスクオーレ仙台が対戦。仙台は1-4で敗戦した。

経営難によるライセンス不交付とリーグ休会を経て、2019-2020シーズン以来5年ぶりに、仙台はF1復帰を叶えた。しかし開幕以降は未勝利が続き、シーズンを通して最下位を脱出することができず。1月24日に行われたボルクバレット北九州戦に敗れ、1年でのF2降格が決定した。

リーグ戦績は、1勝3分23敗。

痛感したF1とF2の「カテゴリーの差」をクラブ、コーチングスタッフ、そして選手はどう受け止め、今後に生かしていくのか。

試合を終え、中島千博監督と平澤凌が、記者会見に出席した。

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「F1の基準」がわかった1年だった

●ヴォスクオーレ仙台|中島千博監督

──試合を振り返って。

14で敗戦しましたが、選手は本当によく頑張ってくれたなと思います。

シーズンとして課題だった試合の入りについても、悪くはなかったのですが先制されてしまいました。また第2ピリオドの立ち上がりについても、もう少し冷静にディフェンスができれば、結果は違ったのかなと思っています。

パワープレーに関しても僕が指示した通りにプレーしてくれていたので、そこで崩すことができなかったのは、自分の責任だと感じています。

──1ピリオドの早い段階でパワープレーをした時間がありましたが、第2ピリオドの攻め手を考えるための確認ですか?

そうですね。あの時間で少し変化をつけ、相手に揺さぶりをかけて点を取りにいきたかったというのもありますが、一番は相手の守り方の確認でした。前回対戦した時とどう変わっているかを見ておきたかったというのが、主な理由です。

──1年間ディビジョン1で戦い、来季はディビジョン2で戦うことになります。1年で昇格を目指すために、生かせそうなことはありますか?

F1は改めてプレー強度の高さと個人のレベルの高さを実感しましたし、戦術のレベルも細かいところまで突き詰めていかないと、せっかく昇格できても、勝っていくことは難しいということを感じさせられました。来シーズンF2を戦う上でも、そのカテゴリーの差は埋めていかなくてはいけません。

プロリーグなので、勉強をしながら戦うような場ではないことも理解していますが、Fリーグ監督の経験が少ない自分としては、「F1の基準」がわかった1年でした。降格は決まってしまいましたが、積み上げたものは大きかったと思います。

──ほかのクラブと比べても年齢層が高いチームで、1年を戦いました。来シーズン以降チームを発展させていく上でも、選手育成や若手・中堅の補強ついて、どう考えているか教えてください。

僕自身もそこに大きな課題感を感じていました。一方で途中で就任したことやこれまで積み上げてきたものや選手たちの精神面を考えても、シーズン途中でメンバーを大きく入れ替えることは難しく、この選手層で戦い切ることを決めました。ただ、サテライトチームも含めクラブとして総力を上げて、若手の選手育成には取り組んでいかなければいけないと、危機感を感じています。

──近くにF1のクラブもなく、練習試合を組むことにも頭を悩ませていると聞きました。環境についてはすぐに解決することも難しいなかで、「強度の維持・向上」をどう工夫していきたいですか。

おっしゃる通り近くにトップリーグレベルのチームがあるわけではないですし、育成年代も関東のように強豪チームがそろう環境ではないので、非常に難しい問題ではあります。

でもそれを言い訳にせず、遠征合宿なども積極的に行いながら、“F1クオリティ”の強度をしっかり保ち、僕たちがそれを育成年代にも落とし込んでいくことが、まずは自分たちの力でできることかなと思っています。

加えて、ハード面でも体制や環境をもっと整えていくことが必要で、そこはチームだけではなく今後のクラブとしての運営方針も含めて、改善をしていかなければいけないなと感じています。



最後まで“勝利”を諦めない。それが僕らの強み

●ヴォスクオーレ仙台|平澤凌

────試合を振り返って。

入りはそこまで悪くない形で試合に入れたましたが、相手の前プレスに対しての対応する場面や、失点後のプレーで少し慌ててしまった印象です。そこからずるずると流れを崩してしまい、失点が重なってしまいました。ただ、今シーズンも最後まで応援に駆けつけてくださったサポーターのみなさんのおがげで、やり切ることができました。

──1年間ディビジョン1で戦い、来季はディビジョン2で戦うことになります。1年で昇格を目指すために、生かせそうなことはありますか?

今シーズン昇格して、強度の違いは明らかに感じていましたし、選手一人ひとりのポテンシャルは差を感じた部分がありました。来シーズンF2で戦う上でも、F1の基準値のままで戦っていかなきゃいけないですし、圧倒していかなきゃいけない。そして2年後にF1に戻った時に、「2024-2025シーズンのようにならないように」というのは、意識していかなきゃいけないと感じています。

──ディビジョン1を1年戦い、1シーズンを通して残留争うような苦しい時期も続きました。改めて一緒に戦ったチームメートに向けて、この場で伝えたいことを教えてください。

先ほどの話にも出ましたが、僕らは少し年齢層が高く、そのぶん経験値が高い選手も多いチームです。その“ベテラン組”に、もっと若手選手も食らいついてほしいと、練習の中でも感じていました。

この1年結果がついてこないなかで、僕らもサポーターのみなさんも苦しいシーズンになりました。ただ、降格が決まっても気持ちを切らさず、選手一人ひとりが練習から強度を保って、勝ちだけを目指して戦うことができました。今日の試合についても、最後まで「勝利」を諦める人間はいなかった。そういったところは、僕らの強みだと思います。

その一体感をもちながら、さらにピッチ内での強度や戦術をブラッシュアップできれば、このチームはもっと強くなれる。僕自身、ヴォスクオーレはF1にいなければいけないクラブだと思っているので、来シーズン以降もこのチームがF2で勝ち続けて、F1にい続けられるチームになるよう、努力をしていきたいです。

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