更新日時:2025.03.30
「“日本に戻ってきたからダメだった”と言わせたくなかった」国内復帰1年目。山田凱斗が抱いていた、タイトル獲得への強い決意【全日本選手権 決勝|インタビュー/しながわ】
PHOTO BY伊藤千梅
【第30回全日本選手権大会|決勝】立川アスレティックFC 2-5 しながわシティ(3月22日/駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場)
3月22日、駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場でJFA 第30回全日本フットサル選手権大会の決勝が行われ、しながわシティは立川アスレティックFCと対戦。しながわは5-2で勝利し、日本一の栄冠を手にした。
世界でも指折りの強豪、インテル・モビスターFSでプレーしていた山田凱斗は今シーズンの開幕後、しながわシティへの電撃加入が発表された。
クラブはリーグ3位と惜しくも優勝に届かなかったが、悔しさをもって臨んだ全日本選手権で山田は躍動。準決勝の名古屋戦では、一瞬の飛び出しから相手の心を折るような3点差をつける得点をアシストし、決勝戦でも攻守に渡って存在感を示した。
各国の代表クラスの選手が集うビッグクラブでなにを身につけ、どんな思いで再び国内で戦っているのか。タイトル獲得の喜びの声とともに、しながわシティの選手としての秘めたる覚悟に迫った。
“しながわシティ”の初タイトルに名を刻めてよかった
──山田選手にとって国内での初タイトルとなりましたが、今の率直な気持ちを教えてください。
ありがとうございます!今シーズン、日本に帰って来る時に「タイトルを取る」という話をもらっていて、自分も覚悟をもってプレーしていました。リーグ戦のタイトルには届きませんでしたけど、全員で戦ったからこそリーグ戦で優勝争いをすることができたと思っています。この大会は今のメンバーで戦う最後の大会でもあったので、この1年を一緒に戦った全員でやり切って、「しながわシティ」として初のタイトルを獲得して、そこに(自分の)名を刻めたことはよかったですね。
──決勝戦はどのような気持ちで臨めましたか?
大分県での1、2回戦でも正直苦戦しましたし、「決勝だから」とか「相手が立川だから」とかは関係なく、目の前の1試合に勝つつもりで臨みました。準々決勝のフウガドールすみだ戦も準決勝の名古屋オーシャンズ戦もいつも通り、勝ちを目指しにいけました。
──スペインやAFCアジアカップなどで経験を積んできたからこそ、メンタル面もたくましくなっていったのでしょうか?
アジアカップでは日本としても僕としてもすごく悔しい経験をしましたし、スペインでも決勝戦で敗れた経験をしています。決勝戦でのプレッシャーや勝ち切れない悔しさを味わいましたけど、このチームは本当にピッチ内外問わず全員が仲が良くて、全員がタイトルという一つの方向に向いています。リーグ戦の最終節でもメンバーに入らなかったみんなが自分たちで小牧まで応援に来てくれましたし、みんなで戦っていると感じさせてくれた。怪我やベンチに入れなかった選手はそれぞれ悔しい気持ちはあるはずですけど、全員がチームのために行動をしていました。
──プロチームであるが故にピリついた空気感なのかなというイメージもありそうですが、山田選手自身は加入して驚いた部分はありますか?
シーズンの途中加入でしたけど、初めましての選手は少なかったですし、初日から温かく迎えてもらえたことには本当に感謝しています。田村(龍太郎)選手も大ベテランですけど、カイオ選手や東出(脩椰)選手からもイジられていて(笑)、いい意味で上下関係がないですね。ただそこにはリスペクトもありますし、いい関係性が築けているなと感じます。
相当な覚悟をもってスペインから帰ってきた
──今シーズン、スペインのインテル・モビスターFSからFリーグに戻ってきた際は驚いたファンもいました。まだ24歳ですので海外挑戦も続けられたかと思いますが、どんな思いでしながわでの挑戦を決意したのでしょうか?
移籍は個人的な理由も含めていくつかありますが、相当な覚悟をもって帰ってきました。スペインにいればCL(UEFAフットサルチャンピオンズリーグ)に出場できたかもしれないですし、そこで成長できたかもしれないですけど、「スペインにいたからよかった」とか「日本に戻ってきたからダメだった」ということを僕としては言わせたくありませんでした。だからこそ、タイトルという目に見える結果を残したかった。今回の優勝だけでなく、来シーズン以降も結果で示していかなければならないと思っています。
──準決勝・名古屋戦のカウンターの際に見せた4点目のアシストなど、プレーに勢いが増した印象もありますが。
バランスを見ながら、行くところ、行かないところの判断が前よりはできるようになったなと感じています。うまく出て行けたのが準決勝でのアシストでしたし、スピードには自信があるので、そこを行けるのが自分だと思っていますし鈍らせてはいけない感覚だと思っています。
──そういった一瞬の中での判断はスペインで身につけたものでしょうか?
そうですね。向こうのチームメートは各国の代表選手でしたし、リーグ優勝を狙うチームでやれていたので、レベルの高い環境に身を置いて成長できたのは事実です。プレーリズムも違いましたけど、自分も色々学びながら少しずつ良さを出せるようになってきたと思います。
──スペインで大きな経験を得て帰ってきて、全日本選手権でのタイトルを獲得してホッとした気持ちもあるのでは?
そうですね。最初におっしゃっていただいたように、個人的には初めての国内でのタイトルで「日本一」を取れたことはすごく嬉しく思います。今シーズン、僕はスペインから帰ってきてそのままシーズンインしているので、一旦休んで、来シーズンはリーグ戦で優勝できなかった悔しさを忘れず、リーグタイトル獲得へ向けた準備をして、選手権でも2連覇していきたいですね。
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2025.03.31