更新日時:2025.08.12
失点を喫した第1ピリオド。米川正夫監督が鳴らした“女王奪還”への警鐘。「アスリートとしてメンタルがすごく弱い」【女子第7節|記者会見/浦安vs宇部】
PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】バルドラール浦安ラス・ボニータス 13-1 ミネルバ宇部(8月9日/ニューライフアリーナ龍ケ崎)
8月9日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第7節が行われ、バルドラール浦安ラス・ボニータスとミネルバ宇部が対戦。浦安は13-1で勝利した。
試合後、米川正夫監督と田中千尋が記者会見に出席した。
人に言われてやるようじゃ遅い
●米川正夫監督|SWHレディース西宮
──試合を振り返って。
相手との力関係を考えたら、このくらいの点差がつくことは予想していました。ただ選手として、アスリートとして、自分たちのメンタルがすごく弱いことを感じた第1ピリオドでした。
いつも言っていますが、人に言われてやるようじゃ遅いですし、自分たちで試合に臨む心構えをつくったり、それができていないのであればお互いに言い合う関係性や強さがないと、本当に強いチームにはなれないと思います。
逆にこういうゲームでそういうことがあって、ここからは大事なゲームが続くので、そこに向けては良かったのかなと思います。試合については特にないですが、そういうところかな、と。
──メンタルの甘さといった言葉もありましたが、具体的にはどんなところでプレーに現れましたか?
完全に強度が低かったし、失点シーンで歩いている選手がいたし、何となくやっている選手が多いんですよね。それを毎回言わないといけないのが……ピッチはそういうところでした。第2ピリオドはやっていたとは思いますけど。
──宇部の嫌だったところは?
対相手のところはあまりありません。ピヴォの子は体もしっかりしているし、いい選手だとは思っていますが、そこがすごく嫌だったかというと特段そうではない。自分たちのところが良くなかったと思います。
外にも伝わるようにピッチで体現する
●田中千尋|バルドラール浦安ラス・ボニータス
──試合を振り返って。
不甲斐ない第1ピリオドを過ごしてしまって、監督から言われてから、第2ピリオドに盛り返す形で試合を進めることになりました。自分たちが何のためにこの日本リーグを戦っているのかを、もう一度個人個人が見つめ直して、1試合を大切に戦う必要があると感じました。
言葉でもっとちゃんとしなきゃいけない、といったことは簡単に言えるけど、それが外にも伝わるようにピッチで体現することが必要になると思うので、次からの練習で課題意識をもって取り組めたらと思います。
──選手たちでの遠慮などもあるのでしょうか?
遠慮はしている感じはないですが、もっと自分が厳しく言える存在じゃないといけないと思います。練習から対抗する相手としてもっとやらないといけないと感じました。
──特に立ち上がりの試合の入り方は、どんなところが必要だと思いますか?
失点はいつも同じ形ですし、米川監督も常に言っているように、自分の役割を果たせてないからこのように失点をしていると思います。歩いている選手がいるのも、それでも試合に出られている状況が良くないと思うので、そこは自分自身に責任があるし、出場時間の短い選手からやっていかないといけないと感じています。
──今シーズンから浦安に戻ってきて、改めてこのチームをどんなふうに見ていますか?
自分が元々いた時は、個々の能力がすごく高いというよりも、みんなでそれぞれの個性を出し合いながら戦おうといった部分が多くありました。ただ今は選手たちが自分のやりたいことやできることがあるなかで、チームとして一つにまとまっていくことが難しいと感じます。
チームとしての自分の立ち位置はどうなんだという考えとも戦いながら、“チームとして”勝つためにという部分に、それぞれがコミットしていく必要があると思います。
そういう部分を自分はもっていないので、その気持ちに共感することはあまりできないんですけど、逆に私はもっていないからこそ、少しずつみんながチームとしてやっていくための力添えをしなきゃいけません。
日本一になる目標のために、全員が勝利を目指してやっていけば、個々の欲のようなものとも折り合いがつくのかなと思っていて。ただ、それはすごく難しいことだと感じながら、今は過ごしています。
▼ 関連リンク ▼
- 【2025-26最新情報】女子Fリーグ|試合日程・結果・順位表|会場・チケット情報|放送予定|FリーグTV
- “立川で優勝”に燃える元女王・平井成美が、2ゴールで示した“2ndセット”の反骨心【女子第6節|インタビュー/立川】
- 驚異の6戦14発、立川のエース・松木里緒はなぜゴールを量産できるのか?「先手を取って、味方を信じて走っている」【女子第5節|インタビュー/立川】
- 不動の“成熟セット”のその先とは?絶対的ピヴォ・尾田緩奈が追求する、3強に勝てる“最強セット”への渇望【女子第5節|インタビュー/立川】
- “点の取れる”フィクソを目指して。初のトップリーグ&新ポジション挑戦の中村みづきが目指す理想像とは?【女子第6節|インタビュー/立川】