更新日時:2025.09.04
大阪の上位リーグ進出に必要な“勝つ確率を上げる条件”とは?清水寛治「このままでは一番しょうもないチームになってしまう」【F1第12節|インタビュー/大阪】
PHOTO BY伊藤千梅
【メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1】ペスカドーラ町田 3-3 シュライカー大阪(8月31日/町田市立総合体育館)
8月31日、メットライフ生命Fリーグ2025-26シーズン ディビジョン1の第12節が行われ、ペスカドーラ町田とシュライカー大阪が対戦。大阪は町田と3-3の痛み分けに終わった。
この試合、清水寛治はスコアを2-0とする豪快な一発を左足で突き刺した。だがチームはそのリードを守り切れず、終盤に追いつかれてドローで決着。先行した試合でまたも勝ち点を落とした。
「このままでは“上位リーグ惜しかったね”という、一番しょうもないチームになってしまう」
昨シーズンと比べてチームの成長を感じつつも、危機感を募らせた清水に、試合後話を聞いた。
取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之
勝ちゲームを引き分けにしてしまった
──今日の試合を振り返っていかがですか。
前回ホームで0-6で負けた相手に勝つという目標は達成できませんでした。
ただ、勝ちゲームを引き分けにしてしまった感覚は全員がもっていると思います。その感覚をもてるようになったのは、もしかしたらチームが少し成長している証かもしれません。
でも勝ちたかったのが正直な感想ですし、試合展開も含めて“引き分けちゃった”という印象です。
──11分にはリードを2点に広げる得点を決めました。
あの場所でフリーでボールを持てば、ほぼ100%シュートまではいけますし、別にすごいシュートを決めた感覚はありません。仕事をしただけ、という感じです。
──試合終盤の町田のパワープレーを受けている時、チームメイトに落ち着けというジェスチャーをしているのが印象的でした。
自分たちは順位が上のチームに対して、先行して追い上げられる展開に慣れていない選手がたくさんいます。
だからこそ、チームを落ち着かせないといけないと思っていました。勝っているのに、なぜか「負けてる」「やばい」みたいな空気になりがちなので、僕も含めて、ベテラン選手が若手を引っ張っていかないといけないと思っています。
──今日の町田戦から2巡目に突入しました。現在8位ですが、前半戦を振り返っていかがでしたか?
僕たちは前半戦、割と先行している試合が多かったんですよ。上位相手にも、一瞬でも勝っている瞬間はある。でもそれを引き分けや負けにもっていかれました。
タラレバになってしまいますけど、順位表を見ながら頭の中で「あれに勝っていたら……」と思ったりもします。振り返って、もったいない前半戦だったなと思いますね。
でも、それも含めてチームなので。後半戦は今日みたいなゲームには勝たないといけません。上位リーグ進出に向けて、自分たちよりも順位が下のチームには必ず勝つのはもちろん、拮抗している、勝ち点が同じくらいのチームにしっかりと隙なく勝つというのは、後半戦でのポイントになるかなと思います。
──上位リーグ進出には、何が必要になると思いますか?
自分も含めて、もっとできると常に感じています。試合に出られていることに満足していてはいけない。これまでと比べて全員の意識は上がっているかもしれないけど、自分たちが目指している場所はここではありません。
当たり前のように名古屋、しながわ、町田と渡り合えると本気で思っています。だからこそ、意識をさらに上げていかないと、昨シーズンと同じように、“上位リーグ惜しかったね”という、一番しょうもないチームになってしまう。
拮抗したゲームで勝つ確率を上げるためには、意識の差を縮めるか、意識の高い選手が突き抜けるかが大事になってくると思います。
仲はいいけど熱い、今節3得点の98年組
──齋藤日向選手が今シーズン大阪に復帰しました。一緒にプレーしてどうですか?
シンプルにうまいっすね。同い年なのでよくフットサルの話もしますが、考えながらプレーする選手ですし、本音を言うと、一緒のセットでやりたいなとも思います。昨シーズンの大阪にはなかった、思ったことを素直に伝える力ももっています。
さっきの試合後も(齋藤)日向が全員に向けて話をしてくれて。発言力や影響力がすごくありますし、プレーだけでなく、その存在自体がチームにいい影響もたらしていると僕は思います
──ちなみに、試合後に齋藤選手はどんな話を?
今日の2失点目のシーンや、ボールがラインから出ていないのにプレーを止めてしまったりしたところですね。町田は笛が鳴るまでプレーを続けています。引き分けて満足している選手はいないですが、そこの基準をもっと上げていく必要があるといった内容です。
誰も言わなかったら、僕が言おうと思っていたことではあるのですが、日向が言ってくれたので任せました(笑)。
──今日は、同い年の中井駿斗選手も得点を決めていました。
今日は3人とも決めましたね。彼も熱いですよ。初めて会った時、澄ましていて爽やかな感じに僕は見えていたんですけど、意外と本当に負けず嫌いな選手で。普段はずっとふざけてるようなやつですけど、プレーが始まればバチバチで、味方への要求も高い。練習でも、僕と日向と駿斗だけがちょっと熱いみたいな感じになります(笑)。
日向と駿斗は高校も一緒ですし、よく3人で一緒にいます。仲いいですよ。新幹線も3人横に並んで、常に駿斗は真ん中にいます。
それぐらい仲良しではありますけど、練習が始まったらやりあう関係です。試合後もよくご飯に行きますが、結局最後は「今日の試合はこうだったよな」とフットサルの話になりますね。
──後半戦に向けて意気込みをお願いします。
僕はまずは代表ですね。チームとして順位を上げることも大事ですし、個人としても「彼いいよね」と思われるような取り組みを練習からしていきたいです。
チームとしては、上位リーグに進出すること。現状では勝ち点も足りていないですし、今日も3点取りましたが、引き分けに終わってしまいました。あと1点取るか、1失点でも抑えられれば勝てたゲームなので、中断期間で攻守の質はより求め合わないといけません。
次節は名古屋戦です。3勝2分けとここ5試合負けていないので、負けないのは前提として、名古屋が相手であろうが、結果だけを追い求めていきたいです。