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作成日時:2025.09.12
更新日時:2025.09.12

ホーム開催の重圧も逆転勝利、“絶対落とせないゲーム”でハマった米川正夫監督の対応策「たくさん引き出しをもって。どのタイミングで使うか」【女子第8節|記者会見/浦安vs神戸】

PHOTO BY伊藤千梅

【メットライフ生命女子Fリーグ2025-26】バルドラール浦安ラス・ボニータス 6-3 アルコ神戸(9月6日/バルドラール浦安アリーナ)

9月6日、メットライフ生命女子Fリーグ2025-26シーズンの第8節が行われ、バルドラール浦安ラス・ボニータスとアルコ神戸が対戦。浦安は6-3で逆転勝利を収めた。

試合後、米川正夫監督と伊藤果穂、筏井りさが記者会見に出席した。

取材=伊藤千梅
編集=柴山秀之

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常に試合でいい決断をしたい

●米川正夫監督|バルドラール浦安ラス・ボニータス

──試合の総括からお願いします。

最近はあまりなかったんですけど、ホームでこれだけお客さんの中でやると、選手は緊張して硬さがあり、試合の立ち上がり30秒で失点してしまいました。

逆にすごく早い時間だったので、自分たちのやることを整理すれば逆転する時間はあると思っていましたし、そうなってよかったです。相手のプレスに対して途中から4枚にして、そこで背後を取り、1点を返せました。おそらく相手がそれを嫌がり、プレスのラインを下げたのかなと思います。逆にそうなってから第2ピリオドは、定位置攻撃やセットプレーの回数も増えました。ハーフタイムにも修正点は伝えましたし、そのあたりもきちんとハマった感じでした。

ホームで絶対に落とせないゲームだったので、何より勝って良かったです。来週の2連戦は大事なゲームなので、またそこに向けて準備できたらなと思います。

──変化を与えて1点を返した底力は、これからの試合に向けてどのように働くと感じていますか?

試合に向けて準備する中で、自分たちの引き出しをたくさんもって、どういうタイミングで何を使うかは常に考えています。その中ですぐにゴールが入ったのは、準備と決断できたからだと思うので、こういう経験を重ねて、常に試合でいい決断ができるようしていきたいなと思います。

──第1ピリオドは“3-1”のシステムから入り、その後“4-0”に変更し、特に第2ピリオドでは“偽ピヴォ”のような形も見られました。どのような意図でシステムを変更したのでしょうか?

第1ピリオドの2失点目は、ボールサイドからジャンプされてつつかれる流れからの失点で、“3-1”の前進はうまくいっていない印象がありました。“4-0”の練習はしてきたので、どこかでやろうと思っていましたが、第1ピリオドは4枚に変えてからいい形でボールを動かすことができたな、と。

逆に、第2ピリオドは相手が引いている状況でした。どこまでやる必要があるかも考えましたが、4人だと距離が近くテンポ感も上がりますし、相手のフィクソも上がりめの位置にいたので、このまま継続したほうが絶対にどこかで数的優位をつくれると思っていました。

──この試合はセット組をかなり変更していましたが、相手との組み合わせを見ていましたか?それとも自分たちのリズムをつくるためのものだったのでしょうか?

実際スタートで失点して、このアルコ神戸のセットにやられていたので、途中から変えようという考えがまず一つありました。相手のセットもファーストとセカンドで強度感の差もあったので、変えたほうが自分たちの噛み合わせもいいかなと思いました。



課題と反省を繰り返して王者になれるように

●伊藤果穂、筏井りさ|バルドラール浦安ラス・ボニータス

──試合を振り返って。

伊藤 監督からもあった通り、最初の入りについては、自分自身のメンタル面とミスの部分がありました。

でも、みんなが取り返してくれた勝利だったと思います。そこは自分たちの強みですし、試合の流れについてもどうつくっていくかは自分たちの中で対応できていたので、これを課題として来週の試合に臨みたいと思います。

──試合の入りで緊張や気負いなど、どういったところで影響がありましたか?

伊藤 自分たちはホームが年に1、2回しかないないので、集客に関しては「ここに懸けるぞ」という思いはすごいありました。逆にそれが悪い方向に出てしまったのかなと反省してます。

でもそれを強みにもできる部分だと思うので、1個ずつですけど、課題と反省を繰り返していきながら、自分たちが王者になれるように、これからも積み重ねていきたいなと思います。

──筏井選手は0-2の状況から1点を返すゴールも決めました。チームに流れをもたらしたと思いますが、どのように振り返りますか?

筏井 0-2と1-2では状況が違います。試合の立ち上がりにおいて、このような環境で硬さが見られることはしょうがないところもありますし、上位のチームとやるまでの間が空いたので、こういうことは起きるだろうなと思っていました。

それでも、チームにいい流れをもっていくのは自分の仕事ですし、それは自分だけがやったことではなく、みんながしっかり着実にやってきた結果です。こういう試合を普段のリーグ戦でできることはいいことですし、それをホームゲームで体現できたのは良かったです。

──最終的には昨シーズンの上位相手にハットトリックを達成しました。

筏井 得点を取ることが仕事だと思っているので、チーム内でどうとか、他のチームのピヴォがどうというより、個人の課題や高みを目指す意識をもっています。でも、こういう大事な試合で、点の取れるピヴォになりたいなと思ってたので、正直うれしいです。

──個人としてどのような課題を持っていますか?

筏井 練習してきた形や、相手のフィクソとの対決でいい形が作れたかというとまだまだなので、そこは取り組みたいなと。

3枚ではめられたのは、昨シーズンの初戦でもやられましたし、浦安の良さを分析して対策してくるのは当たり前のことです。アルコさんがいい準備をして流れを取られてしまいましたが、4枚でしっかりスキルを生かし、ズレをつくることは取り組んできたことでもあります。それを出せたのはチームとしても良かったですし、幅も広がっていると感じています。

今シーズンはそこも含めて最後まで負けないように戦いたいなと思います。

──今日の観客は1282人で、WEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザの平均よりも多い数字です。お客さんが入り、硬くなってしまったとの言葉もありましたが、ポジティブに感じることはありますか?

伊藤 ホームでできることは、自分たちにとって数少ないことなので、もっともっと増えればいいなという思いはあります。一大イベントとしてこの時を捉えていましたし、そこに対するワクワクと緊張感という相反するものの、どちらが勝つかは個人の状況によっても異なります。でも、こういう経験も重ねて、強くなれると思うので、チームとしても個人としても、一つのいい経験ができたなと思います。

筏井 毎年、ホーム戦は自分たちで集客をしていて、今節の目標が1500人でしたが、結果は1282人でした。

フウガドールすみだレディースさんも立川アスレティックFCレディースさんも1200人程度の観客を動員していますし、そこを上回る会場となることを含めて、やりがいのある環境をつくりたいなと思っています。毎日毎日練習して身を削ってやっているのに、200人の会場は嫌ですし、自分たちでも動いています。サッカーにはない展開をみなさんが楽しんでくださったらいいなと思ってやってます。

浦安は毎回、1000人、1200人、1500人を超えるように、見に来てくださった人が「また来たい」と思えるような満足する会場にしよう、質の高い試合にしようと意識しています。女子サッカーにも負けないぐらい、多くの人に見にきてほしいですね。

──最後に、地元の浦安ファンの方々へ、一言お願いします。

伊藤 いつも応援してくださって本当にありがとうございます。浦安の方が来てくれて、満員になるのが一番いい会場だと思います。私たちも少しずつですけど、みなさんに感動や勇気を与えられる、フットサルというスポーツを伝えられればいいのかなと思いますので、今後とも応援よろしくお願いします。

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