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「#行って帰ってくるまで」に見るフットサル界の突破口。星翔太が広めたハッシュタグの価値を読み解く。

PHOTO BY軍記ひろし

アウェイサポーターも巻き込んでいろんな意見を取り入れる

──例えば、墨田区総合体育館ではフットサル以外にもバスケやバレーなどいろいろなスポーツが行われています。それぞれのスポーツのファン・サポーターがハッシュタグを通じて交流できたり、新しい発見を生む場にもなりますよね。

そうですね。一つのスポーツにとらわれない「横断的なハッシュタグ」になるので。例えばVリーグのFC東京ではお酒が売られていたのに、フウガのときは売られていませんでした。ということは、フウガでも売ることができるかもしれないですよね。そうやって「なんであのスポーツではよくてこのスポーツではできないのか」ということが見えてきます。

同じ意見が多ければ、それはクラブに求められているものだということでもありますし、クラブにとってはポジティブな発見があって、新しいことを取り入れる機会にもなります。できるできないは別として、まずは「そういう声もあるんだ」という気付きが重要ですね。

──ユーザーの声、意見が多ければ多いほど受け取る側の参考になりますね。

例えばオーシャンズの試合に普段は訪れない人が、「会場に行くまでに看板を見なかったな」とか「これに乗ればオーシャンアリーナに行けるという案内がなかったな」とか、「あれがあったらいいのに……」という意見は、クラブからするとすごく価値のある声になります。だからアウェイ側のファンやサポーターも便乗してもらいたいですし、(「#西京極〜」のときのように)それぞれ違うルートの人たちが気づいたことなどを載せてほしいですね。

──「名古屋駅から会場へ向かうあおなみ線の場所が少しわかりづらい」とか……。

そうですね。「場所がわかりづらいからオーシャンズのポスターを貼ってわかりやすくして!」みたいな声があれば対応できるかもしれないですし、もっといい案を思いつくかもしれない。クラブが取り組むべき方向が見えてくる可能性があるんです。名古屋にいる人の“日常的”な視点だけでなく、遠方から初めて来る人たちの声で気がつくことがあると思います。

──SNSだからこそ気軽に便乗できますしね。

SNSは思ったことをすぐに発信できることがメリットの一つ。なので今回の発信はすごくいい広がりを見せたと思います。アウェイチームや別の競技の人たちに絡んでもらう“巻き込み”が発生すると、どんどん発展性が生まれてきますからね。

ここで話し切れていない根っこのところは中島さんの『note』にすべて書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

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