更新日時:2025.09.18
【日本代表】“ピヴォ・キラー”としてアジア予選攻略を託された33歳のフィクソ、内村俊太の野心。「海外の相手をぶっつぶす気持ちで」
PHOTO BY伊藤千梅
日本代表は20日、22日、24日にAFCフットサルアジアカップインドネシア2026予選の3連戦に臨む。今予選は、2024年8月に就任した高橋健介監督が率いる“健介ジャパン”にとって初のアジアの公式戦。カンボジア、マカオ、タジキスタンとの戦いに3連勝を収め、1月にインドネシアで行われるアジアカップ本戦出場を狙う。
若返りが進むなか、33歳のベテランが14名のリストに名前を連ねた。内村俊太。Fリーグで怪我から復帰して数試合でのメンバー入りは、本人も驚いたという。ただ、海外の相手こそ自分の持ち味が発揮できるという自信もある。サイズが大きくて、球際も強い。そんな外国人選手とのマッチアップは「大好物なので」と笑う。
国内キャンプのトレーニング後、内村に話を聞いた。
今は3番手かもしれないけど……
──アジアカップ予選という大事な大会でメンバーに選ばれました。
正直、怪我から復帰してリーグ戦2試合とカップ戦を含めて3、4試合しかこなしていないなかで、「さすがにないかな……」と。だから、選ばれた時はうれしい気持ちと、びっくりした気持ちと半々でしたね。もちろん、(日本代表は)常に目指している場所ですし、呼ばれたからには自分の持ち味を出したいと思ってます。
──“健介ジャパン”には1月のインドネシア遠征にも呼ばれています。
そうですね。ただ、あの時は(Fリーグのファイナルシーズンを控えていたため)下位リーグの選手が中心でしたけど、今回はそうではないので。立ち位置的にはフィクソでは3番手なのかなと。それぞれ持ち味は違いますけど、(他のフィクソに)負けているつもりはないですし、自分ができることを見せていくしかないなと思ってます。
──1番手、2番手になるためには何が必要になりますか?
自分の持ち味プラスアルファの何かを、さらに追求していかないといけないと思っています。アラのところでの仕掛けとか、ゲームをつくるとか。グレさん(木暮賢一郎前監督)の時にも、そういうことは言われていたので。
──33歳はチームの中でも上の年齢になります。ただ、ギラギラしたものはある?
もちろん。今回、呼ばれていない選手の中にも山田凱斗(しながわシティ)、伊藤圭汰(ペスカドーラ町田)もいるし、伊集(龍二)も成長している。若い選手たちにも負けたくないし、自分が選ばれなければ悔しい気持ちもある。それをプレーで出していきたいです。
「ぶっつぶそう」という気持ちで
──内村選手は2022年のアジアカップ優勝メンバーの1人ですが、アジアで戦う上でのポイントはある?
海外の相手になればなるほど自分の強みが生かされるかなと思っていて。ちょっと言葉は悪いですけど「ぶっつぶそう」みたいな気持ちは人一倍もって試合に臨んでいます。アジアは昨年のワールドカップ予選で負けているので絶対に勝たなきゃいけない。ただ、その先は世界の相手と戦うことになる。そうなったら、「俺が一番効くだろ」って思っているので(笑)。だから、今は3番手だとしても腐らずにやっていくだけって感じですかね。
──世界で見たら内村選手のサイズ感(174cm、69kg)は特別に大きくないですが、体格で上回るピヴォを抑えるポイントは?
けっこう、いろんなことを考えながらやっていますね。利き足もそうですし、重心をどう崩すかを考えています。古武道ってあるじゃないですか? 僕はやったことはないんですけど、そういうイメージかもしれないっす。どんなにデカい相手でもちょっと押すだけで“100%”ではなくなるんですよ。腕を押すと、相手は体勢を立て直そうとするじゃないですか。ちょっと崩れた瞬間にボールをつつくとか。(ボールを受ける前の)駆け引きでガーッとやっておいて、ボールが収まって、こっちをつかまえようとして、崩れた瞬間に行くとか。
──すごい……。
ははは、駆け引きが好きなんです。だまし、だまされというか。基本はインターセプトを一番に狙ってます。僕としては、前でボールを取ってからのカウンターも自分の武器だと思っています。もしも取れなかった時は前を向かせない、1対1をやらせない、自由にやらせない。そういう優先順位でやってますね。
──アジアカップ予選にはどんなイメージで臨みたいですか?
このエンブレムを背負っている限り、勝ちが絶対だと思うので、どこが相手だろうが勝つ。日本の強さを見せつけるところにフォーカスしたいです。
──日本は昨年のアジアカップでタジキスタンと引き分けてW杯出場を逃しました。ある意味、因縁の相手が同じグループにいます。内村選手はタジキスタンと戦ったことはある?
僕はないです。サイズが大きくて、球際も強い? そういう相手こそ大好物なので(笑)。ガンガン刈り取って、日本の勝利に貢献したいです。
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2025.09.16