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作成日時:2025.09.20
更新日時:2025.09.20

【日本代表】ピヴォから“ウニベルサーレ”へ。プレーの幅を広げ、オーラが増す本石猛裕「絶対に3試合に勝って日本に帰ってくる」

PHOTO BY伊藤千梅

日本代表は20日、22日、24日にAFCフットサルアジアカップインドネシア2026予選の3連戦に臨む。今予選は、2024年8月に就任した高橋健介監督が率いる“健介ジャパン”にとって初のアジアの公式戦。カンボジア、マカオ、タジキスタンとの戦いに3連勝を収め、1月にインドネシアで行われるアジアカップ本戦出場を狙う。

立ち姿に“風格”がただよってきた。本石猛裕は今シーズン、バルドラール浦安でキャプテンを託され、リーグ開幕から4試合連続の5得点。圧倒的な存在感を放ったものの試合中に負傷し、右膝内側側副靱帯損傷で全治2カ月半と診断された。しかし、わずか4週間足らずで復帰し、その試合でもゴールを決め、翌節もハットトリック。さらには、チーム事情でピヴォのみならずフィクソとしても起用されるなど、“異次元”のプレーを見せている。

直前に行われたリーグカップ戦は準優勝に終わったものの、ピッチでは抜群のオーラを感じさせる。心身ともに状態を上げる本石は、どんな思いでアジア予選に臨むのか。

国内キャンプのトレーニング後、話を聞いた。

メンバー・試合日程|アジアカップ予選 完全ガイド



筋肉のおかげで大怪我にならなかった

──現在のコンディションはどうですか?

怪我もけっこう良くなって、バッチリ。もう何も気にならないですね。

──ちょうど負傷から3カ月くらいなので、当初の診断では復帰したばかりというタイミングのはずです(笑)。

診断的には、そうですね(笑)。どうしてそんなに早く復帰できたのか? あまり大きな怪我をしたことがなかったのでわからないですけど、自分的には(負傷した瞬間、靭帯が)切れてないな、そうでもないなと。完全に断裂していたらこうはならなかったと思いますけど、周りの筋肉の補強なども含めて、まあ、気持ちで直した感じです(笑)。

──改めて見ると、太もも周りを含めてすごい足をしています……。

怪我も周りの筋肉のおかげで守れたというか。あの感じだと切れていてもおかしくなかったところを耐えてくれて、そこまで大きな負傷にならなかったということかなと思います。

──ペスカドーラ町田アスピランチを経てトップチームでFリーグデビューした頃より、体のサイズも大きくなっていますよね。肉体改造してきた?

そうですね。代表にくると感じますけど、対人やフィットネスは体づくりをしないと戦えないと感じているので、そこは一番意識しています。選手をやっている以上、常にトレーニングしないといけません。

──体重も上げている?

そこまで上げないでインナーマッスルを特に意識していますね。体重も少しは増えましたけど、自分のベストがあるので、動きが重くならないようにコントロールして、シーズン中はその体重の前後を維持しています。

フィクソをやることで強みが増えた

──準優勝で終えたカップ戦から日をおかずに代表活動に入りました。どんな気持ちで臨んできましたか?

カップ戦の自分のパフォーマンスとしては自信をもっていい状態でやれていたので、結果を引きずることなく入ることができました。予選を含めてアジアの戦いは難しいものですし、それはU-20日本代表の頃から経験してきました。何が起こるかわからないことを常に頭に入れています。

今年はクラブでもいろんなポジションをやらせてもらっていることで自分の幅も広がったので、ピヴォだけではなく、後ろでボールを持った時にパス回しに加わったり、自分で打開して前を向いて1対1で剥がしてゴールを決めたり、試合の状況を変えられたり、勝利に直結するようなゴール、プレーをしていきたいなと思っています。

──浦安ではフィクソをやるようになり、代表でも「ウニベルサーレ」というポジションで選ばれました。自身で意識していること、高橋健介監督から求められていることは?

自分も監督も、考えていることは同じだと思います。ピヴォで勝負できることは強みなので、(相手を背負った状態で)背中を使ったプレーももちろん監督からは求められています。加えて、もし悪い状態で受けたり、自陣に降りていかないといけない時に、前を向くことですね。

浦安でフィクソをやることによって、自分でバランスを見ながら、1対1やボール回しに加わったり、パスを散らしてゲームをつくるところも少しは学べています。低いポジションでもミスなくプレーして、もう一度前で勝負したり、前を向いて1対1で仕掛けるところも求められていますし、強みにもなっています。

なので、クラブだけでなく、代表でもそれを出していけたらと思っています。

──すでにフィクソが「武器」になっています。ポジション変更はチーム事情もありましたよね。

単純に、怪我人が多かったことが一番。フィクソはピヴォと対峙しないといけないですし、守備も大事です。強いピヴォとやり合うためのフィジカルの強さが必要なので、誰がやるかという時に、自分だろうなと。(監督の茨木)司朗さんも「タケにやってもらいたい」と言ってくれましたし、(石田)健太郎が抜けたことによるフィクソ不足で、なおかつ怪我人が多い状況で自分も成長できるかな、と。実際、そのおかげで後ろもそつなくこなせるようになり、選手として強みが増えたことは本当にありがたいですね。

──この1年ほどで、たたずまいというか、ピッチ上で放つオーラが増した印象です。自信に満ちあふれているように見えるのですが、自分のなかでの変化を感じますか?

去年は(ゲームを)つくってもらって、自分が前で収めて勝負する形がメインでした。味方を信頼してずっと前にいて、いいパスをもらって、そこで仕事をしないといけないというマインド。去年は“それだけ”でした。

でも今は、前で勝負しつつも、自分でゲームをつくったり、流れを変えたり、時間をコントロールしたり、いろんなプレーができるようになりました。後ろに入った時に考えてプレーしながらピッチを見られるようになったことが、余裕をもってプレーできるようになった要因の一つかなと思います。

その余裕がにじみ出ている? そう感じていただけているならうれしいですね。

──代表でも、すでにずっと中軸選手だったような風格があります。

この半年ですね。シーズンが始まってチームでやっていることが生きているのかなと思います。

──では、アジア予選への意気込みは?

アジアを勝ち進まないとワールドカップは見えてこないですし、そこに行くためには自分で勝ち取らないといけません。チームとしても、個人としても結果を出さないといけないので、目に見える自分の数字とチームの結果、その両方を追い求めて、絶対にこの3試合に勝って日本に帰ってきたいと思います。

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