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作成日時:2026.07.13
更新日時:2026.07.13

キャリアハイ16得点のストライカーが求める“怪我をしない足元”とは? 湯浅拓斗が語る『TIGORA OSA-1』の可能性

PHOTO BY本田好伸

2025-26シーズン、立川アスレティックFCの湯浅拓斗は16得点をマーク。ゴール前での鋭い駆け引きと高い決定力を武器に、チームの攻撃をけん引し続けた。

2020-2021シーズン、シュライカー大阪サテライトで特別指定選手としてFリーグにデビューしてから、F2のデウソン神戸を経て、2022-2023シーズンから立川へ。高校卒業後にフットサルの道へと進んだ湯浅は、立川移籍から4年目、27歳でキャリアハイとなるゴール数を記録し、自他ともに認めるストライカーの才覚を強烈に示してみせた。

そのキャリアを歩む過程で、湯浅は多くの苦労を味わった。特に、怪我には苦しんだ。これまでに中足骨を3度骨折し、手術も経験。アスリートにとって、ハイパフォーマンスを出し、そしてコンディションを維持するために、体と向き合うことが不可欠だと痛感してきた。だからこそ、プレーを足元から支えるシューズには人一倍のこだわりがあるという。

今回、全国にスポーツデポを展開する株式会社アルペンのプライベートブランド「TIGORA(ティゴラ)」から発売された新シューズ「TIGORA OSA-1」を約10日間にわたってテスト。日本のメーカーが手がけた厚底シューズは、クッション性とプレー性能の両立を目指した一足。湯浅は、ティゴラにどのような印象を抱いたのか。率直な感想を聞いた。

取材・文=本田好伸
編集=北健一郎

【TIGORA フットサルシューズ特集】

 



「厚底なのに厚底を感じなかった」 

──まずは「TIGORA OSA-1」を手に取った時の第一印象を教えてください。

最初はやっぱり「厚底だな」という印象でした。でも幅広なので日本人の足に合いそうでしたし、シューズを曲げてみても柔らかさがあったので、履きやすそうだと思いました。

厚底のシューズは馴染むまで時間がかかるイメージがあったのですが、実際に履いてみると意外と厚底だということを感じませんでした。もちろんクッション性はあるんですけど、「分厚いシューズを履いている」という違和感がありませんでした。

──プレーしてみてどうですか?

そこでも違和感はほとんどありませんでした。切り返しも普通にできましたし、厚底だから動きづらいという感覚もなかった。最初はシューズに慣れるまで時間がかかるだろうと想像していたのですが、思った以上にすんなりプレーに入れましたね。

──フィット感はいかがでしたか?

前足部に使われているカンガルーレザーのおかげだと思いますが、足馴染みはすごく良かったです。履き始めからフィットする感覚がありましたし、そこはかなり好印象でしたね。

──厚底シューズには以前から興味があったのでしょうか。

実はありました。僕は中足骨を何度も骨折してきたので、以前からクッション性の高いシューズに興味があったんです。それこそ、バレーボールシューズやハンドボールシューズを履いたこともあります。クッション性が高いほど足への衝撃を吸収してくれて、怪我のリスクを減らせると言われていたので、他競技のシューズにも手を出しましたね。

ただ、バレーボールシューズは分厚すぎてフットサルには向いていませんでした。切り返しや細かい動きが難しくて、最終的には履かなくなりました。その経験があったので、このシューズを履く前は「厚底って実際どうなんだろう?」という興味がありましたね。

怪我のリスクを減らせるかどうか

──実際に履いてみて、最も印象的だった部分はどこですか?

やっぱりクッション性ですね。先ほどお話ししたように、僕はこれまで中足骨を3回骨折していて、手術もしています。今も一番怖い怪我は中足骨の骨折です。もう二度とやりたくないですし、次にやってしまったら長期離脱になる可能性もあるので……。だからシューズを選ぶ時も、怪我のリスクを減らせるかどうかを何よりも重視しています。

今回も正直、履く前には不安がありました。新しいシューズを試すこと自体があまりないですし、合わなかったら怪我につながる可能性もありますから。でも実際に履いてみて、かなり走りましたし、切り返しもしましたけど、中足骨への不安は全くありませんでした。

──クッション性が高いシューズは、厚底であることで逆に、足裏の素足感覚やボールタッチへの影響が気になるケースもあると聞きます。

そう言われていますよね。普通はクッション性を求めると、ボールタッチに違和感が出たりすると思うんです。でも、これは厚底のシューズを履いていることを忘れるような感覚がありました。重さもほとんど気にならなかったですし、ボールタッチへの影響も少なかった。クッション性とボールタッチは本来、その両立が難しいと思うんですけど、それをここまで成立させているのはすごいなと率直に感じましたね。

──新しい発見はありましたか?

ありましたね。今回履いてみて、自分が日頃からどこにこだわっているのかを改めて確認できました。クッション性はほしい。でもホールド感もほしい。自分の中でなんとなく思っていたんですけど、このシューズを履いたことによって、「自分はここを重視している」という部分がより明確になりました。その意味でも、すごく良い経験になりました。

サイズ選びが重要なシューズかもしれない

──改善点として感じた部分はありましたか?

僕の場合はホールド感ですね。今、履いているシューズと比べると、足首周りや中足部の締まりが少し物足りなく感じました。ただ、これはあくまで個人差の部分だと思います。誰かが重視する部分が、誰かはそこまで重視しないこともあると思うので。僕の場合は、走って、止まって、また走るプレーが多いので、ある程度のホールド感を求めています。

──シューレースの配置が斜めになっていることとも関係がある?

それはあると思います。斜めのシューレース構造はシュート面を広くするといった意図があると思いますし、それ自体はすごく理解できます。ただ、僕の場合は思ったよりも紐が締まらない感覚がありました。まっすぐだと左右から均等に力をかけて締められますが、このシューズは斜めになっているので、足との密着の仕方が少し違う感覚がありました。

僕は、足先は自由に動くほうが好きで、逆に、中足部や足首周りは固定されていたほうが安心できるタイプです。その影響なのか、プレー中に靴の中で足が少し動くような感覚がありました。何度も言いますが、これは個人差だと思います。“靴の中で動く”とは言っても、滑りにくい工夫はされているので、気にならない人も多いと思います。

それに、まだ試してないですけど、例えば紐の種類を変えるだけでも印象は変わるかもしれません。僕としては、もう少し足を固定できる感覚が出ると、さらに履きやすいですね。

──選ぶ際のサイズ感も大事になりそうですね。

それは間違いありません。僕が履かせてもらった「TIGORA OSA-1」はカンガルーレザーを使っているので、本当に足馴染みが早い。実際、数日でもう「自分の靴」という感覚になりました。そこはこのシューズのトップモデルの大きな長所だと思います。

一方で、履き続けた時にどう変化していくのかは今後も見てみたいと思います。僕が最初に試し履きをした時には26.0センチだと少し小さく感じたので27.0センチを選びました。

でも、足馴染みが早かったので、もしかしたら26.5センチでも良かったかもしれないと思っています。そういう意味でもサイズ選びはかなり重要なシューズだと言えます。

「日本にないアプローチだからこそ続けてほしい」

──今回の試し履きを通して、湯浅選手のシューズに対する造詣の深さを知りました。

怪我もしてきましたし、シューズにはけっこうこだわっていると思います(笑)。ただ、それだけ細かくチェックした上で、このシューズは本当にすごいと感じました。

開発期間わずか1年半と聞いて驚いたんですけど、短期間でここまで完成度の高いものを作れるのはすごいですよね。日本のフットサルシューズは比較的ソールが薄いモデルが多いですが、このシューズは違う方向からアプローチしています。

厚底を日本人選手の定番にしていくというのは、画期的な試みだと思います。

──最後に、どんな選手に勧めたいですか。

怪我の不安を抱えている選手ですね。クッション性を重視したい選手にはすごく合うと思います。試合で履くかどうかは個人の好みもあると思いますけど、練習用として取り入れるのも良いと思います。

フットサルは体育館の床でプレーしますし、衝撃の蓄積は想像以上に大きい。膝や足首の怪我も、そういう積み重ねが影響している部分はあると思います。クッション性のあるシューズという選択肢はもっと注目されてもいい。

個人的にも、こういうチャレンジは続けてほしいですね。この路線をさらに突き詰めていけば、もっと面白いシューズになると思いますし、選手にとっても大きな武器になると思います。

【TIGORA フットサルシューズ特集】



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