【最強のブラジル人トリオ/後編】3人の“オフ・ザ・ピッチ”に迫る。プレーは最高でも、日本語は最弱?
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日本と世界のフットサルの違い
──3人から見て、日本のフットサルはヨーロッパやブラジルとどのように違うのでしょうか。
ヴァルチーニョ 戦術的な部分では日本と欧米に差はないと感じています。戦術や戦略の細かな違いはありますが「フットサル」をしっかりと理解してプレーしている。そのレベルはどの国にも負けていないと思います。
ペピータ あと、日本の方が展開はスピーディーだよね。ブラジルでは、プレーのスピードではなく判断の早さなど、日本とは違う意味でメリハリのあるフットサルをしています。なので僕たちはそれに慣れることが必要でした。日本のスピーディーなフットサルは魅力の1つでもあるので、そこはどんどん色を出してほしいですね。
ルイジーニョ そうだね。僕も同じようなことを思っていました。日本人の特徴はスピードと豊富な運動量。走れる選手か本当に多い。ブラジル人はどちらかというとずる賢いというか、どこかで体力をセーブすることを考えながらプレーしています。体力をいかに抑えていいプレーをするかという駆け引きをしているんですね。
今のフットサルは大きく3つに大別できると思っていて、スペインは戦術的なフットサルをする。基礎がしっかりしていて、戦術に優れています。それに対してブラジルは、どちらかと言えば戦術よりも技術が重視されます。だから対人の駆け引きがブラジルの成功したところであって、すごく伸びた部分でもあると思います。
もう1つは、両方を合わせたもの。ブラジルの良さが日本のスピーディーなフットサルにマッチして、うまく浸透したらもっとおもしろいと思います。日本のレベルはどんどん上がっていると思いますし、そういう選手が日本にも来ているのでいい方向に進んでいる印象です。
ヴァルチーニョ 技術ではスペインやブラジルを追い越せない部分もありますけど、昔のスペインやイタリアなどは、ブラジル人が多くプレーすることで技術が向上していきました。いいものは外から連れてきて、それが合わさって盛り上がるという意味では、日本もその過程にあるのかなと。その適合が進めば、世界でもっと争える国になると思います。
ペピータ ブラジルのリーグは20チームが在籍していますが、実は首位から最下位まであまり差がないんです。毎週のように接戦になるからこそ、ブラジル人選手はいろんな状況でレベルアップできています。ヴァルチーニョとも話していましたが日本でもプロチームが増えて、外国人枠が今の3人から4人、5人と増えれば、日本フットサルのレベルも上がると思います。そうなれば、どの試合も接戦になって、リーグ全体が盛り上がるんじゃないかな。
──ルイジーニョ選手はAFCフットサル選手権を戦いました。アジアの印象はどう感じましたか?
ルイジーニョ 思っていた以上にレベルが高かったです。それに、スピードを生かしたフットサルがアジアの特徴だなと。でも、チームによって色が全く違うし、個人技のある選手もいたので、いろんな刺激を受けましたね。
──Fリーグの日本人選手が海外で活躍できるポテンシャルはありますか?
ルイジーニョ あります。
ヴァルチーニョ それこそ、名古屋の選手ならほぼ全員が海外で通用すると思いますね。
──では最後に、プレーオフ決勝への意気込みをお願いします。
ペピータ 決勝を控えたこの週がシーズンで一番大事になります。レギュラーシーズンを1位で終えたアドバンテージはありますが、決勝は1試合、1試合の結果なので関係ない。この準備期間をどれだけうまく過ごせるかが重要なので、全力で取り組んでいきたいです。
ルイジーニョ それは間違いないね。この1週間がシーズンの中で一番大事です。決勝では悔いが残らないように、100パーセントを出すことは当たり前で、それ以上をどれだけ出せるかが鍵になる。決勝は「戦いにいく」のではなく「勝ちにいく」。どれだけ戦えるかではなく勝たなければいけない試合が決勝戦。絶対に勝ちます。
ヴァルチーニョ 優勝のために努力することは当たり前で、あとはどれだけ細かくブラッシュアップできるか。レギュラーシーズンをここまでいい形で過ごせたので、最後は結果を残してみんなで祝いたい。その後には全日本選手権もあるので、3冠を達成して、最高の結果でシーズンを締めくくりたいです。
──大事な時期にお時間をいただきありがとうございました。最後まで頑張ってください!
ペピータ アリガトウゴザイマシタ!
ヴァルチーニョ アリガトウゴザイマシタ!
ルイジーニョ アリガトウゴザイマシタ!
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