【独占インタビュー】「タイトルへの思いを全員が持つこと」。エンブレムが戻った大事なシーズンにタイトル獲得を誓う奥村敬人監督
PHOTO BY川嶋正隆
エンブレムも戻り新たなスタート
──チームについてもお伺いしたいのですが、昨シーズンの主力で言えば大徳選手、小門選手が退団しましたが、その影響はありますか?
もちろんいてくれるならそれが良かったと思います。ただ、僕がやりたいのはフットサルです。そういう意味では色々なチーム事情がある中で、マルロンが加入してくれたことで補えると思っています。大徳についても(高橋)広大が彼以上にやってくれると期待しています。
選手たちそれぞれの人生なのでね。そこはリスペクトしていますし、僕が大事にしたいのは今いる選手たちです。下のカテゴリーにしてもそうですが、虎視眈々と出番を狙っている選手がいます。彼らを大事にしたいと思いますね。
──今の話にもあるように、新加入選手で言えばマルロン選手がトレーニングマッチからフィットしていますね。
さっきも言いましたが、彼はフットサルができる選手です。さらに、湘南にいないタイプの選手です。後ろでしっかりディフェンスして、味方にパスをつけることができる。相手の危険なところにパスが出せて、自分で運ぶこともできる。
シュライカー大阪のアルトゥール選手のようになってほしいなと思います。ピヴォに入ってもプレーできますし、戦術の幅は広がります。後ろでプレーしていても、周りの選手が安心して前に行くことができますし、そこも良い部分ですね。
──マルロン以外にも下から山崎歩夢選手と千馬選手がいますが、彼らに期待する部分は?
歩夢はスピードがあり、ゴールに貪欲でシュート力があります。まだまだフィジカルの部分で戸惑いはあるようですが、慣れた時にどう力を発揮してくれるかに期待しています。
千馬もトレーニングマッチのペスカドーラ町田、バルドラール浦安、ボアルース長野の3試合すべてに起用しました。変なエラーはなく、彼のパフォーマンスは全選手が驚いたと思います。練習の時はシュートを打てば入るような感じでしたが、トレーニングマッチの結果で周りから信頼を掴みましたね。
彼がやってくれると、チームが劣勢の時に、ロドリゴとマルロンを同時に起用できますからね。そういう意味でも期待しています。
──その中で、今シーズン期待の選手は誰ですか?
当然、全員ですが、下から上がってきた選手たちには期待しています。今の歩夢や千馬、広大、(高溝)黎磨。彼らがもっとやってくれないと、プレーオフは難しいと思っています。彼らが突き上げることで、出ている選手たちに危機感も生まれます。
──湘南は下のチームからうまくトップチームに引き上げる循環ができていますね。
それはチームとしての1つのコンセプトです。でも、外の血も必要。色々な考え方を学ぶチャンスですからね。基本的には6割がロンドリーナから上がってきた選手で、他に外国人選手と外から来た選手で構成するのが良いです。
ただ、下から上がってくる選手を見ると感動しますね。千馬も言っていましたが、8年間、試合に向けた設営を頑張ってきました。そんな彼らがトップに上がって試合に出ると涙が出そうになります。
そしてそういう経験はやった選手にしかわかりません。設営にしても、それがどれだけ大変なことか。でも彼らはトップの選手が活躍するように、頑張って設営してくれているわけですよ。そして、「自分もこの舞台に立ちたい」と思ってやっているわけです。その思いを爆発させる場所がピッチです。上がってきた選手はみんなその思いを持っていると思いますし、それが大事です。
──そういう若手の活躍に期待しつつ、今シーズンはクラブにとっても大きなシーズンだと思います。エンブレムが湘南ベルマーレで統一されたものに戻りますが、それについては?
僕が現役の時はこのエンブレムでした。それから変更になって、最初は正直に「なんでだよ」って思いましたよ。ベルマーレというクラブで考えると、今年のエンブレムこそがベルマーレなんです。
それが色々な事情で変わり、でも長年つけてきたことで前のエンブレムにも愛着がありました。ただ、ベルマーレのエンブレムは今年のエンブレムです。サポーターの方もファミリーとして自信を持って戦えると思います。
サッカーと比べても、ユニフォームが違ってもエンブレムは一緒です。一緒に戦っているという気持ちになれます。今年は新たなスタートとして戦っていきます。
──その大事なシーズンにタイトルが欲しいですね。きっとファンやサポーターもそれを願っています。
どのチーム、どの選手、どの関係者、どの監督もタイトルを欲しています。その中で、タイトルを獲るのは、ちょっとした何かの部分で決まるものだと思います。タイトルを獲りたいという思いを全員が持つことが大事です。
そして、それが本当に一致した時に獲れるものだと思います。みんなでそれを共有していきたいですし、そこがうちの強みです。ブラジル人も含めて理解していますし、みんながそういう雰囲気で戦ってくれることは、僕としてもありがたいところです。
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