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【コラム】アスピランチのエースからペスカドーラのエースへ。中村充が退路を断って臨む今シーズンへの想い

PHOTO BY軍記ひろし

トップ昇格もケガによる出遅れ

迎えた今シーズンはついにトップチーム所属選手に。一方で、試合に出られなければ、そのフラストレーションを吐き出す場所はもうない。それだけに「今年は結果を残さないとクビになってもおかしくない」と進退をかけて臨む。さらに中村は現在大学4年生。本当であれば就職活動をしている年代だが「厳しい状況でもフットサルが好き。フットサルに全てをかける」とフットサル選手として歩んでいく覚悟を決めた。

退路を絶ったなかで、中村にとっては好影響もあった。ルイス・ベルナット監督が就任したことで若手選手を積極的に起用するチーム方針へと方向転換したことだ。

「監督が変わったことで自分にも絶対にチャンスがあると思っていました。去年までは出られない悔しさが強かったですが、今年は楽しみな部分が多くて、前向きなシーズンの入りでした」

しかしそんな中村に悲劇が訪れる。

チームが始動して2日後、この日のトレーニングの終盤に足首に違和感が出た。「やった瞬間にやばい」と思ったケガは、三角靱帯の部分断裂。3週間ほどでトレーニングに戻るも、直後に再び負傷し、大事なシーズンのスタートで大きくつまづいてしまうことになった。

「ショックでしたし、よくないイメージばかり湧いていました」と苦悩を明かす中村。それでも「早く戻るためにできることはなんでもしました」。仲間のトレーニングを横目で見ながら、治療を続ける日々。それでも心が折れることはなく、ようやく第3節のフウガドールすみだ戦で今季初出場となった。

「試合に出だしてからはコンディションも上がってきました。(第5節のバサジィ)大分戦くらいからは体が動くようになりましたね」

【次ページ】苦しんだ中での今季初ゴール

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