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作成日時:2021.10.04
更新日時:2021.10.04

ポルトガルが4カ国目の王者に!|「2人かわし!パニーの驚愕ゴール」解説&動画|W杯最終日

PHOTO BYFIFA/Getty Images

10月3日、FIFAフットサルワールドカップ2021の17日目、最終日となったこの日は3位決定戦と決勝の2試合が行われた。

3位決定戦はブラジルとカザフスタンが対戦し、ブラジルが勝利した。

この試合、序盤はブラジルペースで進む。まずは、1分にフェラオへのピヴォ当てからロドリゴがシュートを放つ。その後もロドリゴやディエギーニョがチャンスを迎えるも決めることが出来ず。対するカザフスタンは、6分にカウンターからタイナンが決定機を迎えるも、ギッタのセーブに阻まれる。

先制したのはカザフスタン。ゴレイロのイギータが上がって浮き玉パスを送ると、アクバリコフがうまく合わせたボールがギッタに当たってゴールに吸い込まれた。その後両チーム共にゴールを奪えず、1-0でカザフスタンがリードして第1ピリオドが終了。

第2ピリオドは、試合が大きく動く。

25分にタイナンがイギータへのバックパスをミスしてしまい、オウンゴールでブラジルが同点に追いつく。30分にはブラジルのガデイアがゴールを決めて逆転に成功したかに思われたが、VS(ビデオサポート)システムによって直前のディエギーニョのファールを取られノーゴールとなる。

31分には、タイナンが自身のミスを取り返すゴールで2-1、カザフスタンが再びリードする。しかし直後の32分に、ロドリゴがディエギーニョとのワンツーからゴールを決め、すぐさま2-2の同点に。勢いに乗るブラジルはフェラオが大会通算9ゴール目となるゴールを決めて3-2、遂に逆転に成功する。

畳み掛けるブラジルは、35分にレがミドルシュートを決めてリードを2点差に広げる。リードを広げられたカザフスタンはパワープレーに出る。しかし、最後まで守りきったブラジルが4-2で勝利して3位となった。

 決勝に相応しい好ゲーム。パニーが勝利を引き寄せる2得点!

決勝戦は連覇を狙うアルゼンチンと、初優勝を目指すポルトガルが対戦し、ポルトガルが勝利して初優勝を果たした。

この試合は第1ピリオドからハイテンションな激しいゲームとなる。

ゲームが動いたのは13分だった。ボルトがリカルジーニョに対して乱暴な行為をしてしまい、1度はプレーが流れたが、ボールが切れたところでポルトガルのブラス監督がVSを要求。すると、ボルトが一発レッドカードで退場となる。

数的優位の状況を活かしたいポルトガルは、完璧な崩しからリカルジーニョが決定機を迎えるもポストに当ててしまう。しかし、2分間が終わりアルゼンチンの4人目のプレイヤーが入ってきたギリギリのタイミングで、パニーが中央から2人をかわしてファーサイドにシュートを突き刺し、ポルトガルが待望の先制点をあげる。

すぐに追いつきたいアルゼンチンが攻め込み、クッソリーノが惜しいシュートを何度か放つがスコアは動かず。1-0のポルトガルリードで第1ピリオド終了。

決勝戦らしい一進一退の攻防は第2ピリオドも続く。

スコアが動いたのは28分、リカルジーニョがコーナーキックからファーに浮き玉のボールを送ると、パニーの右足ボレーシュートが炸裂。ポルトガルが追加点をあげ、スコアは2-0に。流れはポルトガルに傾くかに見えた。

しかし、その直後、アルゼンチンがクラウディノの個人技からのゴールで1点差に詰め寄る。これで勢いに乗ったアルゼンチンが攻め込む時間が続くが、ポルトガルもベテランゴレイロのベベを中心にこれを凌ぐ。

同点に追いつきたいアルゼンチンは、残り時間3分42秒からタボルタをゴレイロに変えてパワープレーを開始。何度か決定機を作るも、決めることが出来ず。
残り1秒、バシーレが放ったシュートがポストを叩いた直後、試合終了のブザーが鳴り響いた。

激戦を2-1で制したポルトガルが悲願の初優勝を果たした。


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■決勝 アルゼンチンvsポルトガル|試合ハイライト(引用:J SPORTS)

W杯連覇を目指す南米王者アルゼンチンと、初優勝を狙う欧州王者ポルトガルの対戦となったこの試合。初優勝を果たしたポルトガルにとって、パニーの存在は大きかった。Silver Ballを受賞しただけでなく、ブラジルのフェラオにつぐ8得点でSilver Bootも受賞した。

そんなパニーが決めた、ポルトガルの先制点について解説したい。

完璧なシュート! パニーはどうやって2人をかわしたのか

この試合、13分にアルゼンチンのボルトが退場になったことで、ポルトガルはそこからの2分間もしくはゴールが決まるまでを数的優位で進められる。先制点を決める絶好のチャンスだ。

このチャンスを活かしパニーがゴールを決めたのだが、このゴールにはもう1つの大きな意味があった。

このゴールの直前に、ポルトガルは完璧なパス回しからファーサイドでフリーになったリカルジーニョが決定的なシュートをポストに当ててしまっていたのである。

もし、このまま数的優位の時間帯にゴールが生まれなければ、ポルトガルは精神的にもダメージを受けてしまう可能性があった。ましてや、キャプテンのリカルジーニョが外したのだから尚更だ。

逆に2分間を凌ぎ切ったアルゼンチンは乗ってくるだろう。

そんな中、2分間が終了したギリギリのタイミングで、ゴールを挙げチームを勢いづかせたのがパニーだった。

中央でボールを受けると、足裏でコントロール。小さなシュートフェイントをし、2タッチ目で1人目のディフェンスをかわすとカバーリングに来たディフェンスをもう1タッチしてかわし、シュートコースを作る。決して良い角度ではなかったが、腰をひねりファーサイドにシュートを突き刺した。

パニーのシュートを嫌がるからこそ、ディフェンスはシュートフェイントに過敏に反応し、その後のドリブルに対する対応が遅くなってしまうのだ。今大会ここまでの彼の活躍が与えた影響もあったことだろう。

完璧な個人技、そしてシュートセンスが光ったゴールだった。

パニーは第2ピリオドにもボレーシュートからゴールを決めて、この試合2得点。ポルトガルの初優勝に大きく貢献した。

リカルジーニョが今大会での代表引退を表明しており、パニーは今後のポルトガル代表を引っ張る存在になることは間違いない。

約3週間に渡る熱戦はポルトガルの初優勝で幕を閉じた。前回のアルゼンチンに続き、新王者が誕生した今回のW杯。ブラジル、スペインの2強時代から群雄割拠の新時代へ、その幕開けが決定づけられた大会だった。

3年後はどの国がチャンピオンになるのか、早くも次のW杯が待ち遠しい。

試合の結果は以下のとおり。

10月3日|大会最終日の結果

[3位決定戦]
??ブラジル 4-2 ??カザフスタン

[決勝]
??アルゼンチン 1-2 ??ポルトガル

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