更新日時:2023.01.19
【試合後コメント/F1立川 vs 名古屋】満員札止めのアリーナ立川立飛! 2,282人の観客の前で名古屋撃破に「みんなで今日のような空間を創り上げていくのは良いものだなと感じた」(上村充哉)
PHOTO BY高橋学
1月14日(土)、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1第19節、立川アスレティックFC vs 名古屋オーシャンズの試合が行われた。
第1ピリオド終盤に名古屋が平田・ネト・アントニオ・マサノリのゴールで先制するも、第2ピリオド立ち上がりに立川が金澤空のゴールで同点に。その後、名古屋のガブリエル・ペネジオが警告2枚で退場となった数的優位を活かし、クラブの代表理事も務めるバンディエラ・皆本晃のゴールで立川が逆転する。新井裕生、酒井遼太郎のゴールでさらに2点を追加した立川が4-1で勝利。リーグ戦3位以上のチームに与えられるプレーオフ出場に向け大きく前進した。
試合後、立川の比嘉リカルド監督と上村充哉が会見に出席した。
■この試合のハイライトはこちら(ABEMAビデオ)
落とし込んできた対策を体現してくれた選手たちに感謝
比嘉リカルド監督(立川アスレティックFC)
──試合を振り返って。
まず、大事な一戦に勝利したことは良かったと思いますね。ただ現実として見なければならないこととして、前半は悪かったですね。ボールを捨てすぎて、なかなか繋げられなかった。優勝したいのなら、相手のプレッシャーが強くてもそういう場面でもっと勇気を持って繋げるようにしないといけないです。勝利の後に修正するのはどちらかと言えばやりやすいと思うので、次の町田戦に向けてその辺りを修正していきたいと思います。
──試合の最終盤、名古屋のパワープレーに対する守備は特に集中力が高かったように感じたのですが、練習ではかなり時間を割いて対策してきたのでしょうか。
選手たちがよく合わせてくれたと思います。まず、私たちはスカウティング映像を使って「どの選手のどのプレーに気をつけるか」「どこを狙うか」といったことを整理して練習に臨みます。そして、フットサルという競技では9割くらいの確率でパワープレーがあります。勝っていたらパワープレーのディフェンスをすることになるし、負けていれば逆にこちらがパワープレーをする。終盤の残り5分を過ぎてからパワープレーで逆転する、あるいは逆転されてしまうということもよく起きるスポーツなので、選手も疲れているなかでそこを耐えられるかどうかは、勝利を目指す上でとても大事なことです。僕も指導者としてチームにその辺りの対策を落とし込むようにしてはいますが、何より(それを体現してくれている)選手に感謝しています。監督が何を言っても、やるのは選手ですから。今日もパワープレーを受けながらよく守ってくれたと思います。
──先ほど「前半は悪かった」とおっしゃっていましたが、それは名古屋のプレスが効いていたからなのか、それともお客さんがたくさん入ったことでメンタル的にいつも通りのプレーができなかったからなのか、どのような要因があったと思いますか。
両方だと思います。名古屋のプレスを舐めちゃいけないですから。名古屋のプレーは強度も高く、判断も早いので僕らも慣れないといけない。ただ、そのプレスを回避する練習もやってきた。でも、お客さんがたくさん入ってくれたなかで、選手たちのメンタルもいつもとは少し違ったので、選手たちがより集中してプレーできるようにしないといけなかったなと。アジアカップでは(上村)充哉、(金澤)空、黒本が日本代表としてプレーして優勝しましたが、そのレベルで戦おうと思ったら、やはりそれが当たり前にできるようにならないといけないんですね。「ピッチに集中しましょう! 外はいいよ、関係ないから!」と。盛り上げてもらって気持ちを高めるのは凄く大事なことだけど、同時にピッチ内のことに集中しないといけないですね。今日の経験を活かして、次の町田戦ではうまくプレーできるように準備していきたいです。
子供たちに「強い相手にも勝てるんだぞ」ということは伝えられた
上村充哉(立川アスレティックFC)
──試合を振り返って。
いま監督も言った通り、勝利できたとはいえ内容的にはあまり良い試合ではなかったと思います。まだ優勝したわけでもプレーオフ出場が決まったわけでもないので、次の町田戦に向けてまた気を引き締めて頑張りたいと思います。
──今日の試合中少し荒れるような場面があって、そのあと上村選手がホームの観客の皆さんに拍手を煽るような場面がありました。満員の場内を盛り上げてお客さんを味方につけるようなジェスチャーだったと思いますが、キャプテンとしてどのような意図があったのでしょうか。
ホームなので、たくさん詰め掛けてくださったサポーターの皆さんを煽って良い雰囲気を作ろうという意図でした。今日初めて会場に来てくれた方もたくさん居たと思いますし、少しでも一体感というか、楽しんで帰ってもらえるように心掛けてはいました。
──2,000人以上の満員の観衆の前でプレーする機会はそれほど多くないと思いますが、実際にプレーしてみて率直な感想はいかがでしたか。
プレー中は集中しているので正直そこまで目に入らないのですが、時々プレーが切れた時や、試合前の入場の時は「これは凄いな」と。本当に多くの方々が多方面で協力してくださったと思うので、改めて「ありがとうございます」という気持ちです。
──今日は子どもたちもたくさん詰め掛けてくれていました。将来の選択としてフットサル選手を目指す子も出てくるかもしれませんが、そういう子どもたちにどんなメッセージを伝えられたでしょうか。
正直うちの方がチームの地力は低かったと思うんですけど、ああやってみんなが身体を張ってチームのために戦うことで「強い相手にも勝てるんだぞ」ということは伝えられたかなと思います。
──逆に言うと、少し試合が荒れてしまう場面もあったと思いますが。
そうですね。ああいうシーンは本来であればあまり見せない方が良いのかもしれませんけど……ただ、お互い本気で勝ちたいと思って戦っているので。もちろんコントロールしなければいけないところではあるんですけど、仕方がない部分もあるのかなとも思います。子どもたちには「ああいうのは真似しないでね」と伝えなければなりませんが。
──今回のこのホームゲームに向けて、クラブとしてSNS等を通じて様々な集客活動をされていました。そして実際に今日、会場は満員の観衆で埋まりましたが、改めてそこに対する感想を伺ってもよろしいでしょうか。
みんなが協力してくれてこのような会場の雰囲気が作れたと思うので、選手として本当に感謝しかないです。より高いレベルのフットサルをするということはもちろん大事だと思いますが、一方でお客さんを集めるということはそれとはまた別軸の話だと思っているので。強いからお客さんが集まるというわけでも、弱いから集まらないというわけでもないですから、やはりそこはクラブ全体で別軸として捉えながら進めていかないといけないなと改めて思いました。そういう面ではフロントスタッフが中心となって頑張って集客してくれて、立川市の小学生や、立川市の各企業の皆さんも来てくださったので、みんなで今日のような空間を創り上げていくのは良いものだなと感じました。
──今日は会場の雰囲気が選手たちをよりアグレッシブにしていたのかなとも感じたのですが、いかがでしたか。終盤、立川が名古屋の猛攻を凌ぐ度に子どもたちも立ち上がって拍手を送っていましたが。
そうですね。泥臭く戦うというのは府中アスレティックFC時代からのうちの伝統として継承されてきたものだと思いますし、ああいうプレーをみんなで盛り上げてくれたので、僕たちにとっては大きな後押しになったと思います。次がまた大事な一戦になるので、良い準備をして臨みたいと思います。
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