更新日時:2023.10.09
【日本代表】勝利を手繰り寄せる先制点を挙げた吉川智貴「もう少しシュートまでいく場面を増やしたい。もっともっとできるし、やらないと」
PHOTO BY本田好伸
日本代表は7日、AFCフットサルアジアカップ2024予選の初戦でオーストラリア代表と対戦し、4-0で勝利。試合を終えた直後、勝敗に大きく関与する先制弾を決めた吉川智貴に話を聞いた。
以前のオーストラリアはもっとサッカーっぽかった
──初戦の勝利おめでとうございます。試合を振り返っていかがですか?
苦しみましたけど、結果的には4-0と失点をゼロに抑えられましたし、いい形で初戦を勝てたかなとは思います。
──オーストラリア代表の選手たちは球際で強く体を当ててくるなどアグレッシブに戦ってきました。あのあたりは想定内でしたか?
当たりの強さに限って言えば想定内でしたが、全体としては想定よりもずっとうまかったなというのが正直な感想です。過去に僕自身も何度か(オーストラリア代表と)対戦していますが、これまでと比べてだいぶ「フットサルをしてくるな」という印象を抱きました。
以前はもっとサッカーっぽいというか、後ろからロングボールを前線に蹴ってくる攻撃がほとんどだったのですが、今はピヴォへの当て方もすごくうまくなっていますし、一人ひとりの技術もあったので。そこに加えてもともと持っている体の強さもあるので、日本人としてはよりやりにくい相手になってきたように思います。
──相手はディフェンスでもしっかりブロックを敷いて守ってきました。大柄な選手たちが密集していたので攻略するのも簡単ではなかったと思いますが、どのように崩そうとイメージしていましたか?
攻め急いでしまうのが一番良くないと思っていました。そのなかでも、アラでボールを持った時は相手FPの4枚がボールサイドにかなり絞ってきていて、逆サイドがフリーになる場面が多かったので、そこを突いていければチャンスになるかなというイメージはありました。
試合の立ち上がりから「これは難しい試合になるな」という感覚はあったので、チームとしていい形で先制点を取ることができて良かったと思います。みんなで連動して崩せたゴールでしたし、その後、PKで追加点も取れたので。点が入るごとに気持ち的にも少し余裕を持つことができましたし、展開としてはこちらが優位に試合を運べたと思います。これがもし0-0で試合を折り返したりしていたら、正直、かなり嫌だったかもしれません。
準備してきたことはまだまだ出せていない
──先制点が大きかったと思います。オリベイラ・アルトゥール選手が左足でファーへ速いボールを送って、合わせたのは吉川選手でした。あのシーンを振り返っていただけますか?
3-1の形から始まって、僕が右サイドに流れて、マサ(平田ネトアントニオマサノリ)が底に下りて来て。マサから左のアルトゥールに通った時点で「あ、これセグンド来そうだな」と思って走っていたんですけど、アルトゥールがいいボールをくれました。パス回しの流れのなかでピヴォが下りて組み立てる形は練習から何度もやっていたので、みんなでうまく連動できて良かったと思います。
──事前合宿からずっと取り組んできた4-0のボール回しなどを含めて、準備してきたことはどれくらい出せましたか?
内容的にはそんなに良くなかったですし、まだまだ出せていないかなという印象です。こちらがボールを持っている時にもう少しシュートまでいく場面を増やしたいですね。練習では4枚でのボール回しからいい崩しがたくさん出ていたのですが、今日はそれがあまり出せなかったので。もっともっとできるし、やらないと。まあこれが練習と試合の違いですし、相手の一人ひとりの体のサイズや守り方も含めて簡単ではなかったんですけど、みんなで今日の経験をポジティブに反省して、また次の試合に生かしていきたいです。勝って修正できるのはいいことですし、チームとしていい方向に向かえるのではないかと思います。
──次は11日にチャイニーズ・タイペイと対戦します。今日の相手よりも日本がやりたいことを出しやすい相手なのかなとも思いますが。
たしかに、日本人は体の大きい相手にガツンと寄せられるほうが苦手な部分はありますし、その点に限って言えば、チャイニーズ・タイペイは日本と体格も近く、やりやすい相手ではあると思います。グレさん(木暮監督)の体制になってから2回くらい対戦して勝っているので。とは言え、その時とはまた全然違う試合になると思いますし、アジアカップ出場とその先のワールドカップも懸かっているので、そう簡単にはいかないと思います。今日のような難しい展開になるかもしれませんが、まずは我慢強く戦うこと。その上で、フットサルの内容も良くしていくというところにも目を向けて、必ず勝てるようにいい準備をしていきたいと思います。
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