【プレーオフへの決意】歴代最強の名古屋を倒すのは歴代最強の立川・府中だ! 下克上を狙う皆本晃「キャリアの大一番」
PHOTO BY軍記ひろし
1つのサイクルの終わり
──リーグ戦の成績が関係ないとは逆に名古屋戦についても言えることですよね?
そうですね。リーグ戦で1度も勝てなかったことをネガティブには思っていません。逆に彼らが負けなかったことは、彼ら自身のリスクになるかもしれません。試合終盤で彼らが劣勢になれば、どう戦えば良いのかわからないなんてことも考えられます。
全部勝っているということは、逆に僕らにとってのチャンスでもあると思っています。無敗優勝は誇るべきことですし、それをさせた僕らも良くないです。ただ、だからと言ってプレーオフで勝てるかといえばそれは関係ないことです。
──名古屋は無敗でリーグ戦を終えて、このまま負けずにシーズンを終えるのではないかとも言われるほど歴代でも最強のチームですが?
それを変えるチャンスがプレーオフにはあります。リーグ戦の1試合であのチームに勝つのは確かに難しいことです。でも僕たちと名古屋の試合を見ても、初戦はボコボコにされましたが、最近の2試合に関しては勝つための光が見えています。
そして最後の名古屋戦からは時間もだいぶ経っているので。その期間でどちらが成長できているかと言えば間違いなく僕たちです。差は埋まっていると思います。
ただ、名古屋にはアドバンテージがあって、これまでもプレーオフを勝ってきた経験があります。そこをひっくり返すために何が必要か。僕のような経験がある選手がリードして、その経験値の差を埋めたいと思っています。
──自身はオーシャンカップのタイトルを持っていますが、やはり一番欲しいタイトルはリーグ優勝なのでは?
そうですね。辞めるまでにリーグ優勝してから終わりたいなと思っています。そのチャンスがあと何度くるか。そんなにチャンスはありません。最後のプレーオフかもしれないです。ラストチャンスだと思ってやらなければいけないと思っています。
チームは生き物で、毎シーズン選手が変わり、状況も変わります。その中でこれだけ良い状況でプレーオフを迎えられることは、これが最後かもしれません。
──今まででも一番の手応えですか?
そうです。一番可能性があります。完成度の部分で見ても、一番可能性があるプレーオフだと思っています。確かに名古屋も歴代最強と言われていますが、僕らも今までで一番強いチームです。
ただ、来年になれば僕も1つ歳を重ねて、完山(徹一)も1つ歳を重ねて。色々な選手が歳をとった中で、今回のような状況でプレーオフを迎えられるかわかりません。そういう意味で、これが僕たちにとってのラストチャンスです。
…僕たちという言い方は少し変ですね(笑)。当然、内田(隼太)や上村(充哉)にとっては、僕らがいなくなった後の自分たちが中心のチームでもっと良いチームを作り上げるかもしれません。ただ、僕のキャリアの中で、このチームが一番可能性があるチームだと思っています。
──皆本選手は32歳だが、キャリアの終盤だと感じているますか?
それはもちろんで、キャリアの最終盤です。その中で、何度プレーオフで勝てる可能性があるチーム、勝つという思いでそのピッチに立つ機会があるか。今のチームは年齢のバランス、戦力のバランスが非常に良いです。なので、僕にとってはキャリアの大一番だと思っています。これを逃せば優勝はないかなと思えるくらいですね(笑)。
──それくらい自分自身も、周りも良い状態ということ?
ここが最後だと思いますよ。現役はまだ引退しないですしもう少しプレーしますが、プレーオフやリーグ優勝で考えれば、残りのキャリアで良い状態で迎えるチャンスはそうそうないです。
もしかしたらもっと強いチームになっているかもしれません。ただ、そんなにチャンスは何度もありません。名古屋は毎年チャンスがありますが、僕らは4年に1回くらいですかね。オーシャンカップで優勝したのは2015年なのでね。
あの優勝から1度チームは下降していきました。入れ替わりもあった中で、他の選手たちが伸びてきて、山を登っている状態です。名古屋はずっと右肩上がりにチーム力を高めていて、本当は僕らもそうしなければいけないのですが、難しい面もあります。
クラブの体力も違いますが10年スパンで見ると、クラブとしてもそこは考えています。ただ、今は4年のスパンの中で動いていてそこで迎えるチャンスです。
──個人的にも欲しいリーグタイトルだと思いますが、今季はずっとチームを支えてきた宮田義人選手、岡山洋介選手が現役引退を発表。6シーズン指揮を執った谷本俊介監督の退任も発表されました。そういう意味でも優勝に向けて色々な条件は揃っていますね。
確かに、1つのサイクルの終わりです。ミヤもオカもずっとチームを支えてきてくれた選手です。確かに主力じゃなかったシーズンもありましたが、チームのアイデンティティを持った選手です。
監督にしても6年間、チームを作ってきました。その中で1つのサイクルの終わりだと感じています。そのサイクルの終わりで、一番良いチームができました。感傷に浸るつもりはないですが、勝負所のプレーオフだと思っています。僕にとってもキャリアの大一番で、ここで仕事ができるかどうかが分かれ目ですね。
──そんな分かれ目の試合を前に、代表戦でのゴールなど体のキレが戻ってきているようですが。
今シーズンは7ゴールと調子が悪かったというか、コンディションの面で難しい戦いでした。ケガなどもあり、騙し騙しでやって走れない時期もありました。それはいいわけですし、最後のプレーオフで結果を出せばみなさんの評価も変わってくるでしょう。
今はコンディションもかなり良いです。今年はチームとして良いシーズンを過ごしながらも、個人では期待に応えられないシーズンでした。大事な時間帯でのゴールをみなさんは期待して見にきてくれていると思います。がっかりさせたことが多いので、プレーオフで優勝するしか取り返せないと思っています。これで優勝できなければ「皆本は終わった」と思われても仕方ありませんね(笑)。
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