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作成日時:2020.10.09
更新日時:2020.10.12

【日本女子代表/記者会見】10カ月ぶりの代表活動目前に、木暮監督は「優勝できるようなチームをつくる。そこが明確な目標」

PHOTO BYSAL編集部

千葉県の高円宮記念JFA夢フィールドで10月9日から3日間のトレーニングキャンプを行うフットサル日本女子代表候補。トレーニングキャンプ初日の直前にWEB取材が行われ、木暮賢一郎監督が対応。

インタビューでは、今回のメンバー選考の意図からトレーニングキャンプのテーマを明かした。

競争力をもったチームをつくることが今回のキャンプの一つの目標

──トレーニングキャンプへの意気込み

こうした状況のなかで合宿できることに感謝しています。女子代表としては10カ月ぶりの活動です。もともとは、2020年6月にアジア選手権が終わっている状況でしたが、延期となりました。引き続きスライドされるアジア選手権に向けて、タイトルを取るために大事な3日間という位置づけで臨みたいと思います。

──来年行われる予定という大会の詳細はまだ何も決まっていないのでしょうか?

決まっていません。今年6月の大会が延期となって以降は情報がない状況です。

──そうしたなかで、何をテーマに取り組んでいくか。

日程はわからないですが、必ずどこかでアジア選手権が開催されるという認識です。ですから、仮に、明日あると言われても……明日は無理ですね(笑)。合宿直後に行われることになっても優勝できるように、半年後になっても優勝できるようなチームをつくる。そこが明確な目標です。大会がいつ行われてもタイトルを取れるためにベストな準備をしていくという位置づけであり、そのためのメンバーを招集しました。

私が就任して2年半くらいになりますが、初めての国内キャンプです。今まではダイレクトに海外遠征や、大会へいくことが続いていたので、大会などは14名ですが、初めて19名を呼ぶことができました。そのメリットを活用したいと思います。また、短期・中期・長期のプランのなかで、ここまで呼ぶタイミングがなかった選手も、大会が伸びたことで、女子Fリーグの新シーズンでいいパフォーマンスを出している選手も選んでいます。目標は変わらないなか、選手層も拡大することも含めてプランニングしていくということです。

──これまでと同じように、SWHと浦安の選手をそのままセットに組めるメンバーを踏襲していますが、そのほかにも新しい選手を呼んでいます。(木暮監督が指揮を執った)ユース五輪世代の追野沙羅、GK須藤優理亜も入っています。彼女たちに期待することは?

その2人だけではないですが、ユース五輪のメンバーは銀メダルという素晴らしい結果を挙げました。彼女たちへの最後のメッセージとして「次はA代表で会おう」と話しました。厳密には、日本選抜で呼んだメンバーもいますが、今回はたまたま、その2人とA代表で顔を合わせることになりました。

若い選手を引き上げるプロジェクトもありますから、スタート地点に立てるパフォーマンスをしているという評価をしています。とはいえ、ここは日本最高峰の選手が集まるグループなので、入り口に立ったことに満足するのではなく、競争の世界に身を置いてもらい、ここにきた以上はユース五輪で銀メダルを獲得したことは関係なしに、一人の選手として、全員で競争してもらうことを求めていきます。

他の新しいく呼んだ選手についても、来週大会があったとしても必要だと感じさせるパフォーマンスを見せてほしいと思っています。今回のメンバーには、半年後にベストになるポテンシャルのある選手など、一人ひとりに背景はありつつも、ベストメンバーを組むための様々な要素を検討しています。

女子Fリーグが始まり、プレシーズンを含めて視察や映像チェックを続けてきたなかで、基本的にはパフォーマンスをベースに選んでいます。

──筏井りさ選手は以前、ケガで招集できなかった経緯がありますが、32歳での代表入りとなります。

おっしゃる通り、ケガで呼べないタイミングがありました。その回復具合や新シーズンのプレーを見て招集しました。大会がいつあってもベストメンバーを組むために必要な選手リストをつくっていますが、その人数は、14名では足りません。ケガもありますし、ポジション特性などを考えると、20名から25名の枠があります。そうやって高いレベルで争えることが強みになる。

就任から約2年半の間に他のメンバーは競争を重ねているなかで、今回初めて呼ぶ選手の一人となります。戦術的には他の選手にアドバンテージがありますし、アジア選手権やポルトガル代表、スペイン代表と戦った経験があるので、そこにアダプトするには時間が必要かもしれません。ですが、それを上回るパフォーマンスを見せてほしいです。新しい選手にはそういった違いを期待しています。

──2018年大会の雪辱戦となる次のアジア選手権で優勝するために、どんなことが必要でしょうか?

限られた活動期間のなかで、ポルトガルやスペインという欧州で1、2位のチームと合計4試合を経験して、何名かはその両方の試合を戦いました。前回のアジア選手権は準備期間が3日間しかないなかで準優勝だったので、そこから国際試合を通したベースアップしている強みがあります。そこを継続的に引き上げることと、最近ハイパフォーマンスをしている新しい選手との融合。メンバーがしのぎを削って競争して、こちらが選ぶことが難しいという選手層を抱えることが、タイトルには必要だと思います。

今回のキャンプの最終日の(フウガドールすみだレディースとバルドラール浦安ラス・ボニータスとの)2試合は、意図的に組んでいます。厳しい競争環境で得られるものが大きいので、競争力をもったチームをつくることが今回のキャンプの一つの目標となります。

 


【初日トレーニング前インタビュー】

・「明日大会があっても優勝できるチームをつくる。そこが明確な目標」木暮賢一郎監督

・「戦術も、練習や試合への姿勢も、気持ちも全部吸収して帰りたい」藤田実桜

【2日目午前トレーニング後インタビュー】

・「木暮監督の戦術のなかでゴールを奪いたい」江口未珂

・「学びにきたのではなく代表のポジションを勝ち取りにきた」高尾茜利

・「悔いがないくらい毎日準備して、代表活動がなくても準備する」吉林千景

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