更新日時:2019.07.12
【U-20王者の座談会】Fリーグ選抜の5人は、アジアの頂でどんな景色を見たのか?
PHOTO BY舞野隼大
【U-20日本代表全力応援企画】アジア王者を目指すキミたちへ
6月に開催されたAFC U-20フットサル選手権イラン2019において、悲願のアジア王者に輝いたU-20日本代表。Fリーグ選抜からは、追加招集を含めて5人が参加して、それぞれが優勝に大きく貢献した。
守護神としてビッグセーブを連発した田淵広史、キャプテンとしてチームをまとめ上げた畠山勇気、アジアを舞台に高いスキルを披露した髙橋裕大、リーダーシップを発揮してピッチで仲間を鼓舞した山田凱斗、大事な場面で印象的なゴールを挙げて結果を出した松川網汰。
頂点までの道のりは、当たり前だが、楽なものではなかった。それでも彼らは、個人としてもチームとしても大きく成長するなかで、目に見える結果を残し続けていった。あの大会で彼らは何を感じ、どのようにプレーしていたのか。そしてアジアの頂で、どんな景色を見ていたのか──。
決勝はアフガニスタンサポーターの大歓声がすごくて……
──改めて、優勝おめでとうございます! 率直にどんな大会でしたか?
田淵 まず思うのは「楽しかった」ですね。
髙橋 うん、それは間違いない(笑)。
田淵 1試合1試合、展開も内容もすべて違う戦いだったからね。
畠山 そうそう。すべてが難しい戦いでした。
山田 楽な試合はなかった……。
田淵 点差がつく試合もほとんどなかったし、全く余裕はありませんでした。
──前回大会は準々決勝でイラクに敗れました。みなさんはその大会を戦っていたわけではないですが、今大会はまたしても準々決勝でイラク戦に臨むことに。「先輩たちのリベンジ」の気持ちはありましたか?
畠山 それはありました。チーム内には、「先輩方のために」という空気が流れていましたね。
田淵 うん。自分たちの年代で勝ちたかった。
松川 あの試合は、そういう意味でもチームが一体になっていたよね。
畠山 そうそう。「絶対に勝ちたい」という気持ちが強かった。
──イラクに2-0で勝って、次の準決勝では開催国のイランとの対戦。
髙橋 一度、負けていましたからね。
山田 うん、4月の台湾(2019 CTFA U20 Futsal Invitation)では(2-3で)負けた。僕らが同年代との公式戦で負けたのはあの試合だけ。そういう意味でも、全員がイランへのリベンジという気持ちがありました。メンバーも(2018年の活動から)ほとんど変わっていなかったので。そういう意味でも選手やスタッフを含めた全員の意識は統一されていたと思います。
田淵 台湾では第2PKで決められてしまっていたので、個人的にも勝ちたかったですね。
松川 やっぱり前回王者だし「イランを倒したい」という気持ちは強かった。
──会場の雰囲気はいかがでしたか?
髙橋 準決勝からは特にすごかったよね。
山田 うん、準決勝、決勝は、(会場が)ものすごくうるさかった。何て言っているかはわからないんだけど、すごかったよね(笑)。
髙橋 耳が痛くなったよね。
田淵 あれで久しぶりにブラジルを思い出した。ブラジルだと試合はだいたいあんな感じだからね(編集部注:田淵選手は日本国籍を持つサンパウロ出身の選手)。
山田 国に帰った感じ?
田淵 うん。
──そういう試合のなかでは、どのようにコミュニケーションを取っていたのでしょうか?
田淵 ジェスチャーですね。
山田 そうだね。
畠山 あとは自分の動き。
山田 でも、キックインやプレーが切れたときは、観客が静かになる瞬間もあったから、僕らのセットはそういうときにいろいろ確認していたかな。
髙橋 たまに(仲間の声が)聞こえることはあったね。
畠山 あとはピッチから戻ってきたベンチでも話していました。
山田 ベンチでもかなり大きい声を出さないと聞こえなかったけどね。
松川 でも、イラン戦より決勝のアフガニスタン戦の方がうるさかった。耳に響いたというか。
──観客数は、地元イランの試合よりも決勝の方が多かったようですね。
田淵 そうです。(開催国の)イランじゃないし、みんなで「お客さんはあまりいないんじゃないかな」って話していたんですけど。
髙橋 でも、入ったらすごかった……。
田淵 うん。アップでピッチに向かったらものすごい雰囲気だった(笑)。
畠山 こんなに人が入るんだ、ってね。
松川 そのほとんどがアフガニスタンのサポーターだった。
田淵 後ろから、めちゃくちゃ「タブチ! タブチ!」って言われた(苦笑)。
山田 ユニフォームの名前を読んでいるだけ(笑)。
松川 俺なんて「イッスンボウシ!」って言われていたらしいよ(苦笑)。
髙橋 え、一寸法師?
松川 俺は聞こえてなかったんだけど、そうみたい。
山田 網汰は小さいからね(笑)。
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