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作成日時:2020.07.22
更新日時:2020.07.24

【日本代表/WEB取材】中田秀人が代表にかける想い。「U-20代表に選ばれなかった悔しさと、圭汰や健太郎に負けないぞという気持ちでやってきた」

PHOTO BY軍記ひろし

20日に、5カ月ぶりのトレーニングが再開した日本代表。今回選ばれたメンバーには、2人の“2回目”の招集となる選手がいる。バルドラール浦安の石田健太郎と、フウガドールすみだの中田秀人だ。

2人とも、2019年12月に初招集されると、2月の国際親善試合のメンバーに入ることはできなかったものの、再開するこのタイミングで再びブルーノ・ガルシア監督から声がかかった。

特に中田は、この1、2年の目覚ましい成長が話題を集める選手だ。Fリーグデビューとなった2017シーズンにはレフティーとして特徴を出して、早速出場機会を増やしていったが、その時点ではまだ「ブレイク候補生」だった。その年の5月に、アジアで初めて行われたアンダーカテゴリー代表の大会、AFC U-20フットサル選手権タイ2017のメンバーにも選ばれることはなかった。

しかし、中田にとっては、その経験が大きなバネとなった。2年目の2018シーズンは全試合に出場、2019シーズンも全試合に出場して11ゴールを挙げるなど、完全に中軸選手となった。

しかも、中田の持ち味は本来、ゴールではない。視野の広さと、左利きが持つ独特な間合いで繰り出される長短のパス、そして、守備力だ。特に、すみだの先輩・渡井博之のようなボール奪取技術と、カバーリング能力、前線からの強度の高い守備は、チームに不可欠な要素になっていることは間違いない。

代表では「レフティー」としての期待も大きい一方で、本人はそれだけではない武器でポジションを手に入れたいと考えているはず。ブレイク中の22歳、中田秀人は今、どんな思いで代表合宿に参加しているのか。

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前からの守備と、“レフティー”で違いを出したい

──まずは、コロナの影響を受けてきた中で、ようやく活動を再開できることへの想いと、このタイミングで代表に呼ばれたことへの想いを聞かせてください。

世の中が大変な時期で活動でできるのは、たくさんの人の協力があったおかげです。そうした方たちに感謝して、全力で取り組んでいきたいです。代表をずっと目標にしてきたので、とにかくうれしかったです。

──その「うれしい」の中身のところですが、もともと、前回が初めての招集。ずっと選ばれてきた選手ではない中で、再開のタイミングで選ばれたことをどう感じていますか?

前回招集してもらったことで、代表に向けての気持ち、自分の意識が、プレーでもピッチ外でも、食事一つとっても上がりました。コロナでチーム活動ができない期間もオンライントレーニングをして、自分ができることを一生懸命に取り組んできました。このタイミングで選んでもらったことは、同世代の選手もいますし、チャンスだと思っています。周りの選手に遠慮せずに、いい意味で若手らしさを出していきたいと思います。

──前回の招集で戸惑ったことや、そこから取り組んできたことはありますか?

前回は、基本的な強度の高さと、意識はしていましたが、スピード感に対して、体と頭がついていかない感覚があったので、チームに戻ってからそこを意識してきました。この期間は、フィジカルトレーニングに特に力を入れて、トレーナーと連絡を取り合ってやってきました。

──その変化や成果を今感じていますか?

そうですね。チーム(フウガドールすみだ)の練習の時から、体は切れている感覚があります。代表チームの練習も、初日から強度に順応できていると思います。

──具体的にどこをアピールしたいですか?

代表チームで取り組んでいる前からの守備は、自分の持ち味の一つだと思っています。そこで違いを見せられるように勢いを出して、練習からバチバチやっていけたらと思います。

──同世代の(清水和也選手や)伊藤圭汰選手、石田健太郎選手、内田隼太選手は、(2017年の)U-20の代表にも選ばれましたが、中田選手は選ばれませんでした。ここ最近の活躍が評価されて代表に呼ばれています。(Fリーグに入ってから3年間の)身の回りの変化をどう感じていますか?

当時のU-20代表は僕も目標としていたので、正直、選ばれなかったのは悔しい思い出の一つです。健太郎や圭汰とかがどう思っているかはわからないですが、そこから僕は、彼らを意識して練習をしてきました。チームの試合でも少しずつ出場時間をもらい、彼らに負けないぞという気持ちでやってきたので、ここで一緒にやれるのはうれしいですし、また一緒に頑張っていけたらと思います。

──すみだに加入した森村孝志は同じ左利きでもあります。

孝志くんがフウガにきて、(森村孝志と同じ左利きのアラ・ピヴォの)ガリンシャとも、僕とも違うタイプの選手です。チームの活動再開後は、練習や自主練でもアドバイスをもらって、意見を聞きながら一緒に取り組んできた。僕に足りない部分をたくさん持っているので勉強になります。

負けないようにという想いと同時に、僕には違った持ち味があります。いろいろと吸収して、彼とは違うレフティーとして必要とされるようになりたいです。

──W杯の1年延期は、若手選手にとってはチャンスではないでしょうか。

チャンスは広がったと思います。でも、まずチームの目標はアジア選手権です。11月に開催されることになったので、もうすぐですし、この合宿は大きな意味があると思います。集中して取り組んでいきたいです。

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