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作成日時:2021.01.20
更新日時:2021.03.09

「6時にラッパがなったら外に出て、上半身裸で基地の中を走って、ひたすら筋トレをやらされていた」【Fの主役は俺だ!全チームインタビュー|福田亮|ペスカドーラ町田】

PHOTO BY高橋学

Fリーグ ディビジョン1、12チームの監督&注目選手を対象にした全チームインタビュー。題して「Fの主役は俺だ!」。コロナ禍を乗り越えてきた各チーム、各選手に、終盤戦への意気込みを聞く。

今シーズン、ペスカドーラ町田アスピランチからトップチームに昇格し、Fリーグデビューを果たした福田亮。元自衛官という異色の経歴をもつ彼は、仲間から「ジエイ」と呼ばれている。

彼はなぜ、自衛官からフットサルへと転身したのだろうか。その知られざるキャリアに迫る。

取材・文=川嶋正隆、本田好伸、舞野隼大
※インタビューは12月23日に実施しました


ペスカドーラ町田|ルイス・ベルナット監督のインタビューはこちら
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お金をもらいながらサッカーをしたかった

──Fリーグ1年目、今シーズンのご自身のプレーを振り返っていかがですか?

もっと試合に出て自分ができるというところを見せたいですね。スピードとパワーはあると思っているので、(ボルクバレット北九州戦での)初ゴールのようなインパクトあるシュートをもっと決めたいです。

──ABEMAでは、元自衛官ネタで盛り上がっています。反響もあるのではないですか?

はい。友人などからも連絡をもらっていますし、元職場の方も見てくださっていました。

──ちなみに「ジエイ」と呼び始めたのは?

(中村)充だったと思います。「そのままじゃん」と思いましたけど、今はプラスになっています(笑)。

──自衛隊でもサッカーをしていたんですか?

北海道の恵庭南高校ではサッカー部でプレーしていて、卒業後に自衛隊に入りました。4年間自衛隊のサッカー部に所属していて、フットサルも遊び程度ではやっていましたね。

──自衛隊のサッカー部はどんな活動だったのでしょうか?

週2回みんなで練習できればいいなという感じで、土日は試合。(勤務もあるため)毎回メンバーが違うようなこともあって、あまり満足のいく活動ではなかったと思います。ただ、体はずっと動かしていますから、たとえ練習がなかったとしてもコンディションは良かったですね。

──そもそもなぜ自衛隊に?

噂話で、サッカーをしながらお金もらえると聞いて、試験を受けにいきました(笑)。

──ということは、「日本を守りたい!」という使命感ということではなく。

そうですね(苦笑)。

──サッカーができる環境ではあっても、厳しさもあったのではないでしょうか。

はい。自分の想像をはるかに超える厳しさで、最初の半年間はやめたかったですね……。

──どのような1日を過ごしていたのでしょうか。

6時に起きて、6時半に朝ごはんを食べて、寮に戻ってから7時半には職場に出勤していました。8時15分には仕事が始まって、そこから17時までという勤務体制が基本ですね。

──ABEMAの実況・福田悠さんが披露したエピソードには「ミサイルの迎撃部隊にいた」と。

そうです(笑)。トラックの荷台にミサイルを4発積んで、ミサイルを誘導するレーダーを建てていました。あとはミサイルを誘導するためのコントロールする機械の中に入っていましたね。

──まさに異色の経歴ですね。やはり相当厳しい世界ですか?

最初は、埼玉県の熊谷基地で教育期間を過ごしたのですが、そこでは6人部屋で生活していました。6時前に戦闘服に着替え、6時にラッパがなったらすぐに外に出て、その後は上半身裸で基地の中を走って、腕立てや腹筋など、ひたすら筋トレをやらされていました……。

──すごいですね……(笑)。でも、それが今のフィジカルにつながっている。

筋トレに励んだという記憶はないのですが、気づいていたら太くなっていたという感覚で、無意識に今のフィジカルに生きていると思いますね。

──どのようにフットサルを始めたのでしょうか?

自衛隊4年目のときに、フットサルで北海道の道央リーグに出場して、そのクラブの選手兼指導者だった佐久間一貴さんに「ペスカドーラ町田のセレクションを受けてみたら?」と勧められたのが最初です。その年にセレクションを受けて「Fリーグでプレーしてみたいな」と思ったことがきっかけでした。

──2018年にアスピランチに入団しましたが、仕事を辞めるときの心境はどうだったのでしょう?

実はいつかは辞めたいと思っていました(苦笑)。新しいことをやりたいと思っていたタイミングでセレクションの合格通知が来たので「このタイミングだ!」とすぐに決断しました。

──それで、アスピランチで本格的にフットサルへ。

そうですね。ここまでフットサルに打ち込むようになったのはアスピランチに入ってからです。最初の年の監督は小川(亮)さんで、2年目の監督が岡山(孝介)さんでしたが、その2人にフットサルの基礎を教えてもらいました。

──今シーズンはついにトップチーム昇格を果たし、ルイス・ベルナット監督の下でプレーしています。どのようなことを求められていますか?

決定力の部分はよく言われています。例えば、GKとの1対1では、今までは本能でシュートを打っていましたが、GKの位置を見ながら打つなど、駆け引きなども求められています。

──ちなみに、あの強烈なシュートに名前をつけるなら?

シュートの名前ですか……やっぱり「ミサイル」ですかね。(笑)

──それと、ゴールパフォーマンスも期待したいのですが、敬礼のポイントは何でしょうか?

掌を見せないように、帽子のツバに合わせて肘も横にして、平行にすることですね。

──ありがとうございます。最後に、シーズン終盤への意気込みをお願いします。

残り全試合に出場して、全試合で得点したいですね。まずは自分自身の結果を出して、そしてチームも全勝して、町田になくてはならない選手になりたいです。

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