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作成日時:2023.12.05
更新日時:2023.12.06

在籍7年。ホームアリーナで語る“浦安のファイター”としての最後の願い「『ディドゥダと優勝できた』と、みんなの思い出になれたら」

PHOTO BY勝又寛晃

バルドラール浦安は守備のチームです」

そう語る、元日本代表屈指のフィクソ・小宮山友祐監督の下、主力としてプレーした闘志あふれるファイター、ディドゥダ。強靭なフィジカルを生かしたディフェンスはもちろんのこと、破壊力抜群のシュートで何度も相手ゴールを脅かし、チームの勝利に大きく貢献してきた。

しかし、在籍7年目の今シーズンは開幕当初からコンディション不良が続き、9月23日のボルクバレット北九州戦以降も試合を欠場。11月29日には、2023-2024シーズン限りでの契約満了が発表された。

迎えたホーム最終戦。

サードセットの一角としてピッチに立ち、浦安アリーナを“ホーム”として戦う最後の試合を終えたディドゥダに話を聞いた。



これだけ試合に出られなかったのは、人生で初めて

──ホーム最終戦の今日はどんな気持ちでピッチに立ちましたか?

今シーズンは怪我や病気の影響で、ベンチ外も多かったですが、今日このホーム最終戦でピッチに戻ってくることができました。ファン・サポーターの前にこれて、3-0で勝って上位リーグ進出を決められたことはすごくうれしいです。

街のこと、会場のこと、スタッフのこと……。いろいろな思い出があるし、この浦安で戦った7年は全部、これからも僕の記憶に強く残るだろうなと思っています。

──怪我についてはオーシャンカップから続いていましたよね。

オーシャンカップで足首を少し痛めてしまいました。そのあと、原因は病院に行ってもわからなかったのですが、菌が体に入り込んでしまって、少し運動をすると熱が出るようになってしまいました。症状が良くなって復帰したのですが、今度は肉離れになり、また長く休まなければいけなくなってしまって。これだけ試合に出れなかったことも、肉離れになったのも、人生で初めてです。

契約については残念ですが、今年は運が悪かったですね。一気に来たなと感じました。こういう勝負の世界だしお金も絡むことだから、結果を出さないとこういうことになります。これからは怪我をしないように気をつけます。

──今はコンディションも戻っているとのことで、今後も競技は続けていく意志は強い?

そうですね。引退するつもりはありません。まだまだ辞めるレベルではないと自信もあるので、胸を張って、「まだできる」という気持ちで、チームがあれば続けたいと思っています。



最後まで100%で

──7年過ごした浦安での、印象に残ってるシーズンは?

やっぱり、プレーオフまで進んだ昨シーズンと、あとは加入1年目に全日本選手権(プーマカップ)で決勝まで勝ち進んだことですかね。当時監督だった高橋健介さんは僕をこのチームに連れてきてくれた監督だったので、彼と決勝の舞台に立てたことはすごく印象に残っています。

──この浦安のチームメートやファン・サポーターはディドゥダ選手にとってどんな存在でしたか?

(加藤)竜馬も12年、僕は7年で、アキ(大島旺洋)は5年。僕もこの7年で、悪いシーズン、いいシーズンを過ごしたり、プライベートでもご飯を食べたり家に遊びにきたり……。本当に家族みたいな存在です。

ファン・サポーターも、今日拍手で僕たちへの気持ちを伝えてくれて、やっぱりすごくうれしかったし、今日みたいに試合で勝つことで「ありがとう」を届けたいです。

──まだリーグ戦、そして全日本選手権もあり、このチームでタイトルを取れるチャンスがありますが、そこに対しての思いはありますか?

もちろんあります。初めてこのチームに入った時から、僕はずっと「優勝したい」と言い続けていて、今もそれは変わっていません。今回は満了ということになりましたが3月31日までは契約が残っているし、プロフェッショナルとしてやっているので、そこで気持ちがなくなるような選手ではありません。ここで優勝して、自分がいなくなったあとも「ディドゥダと優勝できた」とみんなの思い出になれたらうれしいです。なので最後まで100%で頑張ります。

──浦安は若い選手も多いですが、これから育っていく彼らへのメッセージがあれば、最後に教えてください。

若手だけではなく、選手全員が、もっともっと頑張らないといけない。諦めなければ、できないことはありません。何でもできるはずです。「あなたはここができてない」とか、「あなたはこういうことをしない」とか、そういうネガティブな言葉だけを聞くのではなく、自分で信じて、体を作っていけばいい。代表を目指していきたいんだったら、それはできるから。

だから浦安だけじゃなくて、このFリーグの若い選手が自信をもってプレーすることができれば、将来的には日本のフットサルやサッカーも含めて、もっと良くなっていくと思います。



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