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作成日時:2023.12.17
更新日時:2023.12.18

【日本代表】元世界王者を相手にもっとも食らいついた男・堤優太「大谷翔平選手の『憧れるのをやめましょう』はすごく共感できる。目の前の相手に負けない気持ちで臨んだ」

PHOTO BY本田好伸

日本代表は12月17日、北海道・帯広市総合体育館でアルゼンチン代表との国際親善試合第2戦に臨み、第1戦に続いて1-1で引き分けた。先制を許しながらも終盤に追いつき、元ワールドカップ王者に2試合を通して“負けなかった”。

特に、第2戦で出色のパフォーマンスを発揮したのが堤優太だった。ゴール前のこぼれ球に反応して決めた同点弾のみならず、試合を通して終始、攻守に走り回り、日本が重視する“モビリティ”をピッチで表現し続けた。

2023年の最後の試合を終えた堤に、アルゼンチンとの2試合と今年の戦いについて聞いた。



代表はクラブの3倍は速い

──2試合を終えてどうですか?

第1戦を引き分けて、第2戦も引き分けて、正直、ホームで勝ちたかったという悔しい気持ちがあります。個人としては、チームのやりたいことを考えるとまた一歩、成長できたのかなとは思います。いい取り組みをして、いい経験を積めたので、チームにも還元しつつ次の代表合宿に向けてやっていきたいと思います。

──「一歩成長できた」。まさにそれを感じる2試合でした。なにかきっかけをつかんだのでしょうか?

きっかけはあまりないですが、多くの試合に出ていて、毎試合たくさんコミュニケーションを取って、映像を見て分析しているので、このシーンは前を向けるとか、このシーンは循環したほうがいいなとか、分析できています。チームとしてやりたいことを自分の頭にたたき込んで、個人としても自信をもってプレーできていることが成長かなと思います。

──この2試合目で特に意識したことはありますか?

守備では自分の足を生かして、自分たちのゴールに攻められないように、相手コートで引っ掛けることを意識していました。攻撃では2人組の関係ですね。ブラジル遠征では特に、ブラジルとの初戦は僕自信、うまくいかなかった部分です。そこを見直した時に、必ず一歩目で前を向くことや、ディフェンスの足を止めることが攻撃において重要だと思っているので、より意識してプレーしています。

──この数カ月で、ブラジル、アルゼンチンという世界のトップチームと戦いました。感じたことはありますか?

攻撃の迫力はありますし、相手がなにをしてくるかわからないなかで戦わないといけないことですね。自分たちがアグレッシブに戦うことを捨ててはいけないですし、そこをもっともっとやらないと。これからアジアカップとワールドカップに向けて、1対1は絶対に負けてはいけない部分です。そこで個人として勝てるように頑張りたいな、と。

──アルゼンチンだから、ブラジルだからと、格上に見ることもなく。

そうですね。メディアの見出しでも、南米王者とか、元世界王者と書かれたりしますが、そこはあまり気にせずに目の前の相手に負けない気持ちでいつも試合に取り組んでいます。大谷翔平選手のWBCでのリスペクトの話もありましたが、「憧れるのをやめましょう」は、すごく共感ができます。目の前の相手に負けないことは、常に胸にある気持ちです。そこは捨てていないですし、それが自信を持てている要因かもしれません。

──特に2試合目は、日本のレベルがすごく高まったと感じるほどのスピード感ある攻防でした。外から見ていて驚きを感じるほどでしたが、選手としてはどんな感覚ですか?

横浜も4枚を使っていますが、代表とは違ったスタイルです。代表は、3倍くらいスピーディーだと感じています。

──え、3倍ですか?

はい、それくらいに感じます(笑)。守備に戻る動きも、攻撃に出る動きも速い。今の代表チームは、スピーディーかつ、クオリティも上がっています。そこを落とさずにやっていければ結果につながると感じています。

──激動の2023年でした。そして2024年は、アジアカップの相手も決まり、そこを突破すればワールドカップへ。リーグ戦のファイナルシーズンも残っていますが、2024年に向けてはどんな気持ちでしょうか?

この1年で多くの強豪国やアジアのライバルと戦ってきたなかで経験したことがたくさんあります。その経験を生かして、必ずアジアカップで2連覇して、W杯出場を決めます。個人としては、ファイナルシーズンは下位リーグになりましたが、ゴールを取る部分をもっと意識してやっていけたら、自ずと結果につながると信じています。

また来年もよろしくお願いします。



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