更新日時:2024.04.09
【日本代表】1冊のノートを手に、初の大舞台へ。甲斐稜人「これまでで一番ストレスなく取り組めている」
PHOTO BY本田好伸
開幕までいよいよあと2週間ほどに迫ったAFCフットサルアジアカップタイ2024。ベスト4以上の国に与えられるワールドカップ本大会出場権獲得、そして大会連覇に向け、日本代表が3月30日から高円宮記念JFA夢フィールドで国内合宿をスタートした。
木暮賢一郎監督率いるU-20代表に名を連ねながらも怪我によるコンディション不良に苦しみ、昨年12月に2年越しのフル代表デビュー戦を戦った甲斐稜人。
緻密な戦術に適応すべく自分のウィークポイントと真正面から向き合い、初めてのアジアカップの舞台に臨む。
合宿3日目の4月1日、トレーニングを終えた甲斐に話を聞いた。
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目に見える結果を残すことだけ考えている
──まずはメンバー選出おめでとうございます。率直な今の気持ちを教えてください。
シンプルにうれしいですし、アジアカップで結果を残して少しでも世界に自分の名前を刻めるような試合をしたいですね。この大会でいい結果を出した勢いで新しいシーズンに入りたいですし、すごく前向きに取り組んでいます。
──選ばれてほっとしたところもある?
いや、安心感は全くないです。立場的なことを考えても、ここで結果を出さないと次につながらないことは自分でわかっているので、この大会でいいパフォーマンスをして、目に見える結果を残すことだけ考えてます。チームのことももちろん大事ですけど、今はどちらかというと個人のことにフォーカスをしていますね。
──世代別代表から指揮官を務めていた木暮さんと一緒に戦う、初めての国際大会になりますね。
U-20代表の時よりもメカニズムや考え方がどんどんアップデートされてきていて、2年間活動から離れていた僕にとってはそれを理解することも本当に大変だったし、今も必死です。フル代表として海外遠征に行くことも、こういう国際大会に出ることも僕自身初めてですけど、この準備期間で自分の特徴が出せるくらいまでフィットすることが一番大事かなと思います。あとはミスをするにしても、次につながるミスだったり、ポジティブなミスをしていきたいですね。
──競技歴も長く、Fリーグ監督を父に持つ甲斐選手でも、順応するためにある程度時間がかかるものですか?
これまでやってきたこととの違いもあるし、特に今の代表でやっているフットサルを体現するためには自分自身に足りないところがかなり多いな、というのが初めて触れた時の印象でした。
──自分の苦手なことや足りないところに目を向けるのは、メンタル的にもなかなか厳しいことだと思いますが、どう向き合ってきましたか?
かなりきつかったです(笑)。向き合えたのは「代表のエンブレムを背負ってプレーをしたい」という一心でした。今の戦いになってからメンバーに入るのは、若手選手のみの合宿、アルゼンチンとの親善試合、そして今回が3回目ですけど、最初の合宿は全然うまくいかず、アルゼンチン戦の時も「できない」ことに対してかなりストレスを抱えていました。でも、今回の合宿はまだまだ足りないところはありながらも、これまでで一番ストレスなく取り組めているので、メンタル的にはいい状態ですね。
──これまで感覚的にプレーすることが多かったぶん、考えてプレーする難しさがあると話してましたね。ノートをとって整理するのもまだ続けているんですか?
書いてますね。でも、もともと名古屋移籍して1年目に、オーシャンカップの準決勝と決勝、リーグ開幕戦に出られなくて、「何か変えなきゃいけない」とか「逃げない」ためにつけ始めたものなので、やり方やピッチ内での課題を書くというよりは、自分がどういうメンタリティなのかを記録するようにしてます。
今回も合宿が始まる前、トレーニング初日を終えた後、次の日の朝……。記録として取ってこの大会が終わった後に見返して、今後どういうメンタル状態でいたらより早くいい方向にいけるかの材料にしたいなと思っています。「緊張してる」とか「自信がない」とか「やってやろう」とか、本当に簡単な箇条書きなんですけど、書いてみると意外と波があるな、と。心情が一日で変わる時もあれば、次の日になって変わる時もあるなってことにも気づけたのは、大きな発見でした。
根はポジティブだし、いろいろ波がありながらも結果的にポジティブなるんですけど、ネガティブなところもあることを自分で知っておかないと、今後もうまくいかなかった時振り幅がたぶん大きくなってしまう。やってみてよかったし続けていきたいですね。
──練習を見ていても、今まで以上にパスのスピードとやシュートの力強さを感じたのですが、バージョンアップしたなという感覚はありますか?
あまり大きな変化は自分ではわからないですけど、ストレスも減ったり、次どこに動かなきゃいけないっていうのをある程度考えずに無意識できるようになってきて、一つのパスやシュート質もの少しずつ上がってきてるんじゃないかなとは思います。
──海外遠征の不安は?
特にないですし、大会が始まってしまえば無駄な考え事をする間もなく戦うだけになるはず。だからこそ、この準備期間に何を考えて、どういう時間を過ごすかがより重要なんじゃないかなと思っています。
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