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作成日時:2024.05.20
更新日時:2024.05.20

【Fリーグオーシャンカップ2024|ミックス/名古屋vs町田】残り2.6秒で決めた決勝弾。試合を決める男、名古屋・鬼塚祥慶「自分が絶対に決めるという自信があった」

PHOTO BY本田好伸

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5月19日、Fリーグオーシャンカップ2024の決勝が名古屋金城ふ頭アリーナで行われ、名古屋オーシャンズとペスカドーラ町田が対戦。延長戦にもつれ込む激闘の末、名古屋が4-3で勝ちきり、大会6連覇を達成した。

残り2.6秒での決勝弾。大一番で試合を決定づけたのが、鬼塚祥慶だ。鬼塚とは言えば、土壇場で決める男。昨シーズンのリーグ戦でも、町田との対戦で2-2の同点から残り4秒で決勝点を挙げるなど、記録にも、記憶にも残るゴールを奪うアタッカーだ。

新監督となって迎えた今シーズンの最初の公式戦で、初のタイトルを獲得。その立役者となった鬼塚に試合後、話を聞いた。

自分たちは諦めが悪い

──決勝点のシーンを改めて振り返ってもらえますか?速すぎて見えなかったので……。

そうですよね(笑)。自分もあまりわかっていないです。右足で触って、左足に当たって、トントンです。(右足で)蹴ろうと思ったんですけど、当たり損ねちゃって。

ほとんど足を振っていないかもしれないですね。当たってゴールに流れ込んだ感じ。角度を変えたって感じです。でもああいう場所にいないといけないので。最終的にはそこに入れたのが良かったのかなと思います。

──パワープレー返しをされて失点する可能性もあるじゃないですか。あそこに思い切って飛び込む時はどのような気持ちでいるのでしょうか。

自分は良くも悪くもセオリー通りじゃないと言いますか、人とはちょっと違うようなことを常に狙っています。そこが自分の良さでもあり、悪さでもあると思うので、バランスがすごく難しいです。使い分けがよりできるようになってくれば、より出場時間も長くなったり、信頼して使ってもらえるようになったりするのかなと思います。

アンドレシートとかは、そういう選択がうまい選手なので、スペイン代表でやってきた経験もありますし、自分も見習って、技術を盗んでいきたいです。

──チームとしては両者とも5ファウルで、ボールが切れたらパワープレーをやり合うかもしれない状況のなかで、時間を使う意味でも回していたんですか?

というよりかは、記者会見でも言っていたように、(ボールを)早く動かさないといけない部分はあったんですけど、自分たちがアドバンテージがどこにあるのかを見切れてないからこそあの回しになったのかなと思います。

でも焦らずにやるところは「絶対自分たちが勝つ」と思っていますし、どこかで狙わないといけない。そのリスクを考えた上で、ああいうプレースピードになったんじゃないかなと。

──名古屋が勝ち切れる理由はなんだと思いますか?

去年もそうでしたが、自分たちは諦めが悪いといいますか。絶対に自分たちが勝つんだという気持ちは常にもっているので。本当に負けず嫌いが集まっている集団だと思いますし、だからこそ、このチームだと思っています。

そういったところを自分たちが出さなかったら、プロである意味はないと思います。結局はメンタルの部分かもしれないですけど、そういうメンタルは大事な部分だと思います。最後まで諦めないというか、自分たちを信じてやるという気持ちの部分が、あの結果につながったと思っています。

──選手が入れ替わるなかで、どのようにメンタリティを継承しているのでしょうか。

誰かがなにかを言うものではないので。入ってきた選手が感じ取っていくのかなと。

出場時間などに関係なく、ベンチでの振る舞いについては、新しくなったこのチームはまだまだだと思います。新しく入った選手が、本当に全員が気持ちを出してやっていれば、必ず自分たちに流れがくるという経験をしたり、それを知る選手たちのプレーや立ち振る舞いを見て、感じ取れるものがあるんじゃないかなと思います。

──前半はあまり出場時間がありませんでした。後半に出てフレッシュななかで、点を決めたい気持ちもあったのでしょうか。

試合に出たら自分がやるんだという気持ちはもちろんありました。ですが、正直なことを言うと、メンタルが折れそうになった瞬間もありました。出たいという気持ちは常にもっています。そういったなかで自分の感情とプレーを、どういうふうにコントロールするのかは、自分が成長しないといけない部分だったと思います。

後半の入りも自分が冷静でありながら、アグレッシブに、ダイナミックにプレーできたからこそファウルをもらえました。ゴールを決めていればそのほうが良かったと思いますけど、それでも少しはチームを勢いづけられたのかなと。

最終的には、その後に失点して2点ビハインドになりましたけど、自分が出たら絶対にチャンスをつくるという気持ちでした。チームを盛り上げる役割もしていかないといけないですから。プレーでも、プレー外でも、自分の役割を全うできたと思います。

──鬼塚選手は、守備のステップがすごく速いですよね。他にも自分で、ここが武器だとか、見てほしいと思う部分はありますか?

自分は正直、守備が苦手なので、上げていかないといけません。守備がうまくないと出られないですから。ステップワークもそうですけど、どういう守備をするのかも、相手任せではなく、相手をしっかり見て、どういう距離感でやるのかは自分の課題です。

自分は前プレが得意ですけど、そこからボールを奪ってゴールチャンスをつくれるように、そしてチームを勇気付けられるように継続してやっていきたいです。足りない部分を伸ばしながら、守備のところをより良くしていけたらなと思っています。

 

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