更新日時:2024.11.02
【F2第12節|ミックス/北海道vs浜松】超満員のアリーナで鮮やかな逆転勝利も……。「全然まだ足りないっす」北海道・室田祐希が満足しない理由とは?
PHOTO BYエスポラーダ北海道
10月27日、北ガスアリーナ札幌46にてFリーグ2024-2025 ディビジョン2の第12節が行われ、エスポラーダ北海道とアグレミーナ浜松が対戦。北海道が5-2で勝利した。
フットサルがうますぎる男、室田祐希。昨シーズンで現役引退を発表していたが、F1に昇格できなければクラブがなくなることを知って、わずか2カ月のブランクで“現役復帰”した。
この日も背番号7は左サイドを主戦場としながら、異次元のテクニックで、何度もチャンスをうみだした。チーム4点目となる小原風輝のゴールを演出したのも室田のパスだった。
ただ、試合後のエースに満面の笑顔はなかった。むしろ「まだまだ足りない」と厳しい言葉が並んだ。そこには、F1昇格のその先を見据える、室田の覚悟があった。
やるなら、とことんやりたい
──鮮やかな逆転勝利となりましたが。
全然まだ足りないっす。
──室田選手としては納得していない?
はい。今日も、僕が左サイドに止まってボールをさらして、攻撃の起点になるパターンになってしまっていたので。ワールドカップを見ていたんですけど、ポルトガルのクワトロみたいに、全員が連動したプレーをしたい。僕がスペースを空けて、他の選手が入ったり、そういうバリエーションを増やしていかないと。
──このままじゃいけないと。
1年でのF1昇格を目標にしているので、試合に勝つことは大事です。ただ、F2で圧倒しないと、F1に戻ったとしても、また落ちてしまう。今のままじゃ、まだまだF1で勝てるチームにはなれないと思っています。だから、僕自身は満足できません。
──ブランクはほぼなかったですか?
F1・F2入替戦が終わった後は1週間に1回ぐらいしか動いていなかったですが、そこはオフシーズンの時期でもあるので、ほとんどないようなものです。
──2カ月間とはいえ、現役引退した選手とは思えないぐらい、すごくモチベーションが高いように感じます。
ハハハ。そうですか? でも、やるなら、とことんやりたいなって。だから一生懸命やってます(笑)。フットサルは楽しいので。
僕は満足していない
──初めてのF2、どんなところに難しさを感じますか?
他のチームは僕らを食ってやろうと全力で向かってくる。僕らが、F1でいう名古屋オーシャンズのような感じなので。僕へのマークもすごい激しいですし、簡単ではないです。ただ、今日もそうですけど、失点した後でも焦らずにプレーできているのは、チームとして少しずつ成長できているのかなと感じます。
──第1ピリオドをまでは難しい試合展開でしたが、うまく立て直しました。
かなり引かれていたので、玄太くんみたいなおさめられるピヴォが必要だなと思ったので、そこがうまくハマってよかったなと。相手を押し込んでいる状況でピヴォがいたほうが攻めやすい。スペースがないのにクワトロをやったところで効果的ではありません。(怪我明けで)玄太くんが本調子じゃないのはわかってましたけど、とにかく僕は当て続けていこうと。
──F2優勝に向けて首位のボアルース長野とは勝ち点差6です。
僕らは残りはすべて勝たないといけないし、責任をもってプレーしないといけない。今日も、これだけ人が入ってくれて、このクラブはなくしてはいけないと改めて思いました。
──たくさんのお客さんの前でプレーして勝つことは楽しい?
もちろん、楽しいです。昨シーズンは勝ち試合をお見せすることが少なかったので、喜んで帰ってもらえるのはうれしい。ただ、さっきも言ったように、僕は満足していません。F1で戦えるぐらいのクオリティのゲームをしないといけないと思っています。うれしくないわけじゃないけど、どこかにまだ足りないよなという気持ちがある。モヤモヤするじゃないですけど、でも、そういう気持ちがあるのは確かです。
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