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作成日時:2026.10.23
更新日時:2026.10.23

福田悠は実況?それとも解説?マニアックなしゃべりの裏にある「線引き」【福田悠のフットサル小噺】

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SALをご覧の皆さんこんにちは!FリーグTV実況の福田悠です。先週突如スタートした新連載『福田悠のフットサル小噺』。第2回目の今回は『福田悠は実況?それとも解説?』というテーマでお送りします!

第1回コラム「FP顔負け!町田GKビゴージの“高速セルフカウンター”は何がすごいのか?」

ただのフットサル好きの自分を……

私、福田悠はフットサルの……実況です!!

やべー!いきなり結論!もう終わってしまった!解散!

……というのは冗談で、せっかくなので皆さんもう少し読んでいってくださいね(笑)!

元々フットサル、サッカー、芸能を中心にライターをしてきた私がコメンタリーとして初めてFリーグ中継に出演させていただいたのは、2019年12月15日のことでした。2019-2020シーズン第29節、ABEMAで生放送されたペスカドーラ町田×シュライカー大阪戦。

以来7年間、実況として数百試合に渡りFリーグを伝えてきました。お陰様で今ではたくさんのFリーグファンの皆様に認知していただき、試合会場等でお声掛けいただく機会も増えました。

その際によく言っていただくのが、「いつも実況聴いてます!」というお言葉。めちゃくちゃ励みになります。いつも本当にありがとうございます。

でも、実はそれと同じくらい聞くのが「いつも“解説”聴いてます!」というお言葉。サポーターの方々だけでなく、現役選手やOBの方からも「解説」と呼んでいただく機会がとても多いです。

実況と解説の役割は本来別ですが、「試合を観ながらリアルタイムでコメントする人」という点では同じ。正直視聴者の皆様からしてみたら「実況」と「解説」の違いって頭の中でそこまで厳密に区別していないかもしれませんし、私としては実況と解説、どちらで呼んでいただいても嬉しいです!

ただのフットサル好きの自分を、「フットサルを喋りで伝える人」として認知していただけているだけでも本当にありがたいことだなと日々感じています。

実況と解説はどこが違うの?

ここまで読んでいただいたなかで、もしかしたら「そもそも実況と解説って具体的にはどう違うんだっけ?」と思われた方もいらっしゃったのではないでしょうか?ここで改めて、それぞれの違いを整理してみましょう!試しにウェブ検索してみたところ、両者の役割は下記の通りでした。

実況:テレビ・ラジオのスポーツ中継などでアナウンサーが “現実のありのままの状況”や“試合の進行をリアルタイムで言葉にして”伝える役割。選手の名前を呼び、何が起きているかをテンポよく伝える。

解説:単に事実を伝えるだけでなく、“物事の内容・仕組み・背景まで掘り下げ、分かりやすく解き明かして”説明する役割。

私は実況なので、“現実のありのままの状況や試合の進行を言葉にしてリアルタイムで伝える”のが主な仕事です。

「さあ!前線の清水和也に良いボールが入って……反転シュートだーーー!!ゴーーーーーーーーーール!!第2ピリオド4分!遂に日本が均衡を破りました!!エース・清水のゴラッソで先制1対0ーーー!!!」

上記のようなコメントは、典型的な「実況」の仕事ですね。今起きた出来事をそのまま言葉にしています。

そして本来であれば、ここで実況が必ず解説の方に話を振ります。ABEMAの中継が正にそうであったように、今のゴールのポイントや得点が生まれた背景等をご説明いただきます。実況は話の振り方や会話のリズム等をコントロールする重要な役割を担う一方で、プレーを深掘る作業は解説の方にお任せできます。

よって実況アナウンサーは極論、今起きた出来事・事実を随時言葉にしつつうまく解説者と連携できれば、一応生中継としてはある程度成り立つということになります。

福田悠の実況が“解説”と呼ばれる理由

ところが、皆様ご存知の通り、FリーグTVはサービス開始以来基本的に1人実況の体制を取っています。そうなると、実況が「起きたことをただリアルタイムで言葉にして伝える」だけではあまりにも味気ない無機質な放送になってしまいます。そこで、たとえ1人実況であっても試合をよりお楽しみいただくために、過去の取材時に聞いた選手のエピソード等を添えたりしながら、中継に厚みや奥行きを持たせていきます。

加えて、自分の場合は各選手のプレーの狙いや、ピッチ上の駆け引きについても結構な頻度で言及しています。既述の実況コメントのあと、例えばリプレイが流れている間に次のような文言を差し込みます。

「今は清水が反転した瞬間、金澤空もよくファーに飛び込んでいきました!相手ゴレイロとしては清水のシュートもある、金澤へのラストパスもあるということで、難しい状況になりましたよね~。結果的には清水が自ら蹴り込みましたけれども、金澤の今の動きも見逃せません。得点の確率を高める素晴らしいサポートだったのではないでしょうか」

多くの方から「福田さんの“解説”」と言っていただける機会が多いのは、おそらくこういった説明を入れているからではないかと思います。

ただ実は、こうした解説的なコメントを入れる際、自分のなかで決まり事としてはっきり定めていることがあります。それは「基本的にフットサルの原理原則の範囲内で語る」というものです。

というのも、皆様もご存知の通り、私福田悠は元Fリーガーとかではありません。一応アマチュア選手として競技フットサルに触れてはきましたが、カテゴリーで言うと東京都1部、もしくは神奈川県1部まででしかプレーした経験がないのです。そんな都県リーグのレベルであっても、カテゴリーが1つ上がるだけでベースとして必要とされる様々な水準はグッと上がります。それが国内最高峰のF1ともなれば、そのレベルの高さたるやいよいよ想像もつきません。

そんな僕が、例えばですが「今のF1の最先端戦術のトレンドは~」とか堂々と語り始めたとしたら……。さすがにそれは噴飯物ですよね。「お前に何が分かるんだ!」「Fリーグでプレーしたことないだろ!」と、各所から総ツッコミに遭うことでしょう……(笑)。その分析の内容が仮に当たっていたとしても、実績のない人間が語る限り説得力がないように思います。

とはいえ、ファンの皆様にFリーグをより楽しんでいただくために、そして何よりフットサルという競技や選手の魅力を伝えていくためには、戦況や駆け引きの部分に全く触れないわけにもいきません。そこで「自分でも責任を持てる範囲内=フットサルの原理原則の範囲内」で実況&解説する、という落とし所に落ち着かせていただいているわけです。

「おそらく~かもしれません」を添える理由

ところがですね、試合というのは生物(なまもの)なので、時として例外が発生することもあります。試合展開によっては、「あーこれはもう一つ踏み込んだ話をした方が今の場面の面白さがより伝わるんだよな~!」といったシーンにもしばしば出くわします。そういったケースでは、「おそらくですが、いま○○は一つ前の似た場面での相手ゴレイロのポジショニング、あの残像が残っていて、だからこそあえて通常より早めのタイミングでシュートの選択をした“可能性もありますね”」といった具合に、「おそらく~かもしれません」的な文言を忘れずに添えるようにしています。

ここから先のレベルは自分ごときでは断定できない、想像することしかできない世界だなと感じた時にはしっかりその事実を認識し、誠実にそのワンプレーと向き合いながら、自分が責任を全うできる範囲内で言葉を選ぶ。ここの線引きだけは常にシビアに、そして気を抜かずにやり切っているつもりです。

なのでもし試合中に私が「今のは○○だったかもしれませんね~!」とか、「状況的におそらく狙って△△したのでしょう」みたいな発言をした際には、「あ、福田さん今責任の範囲内ギリギリの所で言葉を選んで伝えようとしているな」と思っていただけたらと(笑)。

小学5年生の時点で担任の大村和明先生から“壊れたレディオ”と呼ばれていたくらい、生来よく喋る人間ではあったのですが、「一応あれでも仕事中は色々と考えながら喋っているらしいよ!」ということを知っていただく良い機会かなと思い、『福田悠は実況?それとも解説?コメンタリーとしての立ち位置と線引きの話』というテーマで書かせていただきました!

第2回は前回を上回る約3,500文字……。またしても長くなってしまい誠に申し訳ございません……。毎回この調子だと書いている本人よりも先に読者の皆さんが脱落していってしまうと思うので、時にはサクッと短めの回もつくれるよう努めますね!

ではでは、次回以降も引き続きよろしくお願いします!今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

<著者プロフィール>
福田 悠
1985年11月29日生まれ。神奈川県相模原市出身。法政大学社会学部卒業後、文具メーカー勤務を経て2012年にフリーライターに転身。フットサル、サッカー、芸能を中心に多数の雑誌やWEBメディアに寄稿している。2019年、ABEMA Fリーグ中継の実況に起用されたのを機に本格的にMC業をスタート。以降ABEMA、FリーグTV、DAZN等で数多くのフットサルの実況を担当してきた。2022年からは地元クラブであるサッカーJ3・SC相模原のスタジアムMCも務める。
フットサルとの出会いは2004年、大学入学時にフットサルサークルに加入したのがきっかけ。その後競技力向上を目指し、2006年に神奈川県フットサルリーグ2部(当時)のアズヴェール藤沢に加入。Fリーグが誕生した翌2007年、当時湘南ベルマーレでプレーしていた大地悟氏がアズヴェールのコーチに就任して以降多大な影響を受け、フットサルの虜になる。2014年を最後に競技フットサルから離れていたが、2022年、実況の精度向上を目的に神奈川県フットサルリーグ1部のHONUで競技再開。現在は東京都フットサルリーグ2部・DREAM futsal parkでプレーを続ける。ポジションはゴレイロ(GK)。

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