【独占インタビュー】なぜ日本人とブラジル人の子どもは差がつくのか? 現役ブラジル代表マルキーニョス監督が教える「フットサルの重要性」
PHOTO BY川嶋正隆
日本人とブラジル人の決定的な違い
──3月2日から2日間にわたって日本で「ブラジルフットサルメソッド体験」を行いますが、どんなことを日本の指導者に伝えたいですか?
1つ目としてはブラジルのコンセプトを皆さんと共有したいと思っています。特に育成の部分で、私のコンセプトは参考になると思います。ブラジルもこのコンセプトを10年ほど続けています。これによって、大きく成長したブラジルの選手が何人もいます。技術の部分で少し周りよりも劣っていた選手でも、大きく成長しました。
偉そうな立場で「日本人はこうしなさい」、指導者の方たちにも「こういう指導をしなさい」というつもりはありません。まずはアイディアを共有して、多くのディスカッションをしたいと思っています。先ほども言いましたが、私にとっての学びの場でもあると思っています。
──育成というお話がありましたが、先ほどスクールの様子をご覧になられていました。日本の子どもたちのプレーの印象は?
(立川・府中アスレティックFCのGKコーチを務める山田)マルコスとも先ほど話しましたが、ブラジルと日本の子供たちで技術的な部分の差は大きくありません。他の国でもそうですが、子どもたちのレベルに差はないと思います。ボールのコントロールの仕方、スペースの認知、守備の仕方など、彼らがプレーする中で迷ってしまう、困ってしまう部分は同じです。
でもあるタイミングで、ブラジル人との差が出てきてしまいます。その差は技術ではなく、認知力。ブラジルのことわざにもあるのですが、「ゲームのやり方はわかっているが、どうやってそのゲームをした方が良いのかわからない」ということです。
つまり、ゲームをどうしたら良いのかというのは、フットサルをどうプレーしたら良いのか。その部分をわかっていないのです。ブラジル人はそこに関して職人だと思います。それはプレッシャーが常にかかる環境だからこそですし、だから差が出てきてしまうと思います。
──マルキーニョ監督が日本の子どもたちに何かアドバイスをするなら?
サッカーをしている子供たちにとってもフットサルは大事なものだと思います。フットサルのスキルはサッカーにも通じている部分がありますよね? それをフットサルで磨くことで、サッカーにも大きく影響してくると思います。
ブラジルでも、一流のサッカー選手を生み出すためにフットサルが大事だという考えがあります。ただブラジルでも長い間、フットサルの大切さは理解されていませんでした。なので、日本のみなさんには、フットサルの重要性をわかってほしいです。
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