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牛丼がフットサル界を救う。吉野家とY.S.C.C.横浜が始めた「フットサルで食う」ための取り組みとは?

PHOTO BY軍記ひろし

フットサル版「うまい、やすい、はやい」


そして3つ目の理由こそが、今後のフットサル界を変えていく可能性を秘めた「セカンドキャリアの受け皿となる」ことだ。

「プロとしてプレーにフォーカスする上で、一番不安になりがちなのがセカンドキャリア。皆さんは自分の一番頑張れるスポーツに熱中してもらい、我々は仕事面のサポートをする。引退後の不安はあるかもしれませんが、我々がそれをしっかりと受け止める」(伊東氏)

実際に吉野家は、流通経済大学サッカー部と東洋大学サッカー部からYS横浜に加入が内定している2選手を、グループ会社であるはなまるうどんで雇用する。渡邉GMによると「正社員としての雇用で、勤務時間はフレキシブルですし、住宅の面、食事の面で経済的にかなりのメリットがあります。明らかにメリットがある数字(金額)で出してくれています」と好条件のようだ。

これは選手側だけでなく、クラブにも大きなメリットがある。これまでは大学サッカー出身選手に対してオファーを出しても、就職を理由に断られるケースがあった。しかし、大手外食企業である吉野家で、金額的にも恵まれた雇用条件を提示することが可能となったことで、オファーを受けた選手たちの考え方も変わってきたようだ。

吉野家との取り組みにより、今までだったら獲得できなかったような選手が獲得できたことで渡邉GMは「我々が見ているのは2022年で、そこで頂点に立つようなチームを作る。新シーズンはその1年目で、補強は大学サッカーの選手たちがメインですが、若くて良い選手が獲得できた」と満足感を示す。

そして、選手の雇用は吉野家側にもメリットがあると早麻氏は言う。

「外食企業はつながりが強い反面、いつも周りには外食企業ばかりで、今までとは違う発想が生まれなくなります。何かに頑張っている選手が働いてくれることで、新しい発想が生まれる。融合したときに何かが起きるんじゃないかという期待をしています」

ただ、ここまでの話ならば、他の企業でも行っているスポンサーシップの形だ。しかし、吉野家ならではの経営理論が、さらに選手たちの野心に火をつける。

伊東氏は「胸を張って言えることではないですが」と前置きをしつつ、驚きの事実を明かした。

「株式会社吉野家の国内牛丼事業部の取締役5名のうち、3名が高卒で全員がアルバイト上がりです。何かに熱中してきた人たちが、そのままアルバイトから一部上場企業の執行役員となっています。皆さんのように何かにフォーカスして何かの結果を残してきた人たちは、必ず活躍できる会社です」

つまりは、引退後のキャリアでも、選手時代のように結果を残すことで成り上がることが可能というわけだ。将来的にはYS横浜出身の吉野家社長や常務取締役などが出てくるかもしれない。

吉野家の強力なバックアップの下、YS横浜は選手たちが抱える『続ける不安』や『辞めた後の不安』を取り除くことに成功。“うまい”、“はやい”に加えてプレーし“やすい”環境を手にした。

フットサルでは食えない──。

それは吉野家とYS横浜にとって、もはや過去のことなのかもしれない。

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