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2021.01.02

「試合中に吠えることが、気持ちの表現や戦っていることの証明ではない」【Fの主役は俺だ!全チームインタビュー|小宮山友祐監督|バルドラール浦安】

PHOTO BY高橋学

Fリーグ ディビジョン1、12チームの監督&注目選手を対象にした全チームインタビュー。題して「Fの主役は俺だ!」。コロナ禍を乗り越えてきた各チーム、各選手に、終盤戦への意気込みを聞く。

Fリーグを代表する名門クラブが不振に喘いでいる。2007年のFリーグ創設時から多数の日本代表選手を擁し、名古屋オーシャンズと2強時代を築いてきたのがバルドラール浦安である。しかし、それから時は流れ、当時の主力が去り、なおかつ他クラブの追随もあり、最近は苦戦が続いている。

そんな古巣を救うために立ち上がったのが、この男だ。闘将・小宮山友祐。長らく浦安でキャプテンを務め、数々の名勝負を演じてきた小宮山は、「もう一度浦安を優勝争いできるチームにしたい」と、監督としてピッチに戻ってきた。そんな監督1年目の指揮官の心境に迫る。

取材・文=本田好伸、川嶋正隆、舞野隼大
※インタビューは12月22日に実施しました


バルドラール浦安|長坂拓海選手のインタビューはこちら
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現役を終えたクラブが低迷している。優勝争いできるチームにしたい

──今シーズンから監督として指揮を執ってみて、ここまでの戦いはいかがですか?

開幕時に掲げた「ディフェンスからフットサルを始めよう」というところは、ある程度の結果が出ています。実際に、守備から試合を動かして勝てた試合もあります。前半戦が終わって6位で、得失点差もプラス。すべての結果に満足はしていないですが、ある程度、求めていることはできています。

──ここまでは想定内ということですか?

新チームになって今まで積み重ねてきて、できたこと、できなかったことが明確になった前半戦でした。想定していた着地点、結果も含めて、この現状がこのクラブの順位だと感じています。

──小宮山監督になって、具体的に取り組んだことは? 特に守備の部分では?

一番は、人との距離をもっと近くにすること。過去2シーズンは、アルベルト・リケル前監督のやり方として、中を切る(守備時に内側のコースを防ぐ立ち位置を基本とする)スタイルでした。そのため縦へのケアはどうしても遅れてしまいます。私が求めているのは、究極ですけど、縦にも中にもいかせないということ。ダイレクトプレーで前進されるのは仕方ないですが、個の突破で前進されると組織が崩壊してしまう。人との距離と1対1で抜かれないことを半年間、言い続けてきました。

──まずは守備の個人技術ですね。では、組織としての守備のイメージは?

まずは、前進されたくないというところから。相手を、相手陣内に留めておきたい。そうすることで高い位置で奪って、そのままショートカウンターに移行できます。これが大前提にあるなかで、ディフェンスは(前衛、中衛、後衛という)3ラインを作っています。相手ありきなので、マンツーマンのベースの時もあれば、簡単に受け渡す時もあります。その際にまず、ボールホルダー(相手のボールを持っている選手)にプレスが掛かっていないと(ボールを持っている選手にフリーで動かれてしまうため)マーク交換はできないので、プレス(が掛かっていること)は絶対条件になります。そして、自分のゴールに相手が近づけば近づくほど、より広い視野を持って自分のマーカーを見ながら、抜かれたり、スルーパスを出されたりすることも頭に入れてポジションを取るように伝えています。

──攻撃面ではセットプレーがとても特徴的ですね。

高い位置でプレスを掛ければ、相手ゴールまで10メートル付近からのキックインが多くなります。シンプルに奪ってシュートで終わればコーナーにつながります。なので、セットプレーの練習に時間を割いています。勝っている試合はセットプレーで先に点が取れていますし、点を取られてもセットプレーで追いつけていることが大きいですね。

──セットプレーではキッカーの質と受け手の質など、双方の呼吸が合っているように感じます。

滝田(学)だけではなく、石田(健太郎)や大島(旺洋)もいいキッカーです。彼ら3人は、どこのスペースが空くかを見極めた上で、その場所へ質の良いボールを蹴ることができます。そして長坂(拓海)はそれに合わせるのがうまい。おそらく今後、長坂のところが警戒されると思うので、そうすると逆にその他が空いてくる。長坂をおとりに使いつつ違うバリエーションを増やしたいですね。

──大島選手も本当にキッカーとしての質が高いですよね。

大島は視野が広くて技術も高いですね。ただ、経験が少なく、体が細い。まだまだチームの主軸というわけではありませんが期待をしています。これからの浦安フットサルを引っ張っていってほしい選手の1人です。あと数年、経験を積めば、健太郎のような選手になれると思います。彼への信頼感も試合ごとに高まっています。

──そして、長坂選手が圧倒的なパフォーマンスを見せています。これも想定内ですか?

いえ、期待以上ですね(笑)。もともと真面目な選手で得点能力に優れていましたが、今一つ自信を持てず、自分を表現することが得意ではありませんでした。表現が的確ではないかもしれないですが、「オラオラになれよ」と伝えました。「Fリーグの得点ランキングの上位を見てみろ」と。ランキング上位にいるような外国人選手は、「これが俺のチームだぞ」というプレーをしていますよね。そういうところは大事だなと思っていました。拓海もそれくらいの力はありますが、メンタル的に優しいからこそ、精神的な成長が課題だなと。ただ、点を取って自信がついてきたと思います。

──それと、柴山圭吾選手が15歳でデビュー。今後が楽しみな選手ですよね。かなり自信を持って送り出している印象ですが、この先への期待値を含めた起用も?

それももちろんあります。15歳の選手がいれば、相手からすると自分が優位だと感じますよね。「15歳には負けない」という気持ちになるはずです。ですが、彼のすごさは15歳とは思えないくらいフィジカルが強いこと。私も何度もマッチアップしていますが、いつも体が痛くなります。それだけの力がなければ出られない舞台です。ただ、過保護な面もあって、相手に強いフィクソがいるとあまり出さないようにしています。冗談ですけど(笑)。

──え、小宮山監督とマッチアップもしているんですか?

練習では僕も入りますよ。ピヴォの、反転してシュートなどのトレーニングですね。僕がフィクソをやりますけど、痛いですね。普通にひじが入ってくることもありますから(笑)。その辺のメンタリティを考えても、彼は大物になると思いますよ。どんな相手にも物怖じしないですからね。

──「戦う」ということは、まさに強く伝えたい部分ですか?

よく言うのは、それこそ試合中に吠えることが、気持ちの表現や戦っていることの証明ではないということです。ボールにしっかりと寄せる、カウンターでちゃんと戻る、最後はスライディングする。そういう部分も気持ちなんだよと。何でもかんでもガッツポーズすればいいわけではなく、大切なことは、自分が出せる100%を出し切ることだよと伝えています。

──チームに闘争心を植え付けるためにはどうするべきなのでしょうか?

紅白戦も勝敗にこだわろうと言っています。今のチームは、登録14人に入ることも大変です。去年はある程度同じ選手が出ていましたが、今は誰が出ても、もしくは外れてもおかしくない。選手たちには、紅白戦でもすべてを出してほしい、試合と同じテンションで戦ってほしいと伝えています。

──紅白戦からバチバチなんですね。どれくらいやるんですか?

実は、毎日紅白戦をしています。

──え、毎日?

どうしてもセッション数(練習回数)が少ないなかで、強度を上げた状態で選手たちが一番集中するのは紅白戦だと思います。テンション、メンタル、フィジカル、技術、戦術のすべてが含まれていて、さらに選手たちが一番疲労するトレーニングだと思います。

──なるほど。では、小宮山監督自身のところですが、監督としてFリーグに戻ってきました。改めて感じていることなどはありますか?

何のスポーツでも、監督はものすごく大変なことをされているものだなと(苦笑)。Fリーグの舞台に戻って来られてうれしく思いますが、一方で、自分が現役を終えたクラブが今は低迷しています。このクラブを、日本代表選手がたくさんいた頃のように、優勝争いができるチームにしたい思いがあります。時間はかかると思いますが、着実に一歩ずつ前進していると感じています。

──では、終盤戦に向けて注目選手を一人挙げるとしたら……?

一人、ですか。難しいですよね。ただ、しいて言うなら三浦慎太郎ですね。彼は序盤にケガで出られなかったので、その分、フィクソが滝田におんぶに抱っこになりました。慎太郎はフィクソだけでなく、アラもできる。それにドリブルもうまく、フィジカルも強い。守らなければいけない時間帯も多いですし、その際に滝田一人ではきついですからね。ディドゥダもケガをしているので、慎太郎と滝田と、それと外川海斗の3人でしっかりやってもらいたいなと思います。

──石田選手は少しタイプが異なりますが、フィクソといえばやはり小宮山さん。後継者に推したい選手がいたりしますか?

僕の頃に比べると、フットサルの成長スピードが早いですし、求められる役割も増えていますから、(相手の攻撃のキーマンを徹底的に抑えるような仕事が求められる)フィクソっぽいフィクソって今はあまりいないですよね。ゲームを作れる、点が取れるアルトゥールのような選手が出てこないと日本のフットサルは前進しないと思います。その反面、僕のようなフィクソが守る時間帯があってもいいのかなと。今の浦安にはそういうタイプはいないですし、リーグを見てもあまりいないですね。

──最後に、終盤戦に向けての意気込みをお聞かせください!

ディフェンスには手応えを感じているので、精度を上げること。それとここからは攻撃にもフォーカスしていきたいですね。長坂もそうですが、得点がセットプレーやパワープレーばかり。定位置攻撃や、自分たちにボールが来たときに崩して奪うゴールがほとんどありません。そこについてはこれから精査していかなければいけないですし、一番の課題だと感じています。

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