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2021.01.26

「和也やガリンシャのように自分がフウガを上位に押し上げる選手になるべき」【Fの主役は俺だ!全チームインタビュー|田口元気|フウガドールすみだ】

PHOTO BY高橋学

Fリーグ ディビジョン1、12チームの監督&注目選手を対象にした全チームインタビュー。題して「Fの主役は俺だ!」。コロナ禍を乗り越えてきた各チーム、各選手に、終盤戦への意気込みを聞く。

今や、フウガドールすみだに不可欠な選手として存在感を放っている田口元気。近年の目覚ましいレベルアップは自他共に認めるものであり、日本代表にもコンスタントに招集されるようになった。

その一方で、所属チームは今シーズン、序盤の大不振によって早々に優勝争いから離脱。“不動の1stセット”を任される選手として、何を思いピッチに立ってきたのか。

かつて、岡山和馬、田村佳翔と共に「若手トリオ」と呼ばれた姿はそこにない。明確に自分が、フウガのリーダーになっていく。すみだの未来を切り拓く男・田口元気の胸中に迫る。

取材・文=舞野隼大、本田好伸
※インタビューは1月8日に実施しました


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フットサルは点数を争う競技であって、技の品評会ではない

──今シーズンのこれまでのプレーを振り返っていかがですか?

最近は、チームの先制点や勝ち越し点、同点弾など、重要な局面で自ら決める、もしくはそこに絡んでいくことを意識して試合に取り組んでいます。その意味では、多少なり結果が伴ってきた感覚はあります。とはいえチームは、開幕前に掲げた「Fリーグ優勝」という目標から大きく外れてしまいました。出場時間の長い選手としても、自分の力不足を痛感しています。

──ただ、試合内容を見ても決して悪いわけではなかったように思います。田口選手としては、「開幕から6試合未勝利」の要因はどこに感じていましたか?

これまでは目の前の試合に勝って自分たちを上げていくというメンタリティで戦っていました。ですが今シーズンは、昨シーズンのリーグ3位という結果もあって、僕らは挑まれる立場になりました。それを受けて、「負けられない」というメンタリティになったことが影響したのかなと思います。

──受けて立つことの弊害ですか?

そうですね。得点を取っても「もっと取らないといけない」、「圧倒しなければ」と考えてしまうから、満足できない。そういう気持ちだと、失点に対してもすごくナーバスになり、良いサイクルではなかったと感じています。フウガはどんなときでも一体感を出して全員で頑張れる集団ですが、失点に過敏に反応してしまう部分がここ何年間かで一番大きかった。勝ちきれなかった要因はそのあたりにあるのかなと。

──すみだは、どんな相手にもチャレンジャーのように挑める強さがありましたからね。

そうですね。僕たちには「OKライン」という一つのプレーに対して「ここまでできればオッケーだよね」という基準があり、メンタルトレーニングで取り組んでいます。今までは、たとえば攻撃のOKラインが「シュートを打って終わる」でよかったものが、「ボールの保持率をもっと高くする」というように、いつしか基準が高くなっていました。フットサルは点数を争う競技であって、技の品評会ではない。こだわりは大事ですが、細部にナーバスすぎるのはよくない。シーズン序盤はそこで苦しんでいましたね。

──田口選手は、一昨年の大ケガからの復帰以降は、どんどんパフォーマンスを上げていますよね。

実は、昨シーズンもグロインペイン症候群の影響で何試合か欠場しました。プレーできないほどのケガではないのですが、完璧なコンディションで戦えていませんでした。今シーズンも小さなケガを何度か経験しているので、自分のコンディションはあまり良いとは言えないですね。ただ、平均点が上がったのかなと。

──平均点。

はい。経験を重ね、日本代表候補合宿に呼ばれることも増え、プレーの選択肢の幅が増え、自信もついてきました。代表に行くことでいろいろな選手とプレーする機会もありますし、強度の高さも味わえています。そうした経験が、自分の認知、決断の質につながり、全体的なパフォーマンスが上がっているのだと思います。パフォーマンスは相手との噛み合わせでも変化しますが、良い選手は変化の幅がすごく狭いですね。

──波が少ないということですか?

よく「波がない」と言いますが、僕としてはコンディションの上下というニュアンスではなく、あくまで「パフォーマンスの幅」という感覚ですね。自分がもっている武器の中で、相手を見て、何を選択するのか。どのチーム、選手と対戦しても、一定以上のパフォーマンスを出せることが「良い選手」だと思っています。そう考えたときに、僕自身の身体的なコンディションは25歳くらいの頃のほうが良かったかもしれないですが、メンタル面、フィジカル面、テクニカル面など、全体的な五角形が大きくなっていって、パフォーマンスという意味では、25歳よりも29歳の今のほうが優れていると感じています。

優先順位を考え、最善の選択をできることが活躍できる選手

──田口選手の言う「五角形」とは、どういうイメージですか?

アタッキングサード、ミドルサード、ディフェンシブサードってわかりますか? ピッチを(横から見て)縦に3つに切り分ける考え方なのですが、僕らは「ゾーン1」「ゾーン2」「ゾーン3」と呼んでいます。

──すみだの場合はさらに、横に5つに分ける「5レーン」もありますよね。

はい。それで、相手陣内の攻撃的なエリアのゾーン1でのプレーが得意だったり、ゾーン2、ゾーン3がそれぞれ得意だったりする選手がいますが、僕は以前までは、ゾーン1が得意で、逆にゾーン2、ゾーン3が苦手だったために出場時間を確保できない時期もありました。

──つまり、パワー、スピード、フィジカル、テクニック、スタミナ……みたいな五角形ではなく、どのエリアでも高い基準でプレーできることが重要ということですか?

まさにそれです。たとえば「テクニックで相手を抜く」というプレーは、表面的でしかありません。その過程では、相手を動かす所作や、飛び込んできたらこう動くというような様々な選択肢がありますし、それらはすべて、どのゾーンにいるかによって優先順位が変わってきます。優先順位を考え、最善の選択をできることが、活躍できる選手の指数かなと感じています。

──ゾーンごとにそれぞれの五角形というか、選択肢があって、それを高めるイメージですかね?

そうですね。若い頃に得意だったシュートや1対1は、今でも負けない と思っていますが、当時足りなかった部分を補って、五角形にしていく作業です。そのなかで、得意なプレーをいつ出すかが重要です。「ボールを奪って得点する」みたいな特殊能力を、決めるべきときに、決めるべき場所で出せるように。そのためには、「あそこができないから……」と試合に出られないことがないよう、今持っているものを大きくしながら、必殺技を出すタイミングをきっちり見極めていくイメージです。

──今年で30歳。ターニングポイントになりそうですか?

2つの意味で大きな1年になると思っています。チームでの立ち位置と自分のコンディショニング。

──なるほど。

ここ数シーズンは中堅としてやってきて、今年で30歳になり、ベテランの領域に入っていきます。自分の発言や行動がチームに与える影響は昔とは違ってきますから、意識して取り組みたいですね。「ベテランだから」という言葉は好きではないですが、コミュニケーションの仕方も考える必要がありますね。それに、ピッチでは勝敗に関わる立ち位置にありますから、結果を出せなかったらそこにいる権利はありません。責任がある分、結果にはこだわって取り組んでいきたいと思っています。

──それとコンディショニングですね。

はい、やはり若いときとは違いますから、ケアとトレーニングのバランスが必要です。ケガが多いと、どんなにうまくても良い選手にはなれないので、意識してやっていきたいです。と言っているそばから、軽い肉離れで欠場してしまっているのですが……(苦笑)。

──日本代表の合宿に参加することはメリットである一方で、コンディションだけで言えば、試合の合間に強度の高い練習に参加することにもなりますし、負荷が高いというデメリットもありますか?

国内合宿はだいたい、試合日の週明けに3日間行われ、週末にまた試合がある場合が多いので、どうしても疲労感は残りますし、ケガのリスクも高まります。ですが、それ以上に得るもののほうが大きいです。日本代表は責任やプライドをすごく意識できる集団ですし、そこに属することで、自分の意識も引き上げてもらっています。それに、Fリーグのアッパーよりも高い強度でプレーしている感覚があるので、試合で余裕も生まれてきますね。加えて、いろいろな選手、指導者と一緒に過ごすことで、別の視点でフットサルを捉えることができます。ひとくくりに言えば、人間として成長できる場所。特別な舞台ですし、日本代表の一員として戦える喜びを感じられるので、デメリットとなることは全くありません。

──トレーニングマッチではすみだと対戦しましたね。

そう、ブラックショーツで関東リーグをプレーしていたとき以来でした(笑)。

──なるほど。「Fリーグのフウガ」はどうでしたか?

最初に、今年のフウガは、挑まれる立場になったという話をしましたが、やはり、強者に立ち向かっていくフウガは、組織として素晴らしいですよね。こんなに嫌なチームなんだと感じましたし、改めてフウガの良いところをたくさん見つけられた試合でした。何気ないプレーであっても、チーム全員で盛り上げて雰囲気を良くしていましたし、一つひとつのプレーに対して、みんなが全力でプレーしている。フウガがもっているポテンシャルは計り知れないと、改めて思いましたね。

──では最後に、シーズン終盤戦への意気込みをお聞かせください。

これまで、フウガが上位進出してきたシーズンには、必ず印象に残る選手がいました。西谷(良介)選手や、(清水)和也、ボラ、昨シーズンは、ガリンシャがチームを上位に押し上げました。僕自身、そういう存在になりたいと思いますし、なるべきだと思っています。今のパフォーマンスは決して悪くないですが、スペシャルではない。タイトル獲得の原動力となれるように取り組んでいきます。

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