【U-20王者の座談会】Fリーグ選抜の5人は、アジアの頂でどんな景色を見たのか?
PHOTO BY舞野隼大
オフ・ザ・ピッチのMVPは……?
──では、ムードメーカーとして盛り上げたオフ・ザ・ピッチのMVPは?
髙橋 伊名野慎ですね。
松川 伊名野ですね。
田淵 これは間違いないですね。
畠山 間違いない。
山田 伊名野は試合でも必ずベンチのMVPなので。
田淵 すごかった。いなかったら本当に困っていたと思う。
山田 本人は(出場時間ゼロで)一番悔しかったと思うけど、一番戦っていた。
田淵 僕が止めたら、僕より喜んでいたから。
松川 そうだね(笑)。
山田 アップゾーンの一番前まで出ていたから。
髙橋 そうそう。イエローカードをもらいそうになっていた。
松川 しかも何回も。
田淵 最後は、優勝してみんなで喜んでいるなかで、一人で泣いていた。
畠山 慎は本当にすごかったよ。
──では、鈴木隆二さんはどんな監督でしたか?
畠山 監督、隆二さんでよかった……。
山田 うん。監督がいなかったら大変だったと思う。
松川 ミーティングもすごく印象的だった。
山田 モチベーションの持ち上げ方がすごいよね。
髙橋 そうそう。どんなにしんどくても「頑張ろう!」って思えた。
田淵 緊張しないための話とか、心に刺さったよね。
──印象的な言葉やエピソードはありますか?
畠山 ハードワーク。
髙橋 あと、たまにボケをはさんでくる。
松川 そうだったね(笑)。
髙橋 真面目な話をしていて、ずっとその感じが続いていたのに、急にボケる。だから僕らはみんな笑えないんです。「え? 今、笑っていいの?」って(笑)。
畠山 どんなのがあったっけ?
髙橋 「ブロックのときは肘を出せ」とか。
田淵 それは台湾のときのだね。
畠山 ああ、あれはビックリした(笑)。
田淵 「相手が来たらとりあえず肘を出せ!」って。
山田 逆手は(グーにして)抑えてね。
畠山 は、はい……っていうリアクション(笑)。
田淵 あれは練習中に急にやったね(笑)。
──(笑)。では最後に、今大会を通して何を得たと感じていますか?
髙橋 一番は、気持ち。
畠山 そこは強くなったね。Fリーグではなかなか味わえないような雰囲気を体感できたことが大きかった。
田淵 自分は、どんな試合でもしっかりと準備して、100%でプレーしないとやられてしまうと思いました。
畠山 それは間違いなく感じた。
田淵 代表の試合は、一瞬でも気が緩んだら取り返すのが難しくなる。40分間、100%集中し続けないとやられるんじゃないかという感覚。それを一番感じたのはタジキスタン戦ですね。3-0で勝っていましたが、最後の方に失点して、そこからガンガン攻められた。「集中しないと危ない」って。
山田 たしかに、失点の後からめちゃくちゃ攻められたよね。
松川 僕は国際試合も、国外に行ったことも初めてでした。外国人選手と戦ったことで、日本人にはない身体能力なんかも体感できましたし、そういう意味でも自分にとって大きな経験だったと思います。
髙橋 1試合が終わって、休んでまたすぐに試合という繰り返しは、本当に体がキツかった。頭の中もパンパンな状態だったので、それをどうやってクリアな状態に持っていくのか。そこが一番の経験でしたね。
山田 全勝で優勝できましたけど、あの喜びは、勝つことでしか得られないと思います。勝つことの大切さ。それと、勝つことでチームとしても成長して、一体となっていくあの感じ。Fリーグ選抜でも同じように、勝つことで成長できると思います。「勝ちたい」という気持ちが今まで以上に強くなった大会でした。
【Contents】
【U-20日本代表全力応援企画】アジア王者を目指すキミたちへ
MESSAGE 1 前回大会の主軸2人が託す想い。「楽しみながら、僕らの分まで」(伊藤圭汰&中村充)
MESSAGE 2 U-20からA代表へ駆け上がった先輩から。「思い切りやれば、間違いなく次につながる」(内田隼太)
MESSAGE 3 “清水世代”のエースが贈るメッセージ。「悔いを残さないように1試合を全力で」(清水和也)
MESSAGE 4 悔しさに涙した“イラク戦”のその先へ。「幸せを噛み締めながら、頂点を目指してほしい」(植松晃都)
MESSAGE 5 最後まで“一緒に”戦ったバックアップメンバー。「アジアを獲れるメンバーがそろっていると思います」(新田駿)
MESSAGE 6 大学フットサルとFリーグの“掛け持ち”を経て。「思い切り楽しんで、一瞬一瞬のプレーを大事に」(石田健太郎)
MESSAGE 7 準々決勝敗退の悔しさが、今の活力に。「悔いのないプレーをして日本にタイトルを持ち帰ってほしい」(鬼塚祥慶)
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