更新日時:2025.10.22
【日本代表】11カ月ぶりの復帰戦、世界に示した左足。スピードスター・堤優太の収穫と課題「誰と組んでも強みは出せる」
PHOTO BY伊藤千梅
フットサル日本代表は10月17日と19日、国際親善試合でフットサルブラジル代表と対戦。第1戦は0-4、第2戦は2-3で敗れ、歴史的初勝利はおあずけに。健介ジャパンにとって、2024年8月の始動以来、初の国内での試合は厳しい結果となった。
昨年11月に負傷してから、復帰後初めて代表に選出されたのが、堤優太だ。負傷離脱を乗り越え、再び代表へと戻ってきたドリブラーは、世界一のブラジル守備陣に対しても果敢に縦へと仕掛けてみせた。
「出ている時間では常に自分のスピードを生かすことを意識した」と語る堤は、世界王者との2連戦で何を感じ、何を持ち帰ったのか。2戦目の後、その胸中を聞いた。
常に自分のスピードを生かすことを意識した
──この2連戦を振り返っていかがですか?
まずは開催できたことに対して感謝しています。いい試合を届けたいと思っていましたし、勝つためにこの合宿に臨んでいました。
ただ1戦目は0-4と不甲斐ない試合をしてしまいました。1日空いて、2戦目は日本の強さを見せるために臨みましたが、結果的に2-3で試合を終えました。スコアだけを見たら2-3と惜しかったですが、実力差もありますし、勝つためにやらなきゃいけないことはまだまだあると痛感しました。
──1戦目、2戦目で個人として修正した部分はありますか?
個人的には、1戦目も2戦目もパフォーマンスはそこまで落ちてないと感じていました。どんどん前を向いてプレーして出場時間が長くなれば、ピヴォ当てをした後のフリーランニングで自分自身のスピードが生きてくると思っていました。
3セットで回していたのでリズムをつかむのが難しかったですが、出ている時間では常に自分のスピードを生かすことを意識したことで、新井(裕生)選手とのコンビネーションも少しずつ増えてきたのかなと思います。
2試合ともゴールという結果を出したかったですが、今回はそこを出せなかったので、チームに帰ってしっかりとそこを求めていきたいなと思います。
──1戦目も交代してすぐにチャンスメイクをして、2戦目もピッチに入ってすぐにゴールを目指すシーンがありましたが、そこは意識していましたか?
そうですね。このポジションから見るとゴールは横ではなく前にあるので、出場した時は僕自身の意見も伝えながら、ピヴォとコミュニケーションを取っています。
誰と試合に出ても僕自身の強みは出せると思っていますし、試合の入りは常に縦方向のプレーを意識しています。そこを40分間通してやれれば、一番ゴールに近づくと思うので、日頃から行っていきたいなと思っています。
──ブラジルと戦っていて感じたことはありますか?
相手も100%の力を出してくると思っていましたし、2戦とも立ち上がりで2点、3点と取ってきているので、最初のプレーで飲み込むぞという気持ちを感じました。そこでしっかりとゲームを壊さないために複数失点してはいけないと感じました。
──スタートの部分で違いがあった、と。
自分たちも立ち上がりから集中してはいましたが、相手のクオリティも高かったので、そこを上回るディフェンスと気持ちでピッチに立たなきゃいけません。2試合目は3失点してから立ち直せた部分もありました。それができるということは最初からできると思うので、そこはより全員で高めていきたいと感じました。
──1点を返してからの相手はどうでしたか?
間違いなく僕たちのアグレッシブなディフェンスを嫌がっていましたし、ガムシャラにプレーすることによって相手の苛立ちも出ていたと思います。ボールを取った後に日本がいい方向に進めば、シュートまでいけるのチャンスもありました。
ただボールを奪った後のクオリティも上げないと得点にはつながらないと思うので、パスワークとクオリティを意識してやっていければいいかなと思います。
──自身のプレーではどの場面が一番記憶に残りましたか?
1本シュートを打った場面ですかね。相手との距離があったので、そこをドリブルで突いてもう少しゴールに近づければ、近い位置からシュートを打てたかなと思っています。間合いの駆け引きがうまいなと思いましたし、寄せているようで寄せられていない感覚もあったので、そこを見抜いて、ゴールに近づけるプレーはしていきたいなと思いました。
──この2試合振り返って、ここからさらに高めていきたいことは?
世界チャンピオンと戦って、自分自身もディフェンスをしていて、ブラジルはどこからでもアラからのピヴォ当てをしてきました。でもそのなかにも、誰にでもできるプレーはあると思うので、ピヴォとアラの関係性を増やしていきたいと思いました。
この関係に深さが出れば、真ん中のスペースが開いてくると思うので、そこの開いたスペースに走り込むスピードは誰よりも速いと思っているところです。その自信をプレーで出さなきゃいけないので、チームに帰って、いろんな選手とプレーしながら関係性を深めることで、また得点に絡めると思います。
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