更新日時:2019.05.13
【独占インタビュー】8年間の下積みを経て飯田千馬がいよいよトップデビュー。「クラブ、地域、サポーターに」全力プレーで恩返し
PHOTO BY川嶋正隆
湘南ベルマーレは12日、2019/2020シーズンに向けたキックオフパーティーを実施した。
今シーズンの湘南ベルマーレは新加入のマルロンに加えて、下部組織であるロンドリーナから2選手の昇格を発表した。その1人である飯田千馬は中学生から8年間、そのロンドリーナでプレーしてきた。当時から第一線でプレーする選手たちとともに、今度は自身がFリーグのピッチに立つ中、どういった意気込みで新シーズンを迎えるのだろうか。
今度は子供たちの憧れになれるように
──いよいよトップチームに昇格しFリーグの舞台に立ちますが、今の心境は?
楽しみの方が大きいですね。中学生からベルマーレでやってきて、トップチームの選手たちを間近に見てきました。憧れていた場所に自分が立てることを嬉しく思います。また、小さい頃からカリさん(刈込真人)やヒサさん(久光重貴)のことを応援していて、そういう人たちと今度は一緒に戦えることが嬉しいです。
──不安などはありませんか?
僕は緊張しやすいタイプなのでね(笑)。
──ペスカドーラ町田とのトレーニングマッチを見ましたが、堂々とプレーされていましたよ?
試合が始まる前まではガチガチでした(笑)。普段はよく喋るタイプなんですけど、あの日は何も喋らずにずっと下向いていました。でもみんなが声をかけてくれたことで緊張も和らぎましたし、試合に入れば集中することができました。
プレシーズンマッチでしたが、あの町田戦はリーグ戦のような雰囲気を両チームのサポーターが作ってくれて、とても嬉しい経験でした。
──トレーニングマッチでしたが、トップチームのデビュー戦が境川決戦ということで、気持ちも入っていたのでは?
なかなか経験できることではないですよね。正直に言って、1試合を通してプレーするとは思っていませんでした。でもあの試合は1試合を通してゴールマウスを任されて、公式戦の前にあの雰囲気を経験できたことは大きいと思っています。
──キックオフパーティーの挨拶でもありましたが、下部組織で8年を過ごしてきました。去年まではどういう気持ちでトップチームの姿を見てきましたか?
去年のパーティーは舞台の下から見ていたのですが、あそこに立ちたいなって強く思っていました。登場のシーンや、壇上での振る舞いなどカッコいいなって思っていました。個人的に湘南のサポーターは世界一だと思っています。その方々の前に立って挨拶をする。そういう姿がカッコよく見えていました。
──そして今年はその舞台に立ちましたが?
あの舞台に立つ前は、正直に言って自分は本当にトップチームに上がったのかな、という気持ちでした。でもこのイベントに参加して、あらためてトップチームの一員なんだって自覚しましたね。
──これまで目指してきたトップチームに昇格できました。でもここからがスタートだと思いますし、当然、責任感も出てくるのでは?
トップチームに上がるということは、大きな責任もあります。普段の生活からそれは意識しないといけない部分です。今はまだそういう意識が抜けているので、スクールの子供たちが憧れるような選手になれるように、意識を高めていかなければいけません。
──そういう意識改革も必要ですね。ところで、新シーズンはFリーグの舞台で戦いますが、ご自身のストロングポイントは?
プレーで言えばローキックが得意だと思っています。ただ、声を出してチームを盛り上げるという部分が一番ですかね。声出しは、小さい頃からやっていて、どんな場面でも声を出してチームを盛り上げていきたいと思っています。
──多くの選手がロンドリーナから昇格してトップチームでプレーしていますが、ロンドリーナ時代から仲が良い選手は?
一緒に上がった(山﨑)歩夢くんは、僕が小学校6年生の時に体験入団して、その時に彼が中学校3年生としていました。そこでいじってもらって(笑)。僕は緊張していたんですけど、歩夢くんのお陰ですぐにみんなと打ち解けました。あれは今でも感謝していますね。一緒に昇格できて嬉しい思いがあります。
──逆にベテラン選手で可愛がってもらっている選手は?
ヒサさんですね。中学生でロンドリーナに入団したんですが、その時からヒサさんに可愛がってもらっています。いつも「早くトップに上がってこい」と気にかけてもらっていて、それがやっと今年から一緒にプレーできます。早く試合に出て、ヒサさんと一緒に喜びたいと思いますね。
──そういう選手たちと一緒のピッチに立つ喜びは計り知れないですね。そんな中、クラブは今シーズンからエンブレムが統一されました。大事なシーズンになると思いまし、ご自身も最初のシーズンです。そこへの意気込みを。
チームのことで言えば、これまでもベルマーレファミリーとして戦ってきました。しかし今シーズンからエンブレムが統一されることで、より一層、ベルマーレファミリーの実感があります。他の競技に負けないように、フットサルからベルマーレを盛り上げていきたいと思っています。
個人的には1年目で、まだ公式戦に出てないですし、やっとスタートラインに立てた段階です。この8年間でやってきたことや思いをしっかりとピッチで表現したいと思います。育ててもらったこのクラブ、地域、そして応援してくださる方に感謝の気持ちを持って、全力プレーで返していきたいと思います。
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