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2020.10.12

【U-19日本代表/記者会見】「19歳は決して若くはない。1日でも早くA代表にたどり着いてほしい」アジア連覇を目指す若き日本代表へ木暮賢一郎監督が抱く想いは。

PHOTO BYSAL編集部

10月12日から14日に千葉県の高円宮記念JFA夢フィールドで行うU-19フットサル日本代表候補のトレーニングキャンプ。アジア連覇を目指す若き日本代表の活動が始動する直前に、木暮賢一郎監督のオンラインの記者会見が行われた。

2019年大会に鈴木隆二監督の元、アジア初制覇を果たし、連覇を狙うために新たに始動したU-19代表。そんなチームを指導する木暮新監督の考えとは。メンバー選考の基準から彼らに期待していること、求めていることとは何か。

オンライン上に集まった記者たちの質問に、木暮監督が30分近くにわたって答えた。

フットサルの未来に向けた第一歩をいい形で踏み出したい

──トレーニングキャンプに向けて。

当初は4月にチームを立ち上げる予定でしたが、こういう状況下で年内に活動できることに対して感謝の気持ちでいっぱいです。このカテゴリーは、日本フットサル界にとって重要な世代ですから、フットサルの未来に向けた第一歩をいい形で踏み出したいと思います。

──目標となる大会のスケジュールなどは?

当初は11月にAFCフットサル選手権(アジア選手権)の東アジア予選が行われ、来年、U-20アジア選手権が開催される予定でしたが、スケジュール、具体的な開催がどうなるのかわからない状況です。

(前回の2019年大会で優勝して)もちろん次の大会で連覇が懸かるという側面はありますが、自分としては、選手自身が、この世代でどうありたいかというより、1日も早くA代表に招集されることや、国際舞台を経験して近い将来のW杯優勝を目指すといった目標設定で合宿に臨んでほしいと思っています。世界を見据えたマインドを要求していきたい。若いからどうこうということはなく、世界ではサッカーでもフットサルでも10代からA代表に入っている選手もいますし、大会の有無に関係なく、選手への接し方は変わりません。

──大会が定まっていないこともあり、招集できる年齢の問題もあるのではないか。

今のところ、こちらに年齢制限の話などは届いていないですし、予定通りに選んでいます。ただ、フットサルにはその下のU-17代表がないので、やるべきサイクルを早める意味でも(15歳から19歳までの)幅広い世代になっています。大会が来年行われる場合、現在の大学2年生の早生まれから出場できることになりますが、例えば、その世代の選手を増やせば勝てるということではありません。基本的には、ポテンシャルのある選手、リーグでの活躍、選手の特徴などを見て選んでいますが、(より下の年代を呼ぶことでフットサルをより深く理解し、成長していける)サイクルを早めたいという側面もあります。

──どんな基準でメンバーを選んでいるか。

正直にお伝えすると、4月に想定していたメンバーから若干の入れ替わりがありました。当初は2月末までにラージリストの19名を選んでいました。その際には、昨年度の全日本U-18フットサル選手権大会や、昨シーズンのFリーグ、地域リーグの視察から選んでいます。ですが、チーム結成のタイミングがズレ、今年度のU-18選手権が中止となったこと、リーグの開幕が遅れたことなども影響しています。2月時点ではFリーグにデビューしていない選手もいましたから、メンバーは変わっています。そうした側面がありつつ、この世代のトップは、Fリーグです。そこで出場時間がある選手は、現時点で一つの評価になります。まだ、トレーニングをしていないため、あくまでも現時点の話ですが、視察をしてきた選考基準として、Fリーグでプレータイムを得られている選手が多く選ばれています。

もう一つ、選考にはポジションおよび利き足という観点があります。

左利きを優遇したわけではないのですが、フィールドプレーヤー16名のうち6名が左利きの選手です。私自身、自分が現役時代の頃の代表活動や、コーチをしてきた経験、女子も含めてこの20年でこんなに左利きが多かったことはありません。意図的に呼んだのではなく、左利きの多くの選手がFリーグなどで多くの出場時間を獲得しています。ラージリストにはさらに5名の左利きがいます。これまでのセルジオ・サッポ監督、ミゲル・ロドリゴ監督、現在のブルーノ・ガルシア監督までずっと左利きの選手の重要性を訴えてきましたから、育成年代の指導者がそのメッセージを受け取ったのかもしれないですし、たまたまかもしれません。理由が明確ではないですが、特徴的ではあります。

あとは、ピヴォ。スペイン代表も育成年代からピヴォに特化した活動を始めていますし、世界の優れたピヴォはブラジルが圧倒的に占めているので、自前の優れたピヴォを育成する視点があります。

──今回のメンバーには何人のピヴォを呼んでいますか?

4人と、アラ・ピヴォができる選手2人を加えた6人です。あくまで私が見ていて感じていたものなので、(ポジション特性があっているのか)練習をしてその感覚を確認したいと思います。それに、フィクソの2人もピヴォができる印象をもっています。高い位置で相手を背負える可能性のある選手が多い印象です。

──Fリーグで大活躍しているクシヤマ・イザケ選手については?

彼の国籍はブラジルです。この先、日本人になるかはわかないですが、国籍の問題があります。

──3日間の活動をどのようにプランしているか。直前まで行っていた女子代表と同じように考えている?

そこは全く別だとも、同じだとも言えません。監督という観点では、自分のゲームモデルやアイデア、コンセプトが変わることはないですから、近しいものがあるのは当然です。ただし、呼んでいる選手のポテンシャル、タレント、特徴やポジションは同じではありません。性別というよりも特徴が違います。

また、女子にはこれまで私が監督としてやってきた2年半の積み重ねがありますが、U-19代表は始めての活動です。今回呼んでいる選手と触れたことはなく、あくまで視察を繰り返して19名を招集しています。それに、25名、30名、40名のラージリストがありますから、プレーモデルやトレーニングの進め方が違うのは当然だと思います。目標設定ということでも、女子は本来、今年6月にアジア選手権がある予定でしたが延期となり、今回の3日間は、仮想アジア選手権という位置づけでした。3日間を、予選、準決勝、決勝と想定して、そこで優勝するための負荷をかけ、大会のシミュレーションをしていました。

一方でU-19が見ているところは、先ほどからお話ししているように世界であり、将来、A代表がW杯で優勝するという高い志をもった選手を育成するテーマがあります。この合宿で積み上げ、モデルを浸透させる。最終日に立川・府中アスレティックFCと試合もありますが、いろんな意識を変え、選手自身の世界を変え、一人のアスリートとして変えていく。そうした育成の目線をもって取り組んでいきます。

──過去の木暮監督自身の経験を踏まえ、今の選手にはどんなことを伝えたいか。

日本代表がどんな場所かということは明確に伝えたいですね。19歳の選手と16歳の選手もいるので多少の違いはありますが、カテゴリーとしてのU-19は決して若くないというマインドをもってほしい。“19歳だから”ではなく、19歳でももうトップにいるべきだというマインドです。私自身、長く代表にいた過去のことで言えば、21歳で代表デビューして、24歳でW杯に出場しました。19歳は決して若くはないですから、1日でも早くA代表にたどり着いてほしい。そういうマインドで取り組んでほしいと伝えたいと思います。

──前回の2019年の大会を経験している井口凜太郎選手がいますが、当時の鈴木隆二監督は、サッカー界にもフットサルの代表活動を認知してもらう狙いでサッカープロパーも選んでいました。一方で、今回はサッカーを主戦場とする選手が入っていません。意図的に外したのでしょうか?

誤解がないようにお伝えすると、意図的に外したといったことはなく、そもそもそうした観点ではありません。指導者が変われば選考基準やモデルが違うのは当たり前なので、前回のことも影響はありません。

──サッカーからきていないことは、フットサル界が充実してきている裏返しでもある?

現時点のリストは、Fリーグでプレータイムをもっている、もしくは出場できていなくてもベンチ入りしている選手が半数以上の割合です。それは自然のことだと思います。例えばJリーグに置き換えれば、(出場機会を得ている選手が選ばれていることは)違和感のない選出だと思います。フットサルとサッカーといった区分けをしていないですし、そもそも、サッカー選手を呼ぶ、もしくは呼ばないという発想ではありません。代表における自分のコンセプトは、A代表につなげて世界を目指す。そこを踏まえて選んでいます。

現在のメンバーの背景をお話しすると、19名のうちの80%以上が、小学生の頃からフットサルをしています。それは、Fリーグの各クラブが育成に力を注いできたということ。私がフットサルを始めた20年前には、フットサルをしたいという子どもはいませんでした。でも今は、ボールを蹴り始めたときに、将来はフットサル選手になりたいという考えをもてる環境の変化があります。フットサル選手だった方が指導者になり、スクールなど育成面に力が注がれてきたこととリンクしていると思っています。

──たとえば町田ゼルビアの晴山岬選手はU-18選手権で大活躍して、その後サッカーのアンダーカテゴリーでも活躍しています。サッカーの代表にも選ばれているため呼ぶことが簡単ではないかもしれないですが、例年、U-18選手権に出場してきたサッカー部が躍進し、ポテンシャルを見込まれた選手が代表に呼ばれてきた経緯もあります。仮に、面白いと思える選手がいれば招集していたかもしれない。

残念ながら、今年は大会が中止となってしまい、選考に紐づく大会の一つがなかったということはあります。もちろん大会が行われていたら、私が選ぶリソースも増えていました。ですが、たらればですし、前回大会に出場した(矢板中央高で活躍した)大塚尋斗のような機会はありませんでした。

ですが、たとえば物部呂敏選手は、中学3年までは名古屋グランパスでGKをしていて、今は名古屋オーシャンズU-18でプレーしています。甲斐稜人選手なども、町田ゼルビアでプレーしていました。今サッカーをしているかどうかという視点ではなく、自分がいいと思った選手をリストアップしています。そのリストが拡大することが望ましいですし、以前どうだったかという基準もありません。期待に沿うような答えではないかもしれないですが、今はこの19名で代表チームを立ち上げるという、私の決断です。


【初日トレーニング前インタビュー】

・「19歳は決して若くはない。1日でも早くA代表にたどり着いてほしい」木暮賢一郎監督

【2日目午前トレーニング後インタビュー】

・「前回よりは全体的にコミュニケーションが取れている」井口凜太郎

・「ここに15歳でも立てるということをいろいろな人に伝えていけたらもっと下から突き上がっていく」柴山圭吾。

・「しっかり結果を出してチームに還元したい」黒田智暉

【3日目練習試合後インタビュー】

・「A代表に入ることや、世界と戦う活動の第一歩だと伝えている」木暮賢一郎監督

・「今回は自分が引っ張っていかないといけない」毛利元亮

・「得意なプレーでは負けていない」金澤空

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