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6歳から友達、31歳でライバル。宿本諒太と栗本博生、フットボールの神様が見守った最後の対決|俺たちの全日本

PHOTO BY高橋学

やどとくり、フットサルに捧げた大学生活

気心知れた仲間たちで立ち上げたまんほーるは、公式リーグ参入初年度(2010年)から快進撃を見せる。神奈川県フットサルリーグ3部で優勝し、入替戦を経て県2部昇格を決めると、その県2部でも優勝。さらに翌年の県1部でも全勝優勝を収め、史上最短となるわずか3年、あっという間に神奈川の頂点に立ってしまったのだ。

 余談ではあるが、この2012年の県1部で筆者が所属していたアズヴェール藤沢(現関東フットサルリーグ2部)は、互いに5戦全勝で迎えた第6節の直接対決で、まんほーる相手に1-11の大敗を喫した。決してタイプミスではない。正真正銘の1-11である。カテゴリーが2つ上の関東1部のチームやFリーグの湘南ベルマーレと戦ってもそこまでの大差がつくことはなかったが、宿本、栗本を擁する当時のまんほーるの勢いはそれだけ圧倒的なものがあったのだ。

その後の関東参入戦で敗れ、惜しくも関東昇格はならなかったものの、まんほーるの出現は当時、関東の地域フットサル界隈に大きなインパクトを残した。

そして、彼らがリーグ戦と同じかそれ以上に強い気持ちで挑んでいた大会が、全日本フットサル選手権だ。

栗本「高校生の時にフウガの優勝を見ていたので『あれかっこいいよな!絶対俺らも代々木行こうぜ!』みたいな話をしていましたね。県リーグはもちろんですけど、それ以上に選手権に懸けているところがあったんです」

 2人が大学4年生の時の全日本選手権。神奈川県予選を順調に勝ち上がったまんほーるは、関東大会でフウガすみだと対戦。高校生の頃に憧れたチームと、ついに公式戦の真剣勝負で相まみえることとなったのだ。

宿本「前半に先制して、追い付かれたけどまた勝ち越して、一時は2-1になって」

栗本「しかも相手が先に5ファウル溜まってたんだよね。けど、逆に俺らも5ファウルになって、第2PKを与えて追い付かれちゃった」

 後半は地力の差を見せつけられ、最終スコアはなんと2-10。フウガの壁は高かった。

栗本「終わったあとはもう、いろんな感情があふれてきて、みんな泣き笑いでしたね。それこそ『大迫半端ねぇ』の映像のような雰囲気でした」

こうして、フットサルに青春を捧げた2人の学生最後の大会が終わった。

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