更新日時:2024.04.09
【日本代表】覚悟の決断から1年。金澤空「プロとして生活できるメリットを無駄にしないようにやってきた」
PHOTO BY伊藤千梅
開幕までいよいよあと2週間ほどに迫ったAFCフットサルアジアカップタイ2024。ベスト4以上の国に与えられるワールドカップ本大会出場権獲得、そして大会連覇に向け、日本代表が3月30日から高円宮記念JFA夢フィールドで国内合宿をスタートした。
小学生の頃から立川アスレティックFCのスクールに通い、高校生でトップチームデビューと、一つのクラブで長い時間を過ごしていた金澤空。そんな彼が、過去16回のリーグ優勝を誇る名古屋オーシャンズへの移籍を決断をしてから1年が経った。
“プロ”としての環境を最大限生かし、自ら工夫を重ねて成長してきた昨シーズン。輝きを増して日本代表の10番を背負う金澤がアジアカップに挑む。
合宿7日目の4月5日、トレーニングを終えた金澤に話を聞いた。
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スムーズなコミュニケーションで一つのチームに
──国内合宿も1週間が経ちました。アジアカップが刻一刻と近づいていますが、現在のチームとしての状態を教えてください。
Fリーグの選手はオフ明けになりますが、フィジカル的にもすごくきつい練習をしっかりしながら、全員でいいコンディションが作れていると思います。ピッチ外でも全員が明るく、すごくいい雰囲気です。
──チームにいて、どのような部分から雰囲気の良さを感じますか?
アジアカップ予選から、かなり長い期間一緒にやっている選手がほとんどなので、そこは毎活動ごとにスムーズにコミュニケーションを取れるようになっていると思います。
年齢の幅も大きいですけど、ベテランも若手も関係なくコミュニケーションを取れています。特に上の年代の選手が積極的にコミュニケーションを取ってくれることも、雰囲気の良さを作る1つの理由かなと思います。自分もみんなと喋りますが、そのなかでも特に1番年上のイゴールはみんなにいじられていて、いいチームを作ってくれています。
──金澤選手個人としての調子はいかがでしょうか?
体もすごく動いていると思いますし、頭の整理もしっかりできています。今日の紅白戦でもいいプレーが継続してできているかなと感じました。
力の差があっても難しいアジアでの戦い
──ワールドカップ出場を逃した2016年は、どのような思いで試合を見ていましたか。
2016年は8年前なので、自分はまだ中学生でした。その時はフットサルを1度やめて、サッカーだけをやっていた時期ですが試合は見ていました。「日本はワールドカップに出るのが当たり前」というイメージで見ていたなかで負けてしまったのもあって、正直言うと、少しがっかりしたような思いがありました。
けれど、自分が実際に前回のアジアカップに出場してみて「(アジアを勝ち抜くのは)本当に簡単じゃない」と感じました。力の差があっても難しい試合がずっと続くのがアジアなんだというのは、すごく感じたところです。だからこそ今回も、まずは出場権を勝ち取れるようにという思いです。
──アジア各国との試合は、他地域の国との試合とはどのような違いがあるのでしょうか。
守り方がまず違います。普段Fリーグでやっているような守り方ではなくて、少し独特な守り方をしてきます。あとは日本のことをすごくリスペクトしてきて、とにかく体を張ってくる。そういうところが難しいと感じます。
──あれから8年、今度は金澤選手自身が「ワールドカップへの出場権を取れるか取れないか」を懸けて戦う立場になりましたが、どんな思いがありますか?
フットサルを始めてからずっと目標にしていたワールドカップの舞台に立つための出場権を、自分が出場して勝ち取れるチャンスがあります。まずは「フットサルを楽しむ」気持ちを忘れずに、今まで積み上げてきたことを、しっかり自信持って発揮していきたいです。
あとは自分のことを応援し、いつも励ましてくれる人たちのことも思い浮かべながら全力でプレーすれば、絶対に出場権を勝ち取れる、優勝できると思うので。そういう思いでやりたいと思います。
“楽しむこと”を忘れない
──2023年にさまざまな思いを抱えて立川から名古屋に移籍してから、チームでも代表でも主力選手として活動されています。
立川アスレティックFCは小さい頃からお世話になったクラブだし、地元のクラブでもあるので、アスレから移籍するのは、自分のなかで相当な覚悟が必要でした。でも、ワールドカップで活躍するため、世界で活躍するためにという思いで移籍を決断しました。
日本代表の時は全Fリーグのサポーターが応援してくれると思います。移籍してからもずっと応援してくれる方たちがたくさんいるので、アスレのサポーターのためにも、いいプレーを見せて自分が成長した姿を見せたいです。
確実にこの1年間でレベルアップできたと思うので。ほんとに自信を持って、楽しんでやりたいと思います。
──この1年間で、具体的にどこが成長したと感じますか?
まずは「運動量」ですね。自分の武器をもっと活かすためにも、運動量を増やしていくことを、この1年間ずっと意識して、チームのトレーニングだけじゃなくて、個人でトレーニングしていました。
午前中に練習が終わるので、夕方から素走りをするなど、今はとにかくいろいろと試して量をたくさん走ることを意識してやっていました。プレー中に「動けているな」という感覚もあるので、いい感じに成長につながっていると思います。
名古屋ではプロとして生活できるメリットを、しっかりと無駄にしないように1年間やってきたつもりです。ここに来て成果が表れているのは、自分がプレーして感じています。
──1年間ワールドカップに出場し、世界と戦うために準備をしていたのですね。最後に改めて、アジアカップへの意気込みをお願いします。
ワールドカップの出場権がかかっていることで、日本のフットサル界全体が僕たちのことを応援し、期待してくれていると思います。その期待にしっかりと応えられるようにしたいです。
そしてこの1年間いろんな強豪国とやってきて、自分たちのフットサルっていうのは自信を持ってやっていいと感じています。チーム全体で自信を持って「楽しむこと」を忘れずに。それが大きな舞台では特に大切なことだと思うので、フットサルを楽しんで、しっかりいい結果を全員で残して、フットサル界をまた一つ底上げできるよう頑張りたいです。
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【日本代表】AFCフットサルアジアカップタイ2024|試合日程・結果・順位表|試合会場
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