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2021.09.19

【パラグアイ戦前日WEB取材】「目の前の相手を上回って勝つ。それに尽きる」“妥協しない男”は勝利の哲学を貫く

PHOTO BYFIFA/Getty Images

フットサル日本代表は20日にグループリーグ第3戦で、ラウンド16を懸けてパラグアイ代表と戦う。スペインとの激闘から2日、試合を前日に控えたブルーノ・ガルシア監督がオンライン取材に応じた。

2試合を終えて1勝1敗、勝ち点3、得失点差+2でグループ2位。パラグアイを順位で上回っている日本は、引き分け以上でノックアウトステージ進出が決まる。なおかつ、他のグループとの兼ね合いで負けたとしても3位で勝ち上がる確率は高い。

だが、ブルーノ監督はチーム内に楽観的なムードを漂わせないように徹底的なマネージメントをしている。「目の前の相手を上回って勝つ。それに尽きる」。そんなメンタリティこそが、ブルーノ・ジャパンの哲学である。


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高い・速いリズムを出せれば苦しめられる

ミナサン、コンニチワ。

間違いなく私たちにとってビッグゲームとなる大事な試合を目前にして、非常に集中してモチベーションが高い状況で現在過ごしています。結果というのは、目標に到達できるかどうか。まずは、第一段階の目標は、自分たち次第でどうにかなるという状況ではあるので、そこに向けて良い準備を継続しているところです。パラグアイは世界的にも、W杯に5回出場して、ランキングでもベスト8に常に入っている強豪です。18カ月ほど前になりますが(2020年2月)、最後に日本で国際親善試合をした相手であり、よく知っている相手です。分析、スカウティング、研究をして、お互いによく知っている状況ですが、明日に関しては私たちの集中力、モチベーションで、必ず勝ち切るゲームをして、グループリーグを突破したいと思います。

──他のグループの結果もあると思いますが、そうしたことは関係なく、勝ちに行くプレーを見せていただけるでしょうか。

どのゲームも私たちは常に勝つマインドでやってきています。ただし、おっしゃる通り、大会においては数の論理でルールが決まっています。グループの中で2位以上であればグループリーグを突破する、他のグループとの兼ね合いの中で3位で突破する可能性もあります。私たちのメンタリティとしては、そういったものを一切排除して、目の前の相手を上回って勝つ。それに尽きると思います。

──現時点ではパラグアイに3点差以上で負けなければ3位のワイルドカードで勝ち上がれます。試合展開によってゲームの戦い方を変えることはイメージにはあるのでしょうか?

繰り返しになりますが、一つには私たちのメンタリティとスタイル、もう一つに大会ルールがあります。クリティカルな時間帯、本当に終盤の残り数分の時間で引き分けていて、残り時間が1分だったとします。引き分けであれば、次のフェーズに上がる目標は達成できる。そこで何がなんでも勝ち切ろうとリスクを冒すよりは、目標を取りに行くという考え方は当然あります。ですが、試合の流れがどうなっているかはわかりません。今の私たちのメンタリティ、スタイルでは、最初から引き分けを狙うとか、そのためにコントロールしていくということは描いていません。「必ず勝つ」というマインドを持っています。

──昨日の練習後、星翔太逸見勝利ラファエル吉川智貴とブルーノ監督の4人で話していました。その3人はリーダー的な存在なのかなと思うのですが、どのような会話があったのでしょうか。

おっしゃる通り、明らかにリーダー格の3人であり、今大会でも“キャプテン陣”としてリーダーシップを明確に役割として持ってもらっています。彼らの役割は、チームと、私を中心としたテクニカルスタッフのパイプ役として、意思伝達を補足・補強しながら仲介するというのものになります。今回の大会に限らず、国内キャンプでも、そういう位置づけで毎回指名をしていますが、この最終フェーズではこの3人が、リーダー格となるキャプテン陣になっています。

昨日だけではなく、たくさんのいろいろな対話をしています。私からの「こうしてほしい」というメッセージだけではなく、今のチームの内側、選手サイドからの様子のとらえ方を確認しています。長期間の活動になるので、改めてフォーカスしたいこと、共通認識を全体に行き渡らせる。そういう役割をしてもらっています。昨日、特別な話をしたというよりも、これまでと同じように対話をしたという感じです。

──パラグアイは北海道での国際親善試合から比較して、フアン・サラス(10番)、ハビエル・アドルファ・サラス(7番)のサラス兄弟が入っているなど何人かのメンバーの変更もあります。今回のW杯でのパラグアイの特徴をどうとらえているか、詳しく教えてください。

サラス兄弟については、代表だけでなく、長年ヨーロッパで活躍しています。一人(フアン・サラス)はスペイン、一人(ハビエル・アドルフォ・サラス)はイタリアのビッグクラブで活躍し、中心的な役割を果たしています。また、パラグアイの強みは、チラベルト監督のもとで3度目を迎えるということ。その積み重ねではっきりしたスタイルを築いています。なおかつ、メンタリティ、勝負強さ、競り合いにも強いです。また、サラス兄弟以外にも非常に高いスキルを持った選手が何人もいます。そうしたところが特徴であり、強みだと思います。

我々としてはボールを支配して、高い・速いリズムで、ゲームをコントロールしていく。そのことが私たちのゲームコントロールを有利にして、勝つ確率を高める、相手を苦しませることだと思っています。相手はダイナミックに動くというよりも、ゾーンディフェンスでしっかり構えて、ゲームを落ち着いたところで勝負を仕掛けてくるスタイルです。私たちが強度の高いリズムでボールを動かせていけば、相手を苦しめられる。そういう分析をしています。

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“戦術的集中力”が一つのカギになる

──スペイン戦で見せたような強度の高いプレスは、すごく疲労が出る戦い方だと感じますが、どうやって40分間やり切ろうと感じていますか?

そこは私たちが目標として挑戦しないといけないポイントです。ただ、ゲーム強度を維持することは、集中力を維持することだと思います。ただ走るだけなら十分にできますが、あの強度の高い競り合いをしている中で、認知・決断・実行を繰り返すには集中力の維持がポイントになります。そこが具体的な挑戦のポイントになると思います。

スペイン戦でも前半はもちろん素晴らしかったのですが、後半も決して悪くはありませんでした。チャンスも決定機も作れていました。ただ、効率・効果において、スペインは我々を上回ってきました。その背景にあるのは、目標とチャレンジの土台になる部分です。この間のスペインは、ベンチ入りした14名全員が、毎週強度の高いゲームを日常にしていて、ああいうゲーム展開に慣れ切っています。我々のチームは必ずしも、そういう状況にいる選手ばかりではありません。この部分の違いが差を生んでいた。ここに関しては、俯瞰した視点から改善していくべき点と言えるでしょう。ただ、“戦術的集中力”が一つのカギになると思います。

──パラグアイと北海道で対戦していることは、ブルーノ監督が選手を起用する上でもプラスになるでしょうか?

前回やったゲームで彼らのスタイルを記憶をしているところでは、“戦術的メモリー”になっていると思います。実際にはクローズドで1試合、オープンで1試合、2試合を戦っています。とはいえ、あくまでも国際親善試合であり今回のオフィシャルな試合とは文脈、背景が違います。その時は、西谷(良介)、イゴール、清水(和也)が出ていませんが、そういう要素を加味しながら、どうやって対抗していくか、セットを組み立てるということになるかなと思います。

──ゴレイロの選考基準はどういう形でしょうか? 切り替えをより早く求められる相手には関口優志選手、ボールを保持される時間が長くなる時はイゴール選手を起用している印象があります。

名前が出た2人以外にも、矢澤大夢も含めた3人のGKがいます。3人ともに高いレベルであり、誰が出てもまったく不安はありません。それぞれの特徴を持ちながら優秀な選手が構えていて、今は安心している部分があります。最終的にピッチに立つのは、誰がどういうスタイルに対して、どのように合っているかもそうですし、本人たちの調子もあります。多くの要素を持って、最終的に選んでいるので、はっきりした基準はありません。誰が出ても、全く心配がないと感じています。

──スペイン戦について、日本では「悔しい」という反応もありましたが、半分以上が「素晴らしい試合をした」「誇らしい」「今の代表は良いチームだ」という反応でした。ブルーノ監督はスペインに知り合いも多いと思いますが、どのような反応でしたか?

スペインからは多くのメッセージをもらっています。実はスペインにも、フットサル日本代表をずっと追いかけてくれていて、応援してくれる人たちもいます。「良いゲームだった」「素晴らしい」というものもありましたが、「あそこまでのゲームをしたのに最終的に負けるなんて」という怒りに似た感情のメッセージも来ていました。せめて引き分けが妥当な内容だったと。今、日本のみなさんから「誇らしい」という反応があると聞いて、スペインでの反応と合わせて心強い、ありがたい、うれしいメッセージです。

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