1月6日、名古屋金城ふ頭アリーナにてＦリーグ2023-2024ディビジョン１ファイナルシーズン下位リーグ・第25節が行われ、湘南ベルマーレとフウガドールすみだが対戦。すみだは0-1で敗れた。

12月9日のレギュラーシーズン最終節以来、約1カ月ぶりの顔合わせとなった両者。すみだは第1ピリオドがキックオフした1分5秒後に先制点を献上。その後、シュートを8本浴びせたが名手・フィウーザの牙城を崩せず1点ビハインドのまま第2ピリオドへ。すみだはGKの入江悠斗が高い位置まで上がり、パワープレー気味にゴールを目指したが、一向にスコアが動かない。残り1分を切ると、GKのシャツを着た栗本博生がピッチに。それでも流れは変わることなく0-1のままタイムアップを迎えた。

試合を終え、北隅智宙監督と畠山勇気が記者会見に出席した。

事前のデータが機能し決定機演出

●フウガドールすみだ｜北隅智宙監督

──試合を振り返って。

レギュラーシーズン最後の試合や、フィウーザという素晴らしいGKがいることを立ちはだかっていることを考えたら、1点を争うゲームになると思っていたので、想像通りの展開でした。「いいGKがいる相手に対して、先制点を取られてしまうと難しい展開になる」とミーティングでも話していました。でも、選手たちは自分たちのできることをやり続けて、かなり多くのフィニッシュを作り出してくれました。前がかりになった時（奪われた後の）守備でも粘り強く対応して、入江も素晴らしいセーブを見せてくれたので、結果以上の成果があったという認識です。ただ自分たちは結果を取りにここへ来ているので、0という数字を1に、さらに2に変えていかないと自分たちが望んでいたものを手に入れられない。まだ明日試合があるので、明日勝ち点3を取るために、これからの回復の時間に費やして、名古屋に来てくれた人やフットサルができることに対して感謝の気持ちを持ちながら、勝って墨田に帰りたいです。

──1点を追う時間がかなり長く、カウンターやセットプレーからチャンスを作り、残り3分を切ったあたりから入江選手が上がるかたちで、残り1分を切ってからはパワープレーを開始しましたが。

そもそも相手陣地でプレーする時間を長くしない限り、フィニッシュの回数は増えていきません。今日一番狙っていたのはセットプレーでした。スタッフ陣は質が高いので、いいデータを自分にくれるのですが、それが機能していました。そのシーンをなるべく多く作り出したいということと、GKを上げた攻撃に対して、相手の守り方は一つのパターンしかなかったので、そこに対して前半と後半ではやり方を変えました。

パワープレーを長い時間してもよかったですけど、パワープレーをすることで与えられる出場時間が変わってきます。そういう意味では、ピッチのなかに大きな問題がなかったので、同じやり方で、かつ入江をかたちで言えば前半と後半で少しシステムを変えて狙いを持ってやっていました。

意図としては「とにかくセットプレー取ってチャンスを」としていて「一本入れば」という場面が前半からずっとあったので、プランとしては狙いをそのまま続けていて、パワープレーは元々やるつもりはありませんでしたが、データを見て（湘南にとって）弱いと感じていたパワープレーがあったので、やったという流れでした。

──データというのはどんなものがあるのか、明かせる範囲で教えてください。

湘南さんのCKの守備配置で、「4番」と呼ばれるポジションの選手がゴールのほぼ中央にポジションを取っているので、相手の配置に合わせて前後左右にポジションを取ることがスタンダードだと思いますけど、（湘南は）ボールがあるサイドに人数を比較的揃える傾向があった。なので、GKのフィウーザ選手を越えた裏のスペースでフィニッシュすることが大きな狙いとしてありました。全体的に（ラインが）伸びてきたら間を狙っていこうとしていて、それはキックインに関しても同じで、奥でのボレーがチャンスになると思っていました。それで奥を使っていたら今度は手前のスペースが空いてくるので、両方のサイドレーンを意図的に狙おうと、（セットプレーを）構成しました。きっと合っていると思うので、伊久間さんに聞いてみてください（笑）。

手応えはあったが……

●フウガドールすみだ｜畠山勇気

──試合を振り返って。

手応えはあったんですけど、立ち上がりに失点してしまい、それを取り返すことができず、すごく悔しい気持ちでいっぱいです。ただ、監督が言った通り明日も試合があるので、しっかり切り替えて明日の試合に臨みたいです。