更新日時:2026.11.07
「決めること以外考えない。そこは一生ブレない」チーム最年少、21歳の柴山圭吾が国内デビュー戦で示したゴールへの貪欲さ【フットサル日本代表】

PHOTO BY本田好伸
【国際親善試合】日本代表 0-1 モロッコ代表(11月6日/クラサス武道スポーツセンター/大分)
フットサル日本代表は11月6日(金)、大分県のクラサス武道スポーツセンターで行われた国際親善試合で、世界ランキング6位のモロッコ代表に0-1で敗れた。
今回のメンバーの中で、21歳の最年少選手が柴山圭吾だ。10月のブラジル遠征で代表デビューを飾り、今回は国内で臨む初めての代表戦。ただ、ピッチで堂々と戦う姿は“初めて”のそれではなかった。シュート数は1本ながらも、前線でボールをキープし、味方を生かしつつ、自らもゴールを狙うプレーで、存在感を示した。
国内でのデビュー戦を終えた直後、柴山に話を聞いた。
勇気をもって押し返す力が必要だった

──まずは試合を振り返っていかがでしょうか。
最初は自分たちの戦術がハマり、引いたところからいいタイミングでプレッシャーをかけてチャンスをつくることができましたし、そこは良かったと思います。
僕らのセットも自分が前でボールを収めて、相手をハーフまで押し込んでいる時間も長かったし、セットプレーを取れる回数も多かった。前半はそういう意味ではいいゲームができていました。ただ、やはりモロッコも慣れてきて、後半は押し込まれる時間が長くなり、自分たちから前に出られなくなってしまいました。そうすると、前半はいけていたところで一つ下がってしまい、高い位置で回されることが増えていきました。
攻撃ではオーバーラップからチャンスもありましたし、守備のところでも前に出られていたのに、ちょっと怖くなり、出られなくなり、最終的には押し込まれて、押し込まれて、失点してしまいました。戦い方は悪くなかったと思っていますが、そこで最後、勇気をもって押し返す力が必要だったと思っています。
──ある程度は押し込まれる我慢の時間が続く想定はあったなかで1試合を終えて、次に向けたイメージも?
本当にシンプルですけど、全員がスイッチを入れていかなきゃいけません。タイミングが悪くなっても、いけると思ったらいくべきだし、それで裏を取られてもまだ4人が後ろに残っているので、そうやってモロッコに圧力をかけることで「こいつら、いつ来るか分かんないぞ」と思わせるのが大事かなと思います。
前半はうまくいったからこそ、後半は相手も「こいつら、来ないからどんどんいこう」と走ってきて、背後を使ってきたと思います。それをやられると勝てないので全員がアグレッシブにいく必要があると思いました。
──今のお話を聞いていてもまるでベテランのようなコメントですが、この試合が国内でのデビュー戦ですよね?
はい、初めてでしたね(笑)。
“少し”のためにすべてをかけてやりきる

──初めて日本代表として国内のゲームでピッチに立った感触はいかがですか?
ブラジルでの連戦の時は、初めて代表のピッチに立つという感覚もありました。でもそれ以上に、日本での試合で、あれだけのファン・サポーターに「ニッポン」コールをしてもらっているなかでプレーできることは、正直、不思議な気持ちもありました。
少し前までは代表にも入れないような選手だったのに、ここまできたかとは思いました。でも、どちらかと言えば、試合に集中していましたね。本当にとにかく勝つことだけしか考えていませんでした。ピッチにいる間も、ベンチでも、そこしか考えていなかった。なので、試合が終わって、負けてしまった後に、いろんな人が見てくれているなかで申し訳ないなという気持ちになりました。
──感慨深い思いは本当に一瞬だけというか。
もちろん感じましたけど、今日は試合に集中できていましたね。試合前のアップでピッチに入ってみると、これだけの人が応援してくれているということにうれしさを感じましたが、そのあとはすぐに自分に集中していました。
──チームとして、ハーフから押し上げていく守備は同じコンセプトだと思いますが、セットごとの色は異なると思います。柴山選手が入ったセットではどのようなことを意識していましたか?
僕らは、(他のセットのピヴォの)タケ(本石猛裕)ともゲンスケ(毛利元亮)とも少し違いますし、どちらかというと3-1の形で引っ張って、自分が前でボールキープすることが仕事です。自分の特徴はそっちに重心を置いているので、僕らは3-1でとにかく当ててもらい、押し込んだところから1対1なのか、自分を使っての連係なのかという部分は、他のセットとは異なる部分かなと思います。
──そこについてはかなり手応えもあったのではないでしょうか。前でボールを収めたところから柴山選手や味方がフィニッシュに持ち込むシーンをつくれていました。
ある程度は手応えもありましたけど、もう少し強引にいってもいいのかなと。相手からしてもおそらく、何回かは「こいつにプレスしてもダメだな」と思わせていたと思うので、もっと自分がしつこくいくべきでした。
普通にできたことも多かったので、もっと自分から相手に仕掛けるとか、自分に密集させて外を使うとか、もっとできたと思うので、どう攻めるのかという部分ではもどかしさもありますし、良かったと言える内容ではありません。
──柴山選手としては、自分が収めて周りを使うことと、自分でいくことでは、どちらの意識が強いですか?
そこは間違いなく自分でいくことですね。そこで対応してきたら結果的にキープしてるみたいなことが多いと思います。とにかくシュートを狙っていく。僕はあんまり器用じゃないので、やっぱりそこはなくしてはいけない部分です。そこについてはシュートまでいけたことはよかったですけど、もう少し強引にいっても良かったなと。
──最年少ですし若いとはいえ、残っていくためには絶対に結果が必要ですよね。あと1試合、どんな意識で臨みますか?
もう、ゴールを決めること以外は特に考えていません。
それがチームのためになると思っていますし、そうやっていくことで周りの選手がフリーになると思うので、ゴールを決めることは一生ブレない。とにかく僕が点を取ることだけを考えて、その中に守備も入っているし、攻撃ももちろん入っているし、チームでいろいろな声をかけることも入っています。
この試合に勝つために、自分がほんの少しでいいから相手をズラしててシュート打って決めるとか、ほんの少しだけ勝てば決めれられるという世界だと思うので、その“少し”のためにすべてをかけてやりきる意識です。
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