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作成日時:2022.01.21
更新日時:2022.01.28

【日本代表/WEB取材】W杯“三番手”GKが3年後の正守護神を見据える。矢澤大夢「どの試合も最小失点に。違いを見せないといけない」

PHOTO BY高橋学

フットサル日本代表は、18日から30日までの12日間にわたって高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを開催中。3日目を迎えた20日、オンラインインタビューにバサジィ大分の矢澤大夢が登場した。

2021年9月のFIFAフットサルワールドカップには“3番手”ゴレイロとして出場。しかし、ピッチに立つことはかなわなかった。「次は必ず正守護神としてピッチに立つ」と決意を新たにして、Fリーグ中盤戦以降は、安定感のあるプレーで存在感を示した。今回のキャンプは、関口優志がケガで離脱中ということもあり、高見政顕と2人きりのGK陣。「リーダーシップを発揮する」という明確な意識をもってキャンプに臨んでいるものの、一方で、木暮賢一郎監督体制となってからの課題も痛感しているという。矢澤のリアルな心境に迫った。


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木暮ジャパンのコンセプトにまだまだ順応できていない

──ここまで活動してみてどうですか?

メンバーがだいぶ若返り、僕の年齢は上から3番目になり、新しいチームという感じです。どちらかというと、リーダーシップを持ち、自分のことだけではなく、周りを助け、アドバイスする立場になったと思うので、そのあたりも意識しているつもりです。

ただ、木暮ジャパンになってからゴレイロの足元のスキルについては、ブルーノ・ジャパンのころよりも求められています。そのコンセプトに対してまだまだ順応できていないので、今のところ自分のことでいっぱいいっぱいです(苦笑)。

──ワールドカップが終わり「3年後のW杯は正ゴレイロで」と話していました。あらためて意気込みを聞かせてください。

そこは強く思っていますが、今、ケガで離脱している(関口)優志くんや、高見(政顕)、それに若い選手が出てくると思います。全員が3年後の正ゴレイロのポジションを争っていますから、絶対に負けないように、目の前の練習に取り組んでいきます。一つひとつの試合が自分のキャリアで一番大事な試合になるという意識で挑んでいきたいと思っています。

──チームを引っ張っていく立場にあるなかで、自分のことでいっぱいいっぱいと話していましたが、どのようなところに目を向けていかないといけないと考えていますか?

プレー面では、木暮ジャパンは、ゴレイロをを活用しながらのプレス回避や攻撃につなげる動きがとても求められています。大阪で高見がやっているような攻撃ですね。そこについては、僕は高見と比べてもまだできていないですし、木暮監督の求めているものを、ディスカッションしながら実現したいと思っています。

意識としては、年齢が高いですから、紅白戦やトレーニングマッチなどで周りをかき立てるようなプレーはもちろん、声がけも意識して、一つのチームを即興で作り上げることを意識していきます。

──ゴレイロが攻撃参加するプレーは、W杯でもトレンドになっていました。矢澤選手にとって、これから順応していく上で難しさを感じているのでしょうか?

技術面ではできると思っています。ただし、試合の緊張感やゴレイロを上げることでリスクは必ず多くなりますから、そこへの慣れが必要です。ゴレイロが上がったときのプレーに慣れていないと消極的なプレーになってしまいます。

それは、よく言えばリスクの少ないプレーですが、それだとゴレイロが上がる意味はなくなりますから、そのバランスが大事です。リスクなくいくけど、チームにとってプラスになるパスの供給をしないといけません。やはり、技術面はできますけど、メンタルと慣れが、現時点で僕は追いついていないと感じています。

──高見選手と2人きりの代表キャンプは初めてです。以前から交流のある高見選手は、矢澤選手にとってどのような存在でしょうか?

昔は、僕がオーシャンズのトップにいて、高見がサテライトにいたので、たまに一緒にプレーするくらいでした。そのときから、安定したプレーの選手だなと思っていました。どちらかというと、オーシャンズの篠田龍馬選手に似ていて、すべてをアベレージ高くできるイメージですね。

大阪では、攻撃参加したときのパスの供給やシュートの精度がすごく高いな、と。僕であればリスクがあって選択できないところでも、自信を持って選べるので、上がったときの彼の慣れや足元の技術は相手にとってすごく驚異だと思います。大阪と対戦したときからそのイメージがあって、あいつが上がってくると、「あ、来たな」となります。

──長期間のキャンプでは3試合を行います。どんなインパクトを残したいですか?

僕の立ち位置からしても、まずは安定したパフォーマンスです。ストップも、課題のゴレイロを活用したプレーもそうですけど、そこでミスなくプレーすることが、僕を客観的に見たときに、そこを求められているだろうなと。その部分は意識しています。

僕のストロングとしてストップには自信を持っているので、まずはどの試合も最小失点に抑えることが絶対にやらないといけないことですし、そこについては、ゴレイロ陣なかで違いを見せないといけません。そこをクリアしてから、次にゴレイロの活用の部分を意識していきたいです。

──自分を客観視し、プレーを言語化することがうまいですが、なぜでしょう?

性格、ですかね。人のプレーを見て、いいところだけを盗んで自分のものにすることを、スポーツだけではなく小さいころからずっとやってきたので。自分を客観視して、観察することを心がけているので、それが出ているのかなと思います。

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