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作成日時:2022.02.01
更新日時:2022.02.01

【日本代表/WEB取材】13日間に渡るトレーニングキャンプを終えた木暮賢一郎監督「達成したかった目標に限りなく近いラインに到達できた」

PHOTO BY高橋学

18日から30日まで13日間にわたって高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを開催中の日本代表は30日、バルドラール浦安とトレーニングマッチを行い、3-2で勝利を収めた。

新体制となって初の長期合宿を終えたこの日、試合後に木暮賢一郎監督がオンライン取材に登場。この試合と今回の合宿について振り返った。

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何かアドバンテージを持っている選手は現時点でいない

木暮賢一郎監督(フットサル日本代表)

──1月18日に始まったトレーニングキャンプの全日程を終えての感想をお願いします。

もともと、海外遠征から国内合宿にプラン変更したなかで、想定外の事態もありましたけど、達成したかった目標に限りなく近いラインに到達できたのかなと思います。

──30日は、現役時代、2012年のワールドカップで木暮監督と“ダブル・キャプテン”を務めた小宮山友祐監督が率いるバルドラール浦安とトレーニングマッチをしました。

U-20代表の監督として、昨年も試合をさせてもらいましたから、特別な思いはありません。ただ、いつもお話ししていますが、彼だから僕らがどうしたいかの背景を理解してくれて、好ゲームになるようなスイッチを選手に入れてくれたなと。そういう意味ではY.S.C.C.横浜、浦安の両関係者に100パーセント以上でぶつかってきてくれて、我々がゲームの中で成長していくのに対して大きな成果を得られたと思っていますので、すごく感謝しています。

──横浜とのトレーニングマッチで試した噛み合わせ、見てみたかった組み合わせを今日はどのくらい改善したのでしょうか?

前回よりも違う組み合わせも見てみましたし、今日に関しては、かなり長い時間を残して僕らが5ファウルをしてしまったり、浦安が第2ピリオドの頭から長くパワープレーしたり、今後起こりうるようなシチュエーションを体験することができました。その中でどう対応していくかというところで、選手の組み合わせも変わりました。パワープレーの守備も長くできたので、多くの選手を守備のところで起用し、見えたものもありました。より大会により近いシチュエーションで戦えた。ただ、見たかったセットがそういうことで見れなかった側面もありますけども、リアルな生物の状態を国内キャンプでできたということは大きな前進かなと思います。

──浦安という相手に対してどんな想定をして臨んだのでしょうか?

3チームにお願いをして、それぞれの相手に我々としては、仮想アジアというところをイメージして組んでいました。今日の浦安ではガリンシャ、ディドゥダという外国人がいます。クラブレベルではいろいろなチームの外国人選手とプレーしていますけれども、我々が戦う舞台はアジアだったり世界。サイズの違いやリズムの違う選手と代表のユニフォームを着て対戦することで、本来行きたかった海外での国際経験に少しでも近いシチュエーションで、外国人選手がいるところ、3つのゲームを想定していた中で浦安はセットプレーのクオリティの高さがある。システム的にもクラブの伝統としてスペインのやり方を引き継いでいる伝統あるクラブなので、そういう意味ではアジアの中でもタイやウズベキスタンのようなスペインのテイストが入っているような国の、そして外国人選手がいるという設定をしてゲームを組ませてもらいました。

──スタメンのメンバーが毛利元亮、金澤空、堤優太、斎藤日向と若い印象を受けますが、スタメンに起用した狙いは?

全選手合宿の中で我々が求めているコンセプトを体現して、トレーニング中もさまざまな組み合わせを見てきたなかで、見てみたいセットの一つだった。それは良いところと課題になるというところでまさしくスピード感あるセットですけども、サイズのところではどうしても課題感があるので0-0のところでどう対抗していくか、どういった反応をするか見てみたかったからですね。

──トレーニングマッチではありますが17歳の原田快選手がゴールを決めました。本人は「もっと出場機会がほしかった」と悔しそうにしていましたが、彼の評価は?

まず呼ぶに値するパフォーマンスをクラブレベル、リーグレベルでしていたという前提がありますが、ご褒美で招集したわけではない。まだ17歳ということで、アスリートとしての身体で見るとまだまだトレーニングが行き届いていない、成長過程にありますので、練習負荷もオーバーワークだったりを考慮しないといけない背景もあります。選手は誰もが長くプレーしたいですし、悔しい気持ちを持つことも大事ですけど、評価に値するけども高校2年生なので、実際にはまだまだ子どもの部分もある。長い期間ハードにトレーニングしていく中でのケガのリスクを加味してのことであります。そういった中でのプレータイムかもしれませんが、しっかりとプレーしているところは呼ぶに値すると思った印象としても、そこは年齢に関係なく良いクオリティを合宿を通して示してくれたなと思います。

──4月にAFCフットサルアジアカップクウェート2022の東地区予選が控えています。中国、モンゴルとの対戦が決まっていますが、そこへ向けてイメージしているプランは?

明確に対戦相手が出ていますので、ここからリストを絞り込む作業に入ります。昨年末と今回の合宿の2回を経験している選手を軸に、ここのリストにない選手も入ってきます。ここまでみてきた中での課題、対戦相手を加味して最終リストを作っていきます。この長期の合宿で様々な成果や課題が皆見えたので、そこを評価して、最終的に現時点でのベストをスタッフとも会話しながら、これから決めていきます。リーグが今日でひとまず終了しましたので、そういった背景も考えてリストを作っていきたいです。

──木暮ジャパンでも中核を担っていくであろう吉川智貴、オリベイラ・アルトゥールが今回の合宿では所属チームの事情によって招集できませんでした。2人がいなかったが、そのことで得たものや見えた課題は何かありましたか?

先ほどクロージングでも言いましたけど、日本代表チームというのは過去からの積み上げてきているものがあると思っています。ただ、新しくチームを作っていく中においては過去の実績や経験が必ずしも優位性を持つものではないと思っています。それはいろいろなクラブの事情やケガ、リーグのスケジュール変更だったりいろいろな側面を考慮した中で、この合宿をしっかりと高いモチベーションだったり、すごくいい吸収力を見せてくれた選手たちがいる。そういう意味では、誰かがいないことがどうかという発想は自分にとってはないです。今回のリストにない選手でもクラブでいいパフォーマンスをしている選手は十分わかっていますし、どういったキャラなのかも熟知しています。そこは対戦相手だったり今回出た課題、狙いを加味してメンバーを決めていきたいと思っています。なのでそういう意味では何かアドバンテージを持っている選手は現時点でいないというのが私の答えです。

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