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作成日時:2022.01.28
更新日時:2022.01.28

【日本代表/WEB取材】新体制発足後の“初陣”を終えた木暮賢一郎監督「先制され簡単ではない中、勝てたことは代表という枠組みでは一つの成果」

PHOTO BY高橋学

18日から30日まで12日間にわたって高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを開催中の日本代表は26日、Y.S.C.C.横浜とトレーニングマッチを行い、3-2で勝利を収めた。

新体制となって初のトレーニングマッチを行なったこの日、試合後に木暮賢一郎監督がオンライン取材に登場。この試合について振り返った。

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んなゲームもベストを尽くし、勝利をつかみ続ける

木暮賢一郎監督(フットサル日本代表)

──Y.S.C.C.横浜とのトレーニングマッチを振り返って。

合宿が始まり、いろんなスケジュール、プラン変更があったなかで無事に開催でき、ハードスケジュールの中で来ていただき、横浜の関係者、スタッフ、選手に感謝をお伝えしたいと思います。試合ができてよかったと感じています。

──リプランニングがありました。大会を想定した際にも不測の事態が起こることもあります。別メニューでトレーニングしている選手もいます。ここまでを振り返って。

この合宿が、海外合宿から国内になったこともそうですし、最初のところから、場所であったり、人数、試合など、スケジュール変更がありました。ナショナルコーチングスタッフとしても、私自身、何度もそうした変更を味わってきました。女子代表監督としても、U-20代表監督としても、大会がなくなったり、いろんな適応をしてきました。

そうした中でどれだけ早く、目標を見失わずに高い目標でトレーニングし続ける。それは、非常にいい経験でもあり、スタッフと選手を含め、ポジティブなコミュニケーションを取れています。よく言う、困難が多いほど強くなる発想で、どんなことにも対応できるタフなチームづくりを引き続きしていきたいと思います。

──トレーニングマッチは、第1ピリオドは、フィールドプレーヤー全員が出場しました。セットではなく、1人、2人をローテーションで交代していました。

2つあります。ここまでの日々のトレーニングをチェックして、どんな組み合わせなどがいいか、試したい組み合わせがある中で、もともと、セットで、きっちり回すプランは考えていませんでした。あくまで練習で見ている組み合わせであるとか、ゲーム中のパフォーマンスで交代していきました。あらかじめ決めていた交代ではなく、今日の試合の中での決断が主なところです。状況によっては4人まとめて交代することで、新しく入る4人に共通して伝えるインフォメーションもありますから、それが必要な時にはセットで交代することもありました。それ以外はポジションであるとか、相手との噛み合わせ、こちらで見たいペア、グループで交代しました。

──先制され、同点になり、逆転して、第2ピリオドに再び追いつかれ、最後は逆転して勝ちました。この結果をどう感じていますか?

そうですね。結果をこの視点で捉えています。代表チームとして、どんなゲームもベストを尽くし、勝利をつかみ続ける使命は、それは国内のクラブとの戦いであろうと、アジアでのオフィシャルな大会であろうと、ワールドカップであろうと、オフィシャルユニフォームだろうと、練習着であろうと、そこに優劣はないと選手にも伝えてきました。

そこに向かって、そのマインドで取り組んでくれ、勝利できました。先制され、簡単ではないゲームの中で、最終的には勝てたところは代表という枠組みでは一つの成果です。

とはいえ、新しいチームビルディングを進めているので、そこはテストというか、東アジア選手権に出場する選手は一人も決まっていないですし、キャプテンも決まっていないですし、確約されている選手がいない中で選手にはアピールをしてもらい、ゲームの中できっちりと、呼ばれている選手の価値を示してもらい、生き残っていく。

選手にはそう話していますから、2つの見方がある中で、全体としては難しい試合に勝利できた。勝ちながら学べた。幸運にももう1試合国内で行えますから、課題解決に向けて取り組んでいきたいと思います。

ただし、選手をセレクトすることにおいては、今日よかった選手、うまくいった選手、いかなかった選手、プレータイムが長かった選手、短かった選手、それ自体が競争ですから、また回復して、最終日のゲームで持っているポテンシャルを発揮してもらいたい。そうした意味でも、いいゲームでした。ポジティブな捉え方をしています。

──現役時代、誰が監督でも呼ばれるチームの軸でした。今のチームは軸を置いていない印象です。今後、各ポジションの軸になるような選手は、公式戦を戦うなかで出てくるものなのか。それとも、2回連続で呼ばれているような選手などを軸にしたいか、など。

前提として、このグループとしてオフィシャルな戦いをしていないので、ほとんどの選手が公式キャップ数は「ゼロ」です。誰が軸とか、誰を中心に作っていくということはありません。あくまで今は、目の前の東アジア選手権に向け、選手をしっかり見ている段階で、連続で呼んだ選手、今回は呼んでいない選手、今回初めて呼んだ選手、両方呼ばれていないけどリストにいる選手がいるなかで、どの14人、もしくは15人など、試合を勝ち抜くなかでどの選手がベストかを決めます。選手にも競争だと伝えていますから、軸がいるかいないかでいえば、ゼロですね。代表チームにおいて、そういったどんな監督の下でも、いつも呼ばれ続ける選手になっていくには、相応しい結果を求められます。クラブ、リーグでのパフォーマンスと代表でのパフォーマンスが必ずしも一致するものではないということは、私も知っています。国内では結果を出していても、代表ではなかなか期待値を上回るパフォーマンスを出せなかった選手もたくさん見てきました。

逆に海外での戦いの方が持っているものを発揮できるタフな選手も見ています。なのでそうした経験からも、本当の意味で軸になっていく選手というのは推測レベルでしか考えていません。現段階で我々が求めているもの、トレーニングでの振る舞い。代表チームとしての約束事、こういう選手であって欲しい、ゲームでの姿勢は、全ての選手がコンセプトを理解して取り組んでいますから、この長期間の取り組みによるアドバンテージはあります。それをモノにできるかどうかは自分たち次第なので、その意味で、今の時点で誰がキャプテンだとかは一言も話していないですし、誰が中心という話もしていない。

あくまでフラットにこの試合でパフォーマンスを見せて欲しい、と。そういうチームづくりをしています。

──ピヴォの選手は、本石猛裕が2得点、毛利元亮もPKを獲得しました。木暮賢一郎監督として、ピヴォへの評価はどうでしょうか。星翔太選手が引退を決め、清水和也選手をまだ呼べていないなどの状況もありますが。少しピヴォは明確に変化するポジションかなと。

そうですね、掲げているコンセプトで言うと、新しく前を向いて、いろんなダイナミズムを引き継ぎながらも変化、進化させていくところなので、前のグループやどういった選手がいて、そこが変わってどうなるという発想は持っていません。

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